持続可能な地下水利用に向けた挑戦
熊本大学政創研叢書9

持続可能な地下水利用に向けた挑戦

地下水先進地域熊本からの発信
嶋田 純/上野眞也 編
定価:2,750円(税込)
  • 在庫:
    在庫があります
  • 発行:
    2016年02月26日
  • 判型:
    A5判上製
  • ISBN:
    978-4-7923-9257-4
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内容紹介

目  次
はじめにi
第 1 章 モンスーンアジア地域での地下水循環特性1
Ⅰ はじめに1
Ⅱ モンスーンアジア地域の水文特性2
Ⅲ 揚水規制に伴う地下水位低下とその後の急速な回復4
Ⅳ 地下水資源の持続的利用の可能性6
第 2 章 熊本地域の水理地質構成とその地史的背景9
Ⅰ はじめに9
Ⅱ 熊本地域の水理地質構成とその分布10
Ⅲ 地下水賦存および流動についての把握28
Ⅳ 水理地質の地史的背景─地質および地形の成立過程(地史)30
Ⅴ おわりに31
第 3 章 熊本地域の水文気象環境とその長期変化33
Ⅰ 熊本地域の気候33
Ⅱ 河川流量41
Ⅲ 江津湖の湧水量46
第 4 章 地下水中の環境トレーサーからみた地下水流動状況
53
Ⅰ 熊本の地下水流動の概要53
Ⅱ 地下水流動の評価・推定方法54
Ⅲ 新しい地下水流動の推定方法61
第 5 章 地下水硝酸汚染の現状と自然浄化の実態77
Ⅰ はじめに77
Ⅱ 硝酸汚染の現状79
Ⅲ 硝酸汚染の起源83
Ⅳ 自然浄化の実態86
Ⅴ 微生物の世界89
Ⅵ 対策に向けて95
Ⅶ おわりに98
第 6 章 統合型流域モデリングによる地下水流動の
数値シミュレーション101
Ⅰ はじめに101
Ⅱ 統合型流域モデリング102
Ⅲ 熊本流域圏モデルの開発110
Ⅳ バックグラウンドを如何に求めるか?116
Ⅴ 経時的変化を再現するヒストリーマッチング118
Ⅵ 流域モデルをどのように活用するか?121
Ⅶ フィールド調査との協働124
Ⅷ まとめ124
第 7 章 白川中流域低地の水理地質学的特殊性と
水田涵養量の定量的評価129
Ⅰ 熊本地域の水理地質と地下水流動系129
Ⅱ 白川中流域低地における転作田水張り事業
(Trans-boundary groundwater management)131
Ⅲ 土地利用の改変に伴う地下水流動の変化134
Ⅳ 転作田水張事業の効果の定量的検討137
第 8 章 地下水涵養量の定量的評価と土地利用との対応141
Ⅰ はじめに141
Ⅱ 地下水涵養量の定量的評価法142
Ⅲ 熊本地域の地下水涵養量の実態144
第 9 章 コモンズとしての地下水保全政策153
Ⅰ はじめに153
Ⅱ 社会問題を解決する手法155
Ⅲ 熊本モデルの成功と課題162
Ⅳ さらなるサステイナブルを目指して171
Ⅳ おわりに175
第 10 章 地下水管理のための法制度の整備179
Ⅰ はじめに179
Ⅱ 地下水保全に関する法整備の取組みの背景と経緯180
Ⅲ 条例改正の内容186
Ⅳ 条例の施行に係る課題と今後の展望194
第 11 章 地域住民意識啓発のための
生物モニタリング法の提案199
Ⅰ はじめに199
Ⅱ ゼブラフィッシュを用いた水質モニタリング法の開発200
Ⅲ メダカを用いた水質モニタリング法の開発209
Ⅳ おわりに217
第 12 章 硝酸イオン選択性陰イオン交換繊維の開発と
その背景221
Ⅰ 地下水汚染問題の顕在化221
Ⅱ 硝酸性窒素濃度の減少メカニズム223
Ⅲ イオン交換反応を用いた硝酸性窒素除去225
第 13 章 地下水中の天然由来ヒ素汚染の実態と
その対応策の提案235
Ⅰ はじめに235
Ⅱ 帯水層中のヒ素分布237
Ⅲ ヒ素の溶出プロセス242
Ⅳ 酸化鉄粉末および水酸化鉄粉末による水溶液中のヒ素の除去245
Ⅴ 酸化鉄焼結体による水溶液中のヒ素の除去247
Ⅵ 多孔質酸化鉄による水溶液中のヒ素の除去250
第 14 章 地下水の水量・水質の持続的利用を目指した
システム構築の展望255
Ⅰ はじめに255
Ⅱ 地下水の水量に関する持続的利用システム256
Ⅲ 地下水の水質に関する持続的利用システム259

資 料
熊本県地下水保全条例263
熊本県地下水と土を育む農業推進条例287
熊本市地下水保全条例293

おわりに303
事項索引305