イギリス犯罪学研究 Ⅱ

イギリス犯罪学研究 Ⅱ

守山 正 著
定価:7,150円(税込)
  • 在庫:
    在庫があります
  • 発行:
    2017年11月20日
  • 判型:
    A5判上製
  • ページ数:
    332頁
  • ISBN:
    978-4-7923-5229-5
カートに入れる

書籍購入は弊社「早稲田正門店インターネット書店」サイトでの購入となります。

内容紹介

目   次
FOREWORD
はじめに
論文初出一覧
第Ⅰ部 犯罪学一般
第1章 1990年代ケンブリッジ大学犯罪学研究所
Ⅰ はじめに…3
Ⅱ ケンブリッジ研究所の歴史…3
1 設立の前史 3
2 設立の状況 4
Ⅲ 教員スタッフと研究…5
Ⅳ おわりに…7
第2章 シグナル犯罪と犯罪不安感
Ⅰ はじめに…14
Ⅱ 犯罪不安感をめぐる議論…15
1 「犯罪不安感」概念の出現 15
2 不安感をめぐる議論 16
3 割れ窓理論に対する批判 18
Ⅲ 犯罪不安と「シグナル犯罪」…22
1 犯罪不安の構造 22
2 シグナル犯罪の視点 25
3 犯罪不安と統制シグナル 26
Ⅳ 全国「安心ポリシング」プログラム(NRPP)…28
1 安全と安心のギャップの縮減 28
2 安心ポリシングと近隣社会の変化 29
3 全国安心ポリシングの実施 29
4 方  法 30
5 犯罪および反社会的行動 31
6 安全と安心の感情 32
7 警察官の視認性、警察の地域への関与、問題解決型 33
8 警察への信頼 34
9 集合的効力(collective efficacy) 34
Ⅴ 若干の考察おわりに…35
第3章 「社会空間犯罪学」の展開
Ⅰ はじめに…44
Ⅱ ボトムズ論文の特徴…45
1 犯罪・秩序違反行為の発生場所 46
2 犯罪者居住の場所 49
3 住宅市場(housing market)の役割 52
Ⅲ 場所における秩序…54
1 無秩序概念の重視 55
2 シグナル犯罪の視点 57
3 割れ窓理論と社会規範 59
Ⅳ 犯罪場所と地域社会…62
1 集合的効力(collective efficacy) 62
2 犯罪への近隣効果(neighbourhood effect) 66
Ⅴ 社会空間犯罪学と環境犯罪学…69
1 ECCA環境犯罪学 70
2 ECCA環境犯罪学に対するボトムズのコメン卜 71
3 ホット・スポット研究 73
Ⅵ おわりに結論に代えて…73

第Ⅱ部 警察研究
第4章 警察コミッショナーの導入警察の民主性と政治性
Ⅰ はじめに…85
Ⅱ 創設の背景・経緯…86
Ⅲ 保守党諮問文書「21世紀の警察活動」…90
1 諮問文書とその特徴 90
2 諮問文書の構成 91
Ⅳ PCCの権限・資格2011年警察改革及び社会的責任法…92
1 権限と義務 92
2 被選挙権 94
3 立候補の状況 95
Ⅴ 警察犯罪対策委員会(PCP)…96
1 PCPの機能 97
2 PCPの構成 97
Ⅵ PCC制度の問題点…98
1 PCCの政治性 98
2 警察の独立性 99
Ⅶ おわりに…99
第5章 リストラティブ・ジャスティス(RJ)の問題点1998年犯罪・秩序違反法をめぐる論争
Ⅰ はじめに…103
Ⅱ 1998年法とリストラティブ・ジャスティス…103
1 被害者との協議 104
2 被害者及びその家族の支援・指導 105
3 犯罪者の手紙による謝罪 105
4 被害者のための直接の活動 105
5 直接・間接の仲裁 105
6 ファミリー・カンファレンス 106
7 地域社会に対する修復 106
8 被害者に対する認識 106
9 代理被害者の利用 107
Ⅲ 少年司法とリストラティブ・ジャスティス…107
Ⅳ リストラティブ・ジャスティスへの批判…108
Ⅴ おわりに…110
第6章 ストーキングの実態と対策
Ⅰ はじめに…117
Ⅱ イギリスのストーキングの状況…118
Ⅲ イギリスのス卜ーキング関連法案…119
1 1997年ハラスメン卜保護法(the Protection from Harassment Act 1997\_p, \/PHA) 121
2 民事的対応 123
3 1997年PHAの評価 124
4 2012年自由保護法(the Protection of Freedoms Act 2012\_p, \/PFA) 125
Ⅳ イギリスのストーキング対策の実際…127
1 警察の対応 128
2 各種団体の取り組み 130
Ⅴ おわりに…132

