渉外戸籍・国際法研究

渉外戸籍・国際法研究

大村芳昭 著
定価:4,950円(税込)
  • 在庫:
    在庫があります
  • 発行:
    2018年09月01日
  • 判型:
    A5判
  • ページ数:
    216頁
  • ISBN:
    978-4-7923-3379-9
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内容紹介


目  次
はしがき
初出一覧

序 論 国際家族法から見た戸籍法と国籍法  1

第1節 はじめに  1

第2節 渉外戸籍について  1
1 国際家族法における家族実体法と家族関係登録法の関係 (1)
2 渉外戸籍法の特殊性 (2)
3 渉外戸籍制度の具体的な問題点 (3)
4 渉外戸籍法研究の新たな動向 (4)

第3節 国籍法について  4
1 国際家族法にとっての国籍と国籍法プロパーの研究 (4)
2 認知と国籍取得について (5)


第1部 論  説

第1章 戦前の「国際家族」と戸籍
─渉外戸籍法前史─  9
第1節 はじめに  9
1 渉外戸籍との出会い (9)
2 渉外戸籍とその研究 (10)
3 本稿の目的と意義 (11)

第2節 戸籍法の変遷と渉外戸籍  12
1 明治初期?中期の戸籍制度(1872年式戸籍、1886年式戸籍) (12)
(1)概 要 (12) (2)渉外戸籍 (13)
2 明治後期?大正初期の戸籍制度(1898年式戸籍) (14)
(1) 概 要 (14) (2) 渉外戸籍 (16)
3 大正初期?昭和前期の戸籍制度(1915年式戸籍) (18)
(1) 概 要 (18) (2) 渉外戸籍 (19)

第3節 考 察  20
1 国民登録制度としての戸籍 (20)
2 身分登記簿の評価 (21)
3 おわりに (22)

第2章 渉外戸籍制度の問題点  23
第1節 はじめに  23
第2節 戸籍の意義と性格  23
第3節 渉外戸籍の難しさ  24
第4節 渉外戸籍事務の一般的な手順  25
第5節 渉外戸籍制度の問題点  26
1 戸籍制度の二重の性格からくる問題点 (26)
2 外国実質法との整合性という観点からの問題点 (27)
3 受理要件審査ないし添付書類に関わる問題点 (28)
4 外国人の家族関係公証手段に関する問題点 (28)

第6節 戸籍制度側の対応  29
1 戸籍編製原理の修正による対応 (29)
2 外国法に基づく家族関係の戸籍手続きへの受容 (30)
3 添付書類についての例外的措置 (31)
4 外国人の家族関係の公証方法 (31)

第7節 戸籍制度側の対応の問題点  32
1 戸籍編製原理上の問題について (32)
2 外国家族法上の制度の受容について (33)
3 添付書類の例外措置について (34)
4 届出書による家族関係の公証について (34)

第8節 検 討  35
1 戸籍編製原理の再検討、戸籍簿の廃止 (35)
2 戸籍法の人的適用範囲の拡大と国籍の明示 (36)
3 外国家族法上の制度への柔軟な対応 (36)
4 添付書類 (37)
5 届書の位置づけの徹底 (37)

第9節 おわりに  37


第3章 認知制度の変遷と国籍法  38
第1節 はじめに  38
第2節 認知の性質をめぐる法の変遷・その1
(第2次世界大戦前)  41

第3節 認知の性質をめぐる法の変遷・その2
(第2次世界大戦後)  42

第4節 わが国民法における婚外親子関係成立要件の
現状に対する評価  44

第5節 1950年国籍法制定時における認知制度の評価  44
第6節 現行法上の認知制度の評価と国籍法の解釈論  46
第7節 国籍法の改正に向けて  48


第4章 生後認知による日本国籍の取得について  50
第1節 はじめに  50
第2節 国籍法違憲訴訟一審判決について  52
1 原告の主張 (53)
2 被告の主張 (53)
3 裁判所の判断 (54)
4 一審判決への疑問 (55)

第3節 国籍法違憲訴訟最高裁判決について  58
1 多数意見の見解 (58)
2 補足意見等の見解 (59)
3 反対意見の見解 (60)
4 反対意見への疑問 (61)

第4節 改正前国籍法3条1項の解釈について  62
1 国籍法2条1号・3条1項の違憲性 (62)
2 国籍法2条1号・3条の合憲的解釈 (65)

第5節 国籍法改正のあり方について  67
1 子とわが国との密接な結び付き (67)
2 親子関係の科学的証明 (70)
3 国籍取得の遡及効 (72)
4 法務大臣への届出 (73)
5 国籍法改正の提案 (74)

第6節 おわりに  74


第5章 ある戸籍先例における反致の扱いについて  76
第1節 はじめに  76

第2節 戸籍923号 訓令・通達・回答5401  76
1 事案及び回答 (76)
2 回答の根拠 (77)
3 回答に関する疑問 (77)

第3節 戸籍927号 訓令・通達・回答5409  78
1 事案及び回答 (78)
2 回答の根拠 (79)
3 回答に関する疑問 (79)

第4節 おわりに  81
第2 部 判例研究
第1 章 渉外戸籍・国籍法編 85
1 補充的生地主義に基づく日本国籍取得の可否(地裁判決) (85)
2 補充的生地主義に基づく日本国籍取得の可否(最高裁判決) (92)
3 アンデレちゃん事件をめぐって (100)
4 外国人が日本で提出した婚姻届書の記載訂正 (110)
5 氏の変更 (117)
6 生後認知と出生による日本国籍の取得 (122)
7 国籍法2 条3 号の「父母がともに知れないとき」の意義 (129)
8 新国籍法施行後平和条約発効前に朝鮮人男性により認知された者の日本国籍 (135)
9 .同性婚の無効と戸籍訂正─フィリピン人事件─ (142)

第2 章 国際家族法編 148
1 中国法上の養子縁組の特別養子縁組への転換 (148)
2 先決問題及び法例の規定の相互関係 (158)
3 中国法に基づく事実上の養子縁組の成否 (164)
4 中華民国法上の財産分与と国際私法上の公序 (170)
5 婚姻中の日本人とパキスタン人未成年者との養子縁組 (180)
6 渉外的代理母契約に基づく親子関係の成否 (186)
7 フィリピン法上の重婚による婚姻無効と国際私法上の公序 (192)


あとがき (200)