新基礎法学叢書 14
法律関係論における権能
佐藤 遼 著
定価:4,400円(税込)-
在庫:
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発行:
2018年03月30日
-
判型:
A5判 -
ページ数:
222頁 -
ISBN:
978-4-7923-0623-6
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内容紹介
目 次
はしがき i 引用についての注記 xii 第1部 法律関係論の史的展開 第1部のはじめに 3
第1章 ドイツにおける展開 ─19世紀後半における権利概念分析を中心に─ 5 第1節 ブリンツ 5 第2節 レーネル 7 1.基本的立場と権利概念 7 2.請求権 9 3.強制権能 9 4.許可 11 5.考察 12 第3節 トーン 12 1.分析の目的 13 2.基本的立場 13 3.権利および請求権 15 (1) 権利と請求権の関係 15 (2) 請求権の本質 17 4.享受 18 5.権能 19 (1) 権利との区別 19 (2) 権能概念の射程─特に規範違反行為との関係で 21 6.考察 22 第4節 ビーアリング 23 1.基本的立場と権利概念 23 2.法請求権 24 3.許容 24 4.法的可能 26 5.考察 27 第5節 小括 27 1.三つのカテゴリーの区別 27 2.残された課題 28
第2章 分析法理学における展開(1) 31 第1節 ベンサム 31 1.法の諸様相 32 2.サーヴィスに対する権利 33 3.責務の不存在としての権利 35 4.権能 36 (1) 接触の権能 36 (2) 命令の権能 37 (3) ベンサムにおける権能および権能付与法の位置づけ 38 5.考察 39 第2節 オースティン、マークビー、ホランド 40 第3節 ハーン 42 1.命令と法的義務 42 2.法的権利 43 3.権能 44 4.自由 45 5.考察 46 第4節 テリー 47 1.対応権 47 2.許容権 48 3.被保護権 49 4.能力権 51 5.考察 52 第5節 サーモンド 53 1.基本的立場 53 2.広義の権利の四つのカテゴリーと相関概念 55 3.狭義の権利 56 4.自由 57 (1) 自身に課せられた法的義務の不存在から得られる
利益としての自由 57 (2) 自由と狭義の権利の区別 58 5.権能 59 6.免除 60 7.各概念間の不存在関係 61 8.考察 62 第6節 ホーフェルド 63 1.分析の目的と根本的法律概念 64 2.権利─義務関係 65 3.特権─無権利関係 66 (1) 権利─義務関係の不存在としての特権─無権利関係 66 (2) 特権と権利の区別 67 4.権能─責任関係 69 (1) 権能─責任関係の性質 69 (2) 権能と義務違反 72 5.免除─無能力関係 76 6.各概念間・各関係間の相互関係 77 7.考察 77
第7節 小括 78 1.成果 78 2.残る疑問 79
第3章 分析法理学における展開(2) 81
第1節 コクーレク 81 1.基本的立場 82 2.法律関係の要素と種類 84 3.請求権─義務関係 86 4.権能─責任関係 87 (1) 権能─責任関係の性質 87 (2) 権能概念の拡張 88 5.権能─責任関係と請求権─義務関係の相互関係 93 6.考察 95
第2節 ハイルマン 96 1.基本的立場 96 2.ホーフェルド図式の再解釈 97 3.考察 101
第3節 ゴーブル 102 1.基本的概念としての権能 102 2.無能力─免除関係 103 3.権利─義務関係 104 4.無権利─特権関係 106 5.考察 107
第4節 小括 108 第1部のまとめ 109
第2部 法律関係分析における権能概念の役割
第2部のはじめに 113 1.ホーフェルドの法律関係分析 113 2.用語について 115 3.第2部の論述の流れ 115
第4章 権能概念をめぐる諸論点 117
第1節 自分自身に対する権能 117
第2節 出来事による法的地位の変化とそれに服する人格の地位 118
