新基礎法学叢書⑧
人間の尊厳と人間の生命
西野基継 著
定価:4,400円(税込)-
在庫:
在庫があります -
発行:
2016年02月29日
-
判型:
A5判上製 -
ページ数:
322頁 -
ISBN:
978-4-7923-0589-5
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内容紹介
目 次
はしがき
序 章 「人間の尊厳と人間の生命」を考えるにあたって …… 1
第1章 人間の尊厳の法的意味 …… 8
第1節 法概念としての人間の尊厳の形成8
第2節 法概念としての人間の尊厳の基本構想─人間と尊厳─13
1.デューリッヒの理性能力を持つ人格に定礎された尊厳13
2.ベンダの具体的な現実の人間に関連づけられる尊厳16
3.ルーマンの成功した自己表現としての尊厳17
4.ホフマンの関係的・コミュニケーション的概念としての尊厳20
第3節 法概念としての人間の尊厳への接近方法─消極的定義、客体定式─23
第4節 法概念としての人間の尊厳の(合意された)基本的内容25
1.シュタルクの形而上学に開かれた尊厳概念25
2.P. バドゥラの実定憲法に定位した人間の尊厳の解釈29
3.レルヘの狭い尊厳概念32
4.H・ホフマンの最小化の戦略32
5.H. ドライヤーの合意された人間の尊厳についての三つの根本的言明33
6.ホェッフリングの重大な侵害に対して保護すべき尊厳の四つの基本的条件36
第5節 人間の尊厳の法的地位・性格38
第6節 人間の尊厳と後続の基本権との関係44
第7節 若干の考察47
第2章 人間の生命の法的意味 …… 50
第1節 有機体的システムとしての生命50
第2節 フュシスとプシュケーの統一としての生命52
第3節 生命に対しての基本権の法教義学的構成55
第4節 若干の考察59
第3章 人間の尊厳と人間の生命との関係 …… 61
第1節 堕胎判決における人間の尊厳と人間の生命についての考え方61
第2節 人間の尊厳と人間の生命の規範的作用の違い69
第3節 人間の尊厳と人間の生命の関係についての理解─連結テーゼ(Koppelungsthese)と非連結テーゼ(Entkoppelungsthese)─69
第4節 人間の尊厳の生命主義化に対しての自然主義的誤謬批判71
第5節 若干の考察73
第4章 人間の尊厳と人間の生命の保護範囲─胚の法的地位─ …… 75
はじめに75
第1節 人間の尊厳と人間の生命の保護範囲─受精─77
第2節 人間の尊厳と人間の生命の保護範囲─個体化─95
第3節 人間の尊厳と人間の生命の保護範囲─着床─97
第4節 人間の尊厳と人間の生命の保護範囲─脳の形成─112
第5節 人間の尊厳と人間の生命の保護範囲─出生後の人間の生命にのみ権利主体性を認める立場─116
1.着床前の段階134
2.着床から12週まで134
3.13週から22週まで135
4.23週から出生まで136
補 説 ノルベルト・ヘルスターの法倫理的考察139
第6節 若干の考察156
第5章 生殖医学の進歩と人間の尊厳・人間の生命の保護(1) …… 164
はじめに164
第1節 PID(着床前診断)165
1.PIDは人間の尊厳に違反すると解する説166
2.PIDは人間の尊厳に違反しないと解する説167
3.PIDは生命権の保護に違反しないと解する説171
4.PIDの許可(比例性原則に基づく衡量)172
5.PIDの許可(PNDにおける中絶の許可との比較可能性)176
6.PIDの禁止の正当性を説く説178
第2節 消費的胚研究(胚性幹細胞の獲得)185
1.胚性幹細胞の作成の禁止(いかなる場合でも人間の尊厳に違反すると解する)説186
2.胚性幹細胞の作成の正当性を否定する(余剰胚利用は人間の尊厳に違反しないが、生命権侵害の厳格な要件にあてはまらないと解する)説186
3.胚性幹細胞の作成の部分的許可を説く説187
4.消費的胚研究の正当性を認める説190
5.体外受精と子宮への胚移植の連結関係から、余剰胚を周縁的問題とみなす説191
第3節 遺伝子治療193
第4節 若干の考察195
1.胚の法的地位195
2.胚の生命に関しての特殊問題197
3.法的評価の重層性197
4.PIDと消費的胚研究との間の構造的差異について197
5.PIDの議論状況199
6.消費的胚研究の議論状況201
7.遺伝子操作技術についての議論203
8.これらの議論の根底にある時代思潮204
第6章 生殖医学の進歩と人間の尊厳・人間の生命の保護(2)─クローン─ …… 206
はじめに206
第1節 クローン技術の特質と内容209
第2節 クローン技術に対するSF小説的・感情的反発または十把一絡げの議論219
第3節 人クローンに反対する諸論拠220
1.(神の)創造の御業に対する侵害220
2.安全性論拠220
3.ホルンクルス?221
