目　　　次

　はしがき


第一部　ドイツ民法における売主の追完義務の射程

序章　問題の所在──3
第一節　最高裁判所の判例法理からの課題……3
第二節　EC消費用動産売買指令とドイツ民法の攻防……7

第一章　追完における買主の使用利益返還問題──22
第一節　建築請負目的物の瑕疵と損害賠償……22
第二節　EC消費用動産売買指令とドイツ民法第四三九条（追完）……30
第三節　追完の場合の使用利益返還問題……53

第二章　瑕疵ある物を給付した売主の追完義務の射程─取外しおよび取付け義務──76
第一節　欧州司法裁判所（EuGH）の立場……76
第二節　ドイツ民法第四三九条（追完）の立法者意思……98
第三節　消費用動産売買指令第三条に関する欧州司法裁判所の解釈……111
第四節　取外しおよび取付け義務に関する連邦通常裁判所（BGH）の解釈……127
第五節　ドイツの学説……164
第六節　二〇一六年売買法・請負法改正法案─追完規定を中心として……274
　結びに代えて─日本法への示唆……292


第二部　瑕疵ある建物に対する不法行為責任

第一章　瑕疵ある建物の「権利侵害」性──301
第一節　平成一九年七月六日判決……301
第二節　平成一九年七月六日判決の分析……304
第三節　課題─瑕疵ある建物自体の所有権侵害……321

第二章　設計・監理を請け負った一級建築士の責任──327
第一節　裁判例の紹介……327
第二節　評論……329


第三部　請負における履行上の問題

第一章　仕事完成前の注文者の解除──341
第一節　はじめに……341
第二節　最近の下級審の裁判例……345
第三節　請負契約と信頼関係破壊法理……359
第四節　任意解除権の流用……372
第五節　結びに代えて……377

第二章　履行の遅延・費用の増加──379
第一節　“請負契約における危険負担”発生の背景……379
第二節　“請負契約における危険負担”の法的問題の意味……381
第三節　表題の法的意味……385
第四節　わが国の学説……386
第五節　学説の整理と若干の分析・検討……392

　事項索引 ……… （1）