第3節 法的権能と物理的力の区別 120
第4節 権能の行使は「法的地位の発生または消滅」を 生じさせるものに限定されるか 121
第5節 法的地位を「変化させない」ことができる場合について 122
第6節 小括 124
第5章 権利と権能 127
第1節 強制権能説 128 1.ゴーブル 129 2.ケルゼン 129 (1) 権利の種類 129 (2) 義務とサンクション 130 (3) 単なる反射権 131 (4) 技術的意味における権利 133 (5) 権利と義務の関係 135 3.ロス 137 4.ハート 140 5.ウェルマン 141 6.考察 145
第2節 否定説 146 1.強制不可能な権利 147 (1) サーモンド─完全な権利と不完全な権利 147 (2) クレイマー─真正な権利と名目上の権利 148 2.強制権能をもちえない人格が権利をもつとすべき場合 149 3.考察 150 (1) 強制可能性と権利の性質 150 (2) 名目上の権利および義務を導入することについて 151 (3) 誰が権利保持者か 151 第3節 小括 152
第6章 義務と権能 155
第1節 コクーレクにおける義務権能と反義務権能 155
第2節 義務権能について 157
第3節 反義務権能について 158 1.法的権能と事実的な能力の区別 159 2.権能付与の理由 162 3.意図 163 4.特権と権能 166 5.反義務権能の存在を認めることは不合理な帰結ではない 167 6.義務と権能を結びつけることについて 167
第4節 小括 169
第7章 義務の領域と権能の領域の相互関係 171 第1節 権能の領域を義務の領域に還元する立場 171 1.特権と権能 171 (1) より高階の許可としての権能 172 (2) 特権の一種としての権能 173 (3) 権能が特権を含意することを否定する論拠 175 2.権能行使の条件の不充足と義務違反 179 3.行為規範の前提条件としての権限規範 179 第2節 義務の領域を権能の領域に還元する立場 181 1.権利と権能 181 2.義務者がもつ権能 182 3.特権・無権利 183 第3節 小括 184 第2部のまとめ 187 結論 189 文献一覧 191 人名索引 203 事項索引 205
はしがき i 引用についての注記 xii 第1部 法律関係論の史的展開 第1部のはじめに 3
第1章 ドイツにおける展開 ─19世紀後半における権利概念分析を中心に─ 5 第1節 ブリンツ 5 第2節 レーネル 7 1.基本的立場と権利概念 7 2.請求権 9 3.強制権能 9 4.許可 11 5.考察 12 第3節 トーン 12 1.分析の目的 13 2.基本的立場 13 3.権利および請求権 15 (1) 権利と請求権の関係 15 (2) 請求権の本質 17 4.享受 18 5.権能 19 (1) 権利との区別 19 (2) 権能概念の射程─特に規範違反行為との関係で 21 6.考察 22 第4節 ビーアリング 23 1.基本的立場と権利概念 23 2.法請求権 24 3.許容 24 4.法的可能 26 5.考察 27 第5節 小括 27 1.三つのカテゴリーの区別 27 2.残された課題 28
第2章 分析法理学における展開(1) 31 第1節 ベンサム 31 1.法の諸様相 32 2.サーヴィスに対する権利 33 3.責務の不存在としての権利 35 4.権能 36 (1) 接触の権能 36 (2) 命令の権能 37 (3) ベンサムにおける権能および権能付与法の位置づけ 38 5.考察 39 第2節 オースティン、マークビー、ホランド 40 第3節 ハーン 42 1.命令と法的義務 42 2.法的権利 43 3.権能 44 4.自由 45 5.考察 46 第4節 テリー 47 1.対応権 47 2.許容権 48 3.被保護権 49 4.能力権 51 5.考察 52 第5節 サーモンド 53 1.基本的立場 53 2.広義の権利の四つのカテゴリーと相関概念 55 3.狭義の権利 56 4.自由 57 (1) 自身に課せられた法的義務の不存在から得られる