4.損害論拠のパラドックス222
5.心理的損害の論拠225
6.尊厳論拠232
7.類倫理的自己理解259
第4節 治療的クローニング272
第5節 若干の考察273
回顧と展望 288
はしがき
序 章 「人間の尊厳と人間の生命」を考えるにあたって …… 1
第1章 人間の尊厳の法的意味 …… 8
第1節 法概念としての人間の尊厳の形成8
第2節 法概念としての人間の尊厳の基本構想─人間と尊厳─13
1.デューリッヒの理性能力を持つ人格に定礎された尊厳13
2.ベンダの具体的な現実の人間に関連づけられる尊厳16
3.ルーマンの成功した自己表現としての尊厳17
4.ホフマンの関係的・コミュニケーション的概念としての尊厳20
第3節 法概念としての人間の尊厳への接近方法─消極的定義、客体定式─23
第4節 法概念としての人間の尊厳の(合意された)基本的内容25
1.シュタルクの形而上学に開かれた尊厳概念25
2.P. バドゥラの実定憲法に定位した人間の尊厳の解釈29
3.レルヘの狭い尊厳概念32
4.H・ホフマンの最小化の戦略32
5.H. ドライヤーの合意された人間の尊厳についての三つの根本的言明33
6.ホェッフリングの重大な侵害に対して保護すべき尊厳の四つの基本的条件36
第5節 人間の尊厳の法的地位・性格38
第6節 人間の尊厳と後続の基本権との関係44
第7節 若干の考察47
第2章 人間の生命の法的意味 …… 50
第1節 有機体的システムとしての生命50
第2節 フュシスとプシュケーの統一としての生命52
第3節 生命に対しての基本権の法教義学的構成55
第4節 若干の考察59
第3章 人間の尊厳と人間の生命との関係 …… 61
第1節 堕胎判決における人間の尊厳と人間の生命についての考え方61
第2節 人間の尊厳と人間の生命の規範的作用の違い69
第3節 人間の尊厳と人間の生命の関係についての理解─連結テーゼ(Koppelungsthese)と非連結テーゼ(Entkoppelungsthese)─69
第4節 人間の尊厳の生命主義化に対しての自然主義的誤謬批判71
第5節 若干の考察73
第4章 人間の尊厳と人間の生命の保護範囲─胚の法的地位─ …… 75
はじめに75
第1節 人間の尊厳と人間の生命の保護範囲─受精─77
第2節 人間の尊厳と人間の生命の保護範囲─個体化─95
第3節 人間の尊厳と人間の生命の保護範囲─着床─97
第4節 人間の尊厳と人間の生命の保護範囲─脳の形成─112
第5節 人間の尊厳と人間の生命の保護範囲─出生後の人間の生命にのみ権利主体性を認める立場─116
1.着床前の段階134
2.着床から12週まで134
3.13週から22週まで135
4.23週から出生まで136
補 説 ノルベルト・ヘルスターの法倫理的考察139
第6節 若干の考察156
第5章 生殖医学の進歩と人間の尊厳・人間の生命の保護(1) …… 164
はじめに164
第1節 PID(着床前診断)165
1.PIDは人間の尊厳に違反すると解する説166
2.PIDは人間の尊厳に違反しないと解する説167
3.PIDは生命権の保護に違反しないと解する説171
4.PIDの許可(比例性原則に基づく衡量)172
5.PIDの許可(PNDにおける中絶の許可との比較可能性)176
6.PIDの禁止の正当性を説く説178
第2節 消費的胚研究(胚性幹細胞の獲得)185
1.胚性幹細胞の作成の禁止(いかなる場合でも人間の尊厳に違反すると解する)説186
2.胚性幹細胞の作成の正当性を否定する(余剰胚利用は人間の尊厳に違反しないが、生命権侵害の厳格な要件にあてはまらないと解する)説186
3.胚性幹細胞の作成の部分的許可を説く説187
4.消費的胚研究の正当性を認める説190
5.体外受精と子宮への胚移植の連結関係から、余剰胚を周縁的問題とみなす説191
第3節 遺伝子治療193
第4節 若干の考察195
1.胚の法的地位195
2.胚の生命に関しての特殊問題197
3.法的評価の重層性197
4.PIDと消費的胚研究との間の構造的差異について197
5.PIDの議論状況199
6.消費的胚研究の議論状況201
7.遺伝子操作技術についての議論203
8.これらの議論の根底にある時代思潮204
第6章 生殖医学の進歩と人間の尊厳・人間の生命の保護(2)─クローン─ …… 206
はじめに206
第1節 クローン技術の特質と内容209
第2節 クローン技術に対するSF小説的・感情的反発または十把一絡げの議論219
第3節 人クローンに反対する諸論拠220
1.(神の)創造の御業に対する侵害220
2.安全性論拠220
3.ホルンクルス?221
4.損害論拠のパラドックス222
5.心理的損害の論拠225
6.尊厳論拠232
7.類倫理的自己理解259
第4節 治療的クローニング272
第5節 若干の考察273
回顧と展望 288