第Ⅲ部 犯罪者の処遇
第7章 犯罪者処遇の機関連携シームレスな刑罰の執行
Ⅰ はじめに…139
Ⅱ 矯正と保護の歴史的経緯…140
1 矯正の経緯 140
2 保護の経緯 142
Ⅲ 矯正と保護の機関統合…144
1 NOMS 145
2 MAPPA 146
Ⅳ シームレスな刑罰の効果…147
1 再犯予防に対する効果 148
2 裁判官の関与 149
Ⅴ 連携のための課題と新しい動き…150
1 課題としての「データの共有化」 150
2 新しい試みとしての少年犯罪者「定着」支援 152
Ⅵ おわりに…153
第8章 問題解決型裁判所の行方2つの地域司法センターの評価をめぐって
Ⅰ はじめに…157
Ⅱ 地域司法とコミュニティ裁判所…158
1 地域司法の意義 158
2 コミュニティ裁判所の先駆 160
Ⅲ イギリスにおけるコミュニティ裁判所の展開…163
1 政府白書『尊重と責任―反社会的行動への対処』(2003年) 163
2 コミュニティ裁判所の開業 165
Ⅳ コミュニティ裁判所の評価…171
1 北リバプール地域司法センターの評価 172
2 サルフォード地域司法センターの評価 177
3 両裁判所の評価 179
Ⅳ 若干の考察…180
第9章 施設内自死の状況
Ⅰ はじめに…190
Ⅱ イギリス社会における自殺の意義…191
Ⅲ 施設内の自死の状況…193
Ⅳ 自殺予防策の問題点…197
Ⅴ おわりに…199
第10章 保護観察100年回顧と展望
Ⅰ はじめにイギリス保護観察の現状…204
Ⅱ 「保護観察100年」会議の内容…206
1 概  要 206
2 個別報告の紹介 208
Ⅲ おわりに…225
 地域刑と1991年刑事司法法
Ⅰ はじめに…226
Ⅱ CJA1991年法の背景…227
Ⅲ CJA1991年法における地域刑の位置づけ…228
1 地域刑の性格 228
2 地域刑の正当化 229
3 地域刑の類型(6条4項) 231
Ⅳ 地域刑の内容…232
1 プロベーション命令(8条1項) 232
2 コミュニティ・サービス命令(10条\_p, \/CSO) 234
3 結合命令(11条) 235
4 外出禁止命令(12条) 236
Ⅴ コミュニティ命令の執行と命令違反の扱い…237
1 命令の執行 237
2 命令違反(遵守条件違反)に対する治安判事裁判所の権限 238
3 治安判事裁判所で科される処分 239
4 刑事法院の権限 240
Ⅵ コミュニティ命令の修正…240
1 コミュニティ命令の修正 240
2 命令修正の種類 240
Ⅶ おわりに…242
 更生保護と社会的犯罪予防
Ⅰ はじめに…247
Ⅱ 犯罪予防をめぐる議論…248
1 環境犯罪学における犯罪予防 248
2 状況的犯罪予防と社会的犯罪予防 250
Ⅲ 犯罪者処遇における状況的犯罪予防と社会的犯罪予防…252
1 長期刑施設に関するボトムズらの研究 252
2 施設内処遇における状況的予防 254
3 施設内処遇における社会的予防 255
Ⅳ 社会的犯罪予防と更生保護…257
1 社会内処遇の特質 257
2 社会的犯罪予防の応用 259
Ⅴ おわりに…260
第Ⅳ部 その他
 キャメロン政権の刑罰政策
Ⅰ はじめに…265
Ⅱ 新政権前夜の議論…266
1 拘禁刑から地域刑ヘ 266
2 早期釈放制度の停止 267
Ⅲ 新政権の主要な政策…269
1 刑務所人口の削減 269
2 短期受刑者の再犯率と地域刑の移行 271
Ⅳ 刑事施設の代替保釈施設の利用…272
Ⅴ 政府緑書『悪循環を断つ』の概要…273
Ⅵ ASBO政策を含む青少年犯罪対策…276
Ⅶ 裁判所の閉鎖…279
Ⅷ おわりに…281
 法曹養成と犯罪学教育
Ⅰ はじめに…284
Ⅱ イギリス犯罪学と教育機関の特徴…285
1 犯罪学の発展 285
2 研究・教育の特徴 286
3 卒業生の進路 288
Ⅲ イギリスの法曹育成システム…289
1 仕組み 289
2 2種の弁護士 289
3 代表的な法科大学院 290
Ⅳ 法曹の犯罪学専門知識の必要性…291
1 法科大学院における教育 291
2 法曹と犯罪学関連の知識 291
Ⅴ おわりに…292

参考文献(英字)…295
事項索引…301
人名索引…304
法令索引…306