利益としての自由 57 (2) 自由と狭義の権利の区別 58 5.権能 59 6.免除 60 7.各概念間の不存在関係 61 8.考察 62 第6節 ホーフェルド 63 1.分析の目的と根本的法律概念 64 2.権利─義務関係 65 3.特権─無権利関係 66 (1) 権利─義務関係の不存在としての特権─無権利関係 66 (2) 特権と権利の区別 67 4.権能─責任関係 69 (1) 権能─責任関係の性質 69 (2) 権能と義務違反 72 5.免除─無能力関係 76 6.各概念間・各関係間の相互関係 77 7.考察 77
第7節 小括 78 1.成果 78 2.残る疑問 79
第3章 分析法理学における展開(2) 81
第1節 コクーレク 81 1.基本的立場 82 2.法律関係の要素と種類 84 3.請求権─義務関係 86 4.権能─責任関係 87 (1) 権能─責任関係の性質 87 (2) 権能概念の拡張 88 5.権能─責任関係と請求権─義務関係の相互関係 93 6.考察 95
第2節 ハイルマン 96 1.基本的立場 96 2.ホーフェルド図式の再解釈 97 3.考察 101
第3節 ゴーブル 102 1.基本的概念としての権能 102 2.無能力─免除関係 103 3.権利─義務関係 104 4.無権利─特権関係 106 5.考察 107
第4節 小括 108 第1部のまとめ 109
第2部 法律関係分析における権能概念の役割
第2部のはじめに 113 1.ホーフェルドの法律関係分析 113 2.用語について 115 3.第2部の論述の流れ 115
第4章 権能概念をめぐる諸論点 117
第1節 自分自身に対する権能 117
第2節 出来事による法的地位の変化とそれに服する人格の地位 118
第3節 法的権能と物理的力の区別 120
第4節 権能の行使は「法的地位の発生または消滅」を 生じさせるものに限定されるか 121
第5節 法的地位を「変化させない」ことができる場合について 122
第6節 小括 124
第5章 権利と権能 127
第1節 強制権能説 128 1.ゴーブル 129 2.ケルゼン 129 (1) 権利の種類 129 (2) 義務とサンクション 130 (3) 単なる反射権 131 (4) 技術的意味における権利 133 (5) 権利と義務の関係 135 3.ロス 137 4.ハート 140 5.ウェルマン 141 6.考察 145
第2節 否定説 146 1.強制不可能な権利 147 (1) サーモンド─完全な権利と不完全な権利 147 (2) クレイマー─真正な権利と名目上の権利 148 2.強制権能をもちえない人格が権利をもつとすべき場合 149 3.考察 150 (1) 強制可能性と権利の性質 150 (2) 名目上の権利および義務を導入することについて 151 (3) 誰が権利保持者か 151 第3節 小括 152
第6章 義務と権能 155
第1節 コクーレクにおける義務権能と反義務権能 155
第2節 義務権能について 157
第3節 反義務権能について 158 1.法的権能と事実的な能力の区別 159 2.権能付与の理由 162 3.意図 163 4.特権と権能 166 5.反義務権能の存在を認めることは不合理な帰結ではない 167 6.義務と権能を結びつけることについて 167
第4節 小括 169
第7章 義務の領域と権能の領域の相互関係 171 第1節 権能の領域を義務の領域に還元する立場 171 1.特権と権能 171 (1) より高階の許可としての権能 172 (2) 特権の一種としての権能 173 (3) 権能が特権を含意することを否定する論拠 175 2.権能行使の条件の不充足と義務違反 179 3.行為規範の前提条件としての権限規範 179 第2節 義務の領域を権能の領域に還元する立場 181 1.権利と権能 181 2.義務者がもつ権能 182 3.特権・無権利 183 第3節 小括 184 第2部のまとめ 187 結論 189 文献一覧 191 人名索引 203 事項索引 205