刑法理論の基礎VI
被害者の承諾
吉田敏雄 著
定価:3,300円(税込)-
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発行:
2018年10月20日
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判型:
A5判 -
ページ数:
182頁 -
ISBN:
978-4-7923-5260-8
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内容紹介
目次
はしがき
第1章 自律性原理(自己答責性原理)と自己答責的
自己危殆化
Ⅰ 概 説…1
Ⅱ 適用領域…5
(a) スポーツ (5)
(b) 財産法上の危険引き受け (6)
Ⅲ 第三者の「自己答責的」介入がある場合の客観的帰属…7
(a) 救助行為 (7)
(b) 追跡行為 (11)
Ⅳ 自己答責性の限界…12
Ⅴ 自己答責性の前提要件…13
Ⅵ 自己答責的自己危殆化と了解的他人危殆化の区別…16
第2章 自律性原理と被害者の承諾
Ⅰ 概 説…23
Ⅱ ドイツ語圏の承諾に関する法制度…26
(a) ドイツ (26)
(b) オーストリア (27)
(c) スイス (28)
Ⅲ 承諾の効果根拠…28
1 モデル論的考察(ドイツ語圏の学説状況)…28
(a) 衝突モデル (28)
(b) 統合モデル (30)
(c) 基礎モデル (32)
2 日本における議論状況…34
3 評 価…37
Ⅵ 承諾の対象と範囲…39
(a) 対 象 (39)
(b) 範 囲 (42)
Ⅴ 正当化事由としての承諾の前提要件と限界…43
1 法益保持者による承諾…43
2 承諾者の処分権能…44
(a) ドイツ (45)
(b) オーストリア (63)
(c) スイス (66)
(d) 日 本 (68)
(e) 評 価 (73)
3 承諾の形式と時点…76
4 承諾能力…77
5 第三者による承諾…82
6 意思瑕疵なき承諾…84
(a) 脅 迫 (84)
(b) 欺罔に起因する承諾 (86)
(c) 錯 誤 (98)
7 承諾の認識…100
第3章 構成要件阻却の了解
Ⅰ 構成要件阻却の了解の分類…101
Ⅱ 了解の前提要件…102
1 自然的意思能力と弁識・判断能力…102
2 意思瑕疵…104
3 意思表示の必要性…107
第4章 推定的承諾
Ⅰ 概念と基本思想…111
1 理論構成…111
(a) 学 説 (111)
(b) 評 価 (115)
2 緊急避難との関係…120
3 事務管理との関係…121
4 許された危険(社会的相当性)との関係…122
Ⅱ 適用領域…123
1 内的財衝突に起因する推定的承諾…123
2 行為者又は第三者のための推定的承諾…125
Ⅲ 前提要件…127
1 客観的承諾要素…127
(a) 弁識・判断能力 (127)
(b) 切迫性 (127)
(c) 調査義務 (128)
(d) 法益保持者の推定的意思 (129)
2 主観的正当化要素…130
第5章 仮定的承諾
Ⅰ 概 説…133
Ⅱ ドイツの判例…135
Ⅲ 犯罪理論体系上の位置づけとその評価…140
(a) 構成要件解決策 (140)
(b) 違法性解決策 (141)
(c) 刑罰消滅事由 (147)
第6章 専断的治療
Ⅰ ドイツ刑法における治療侵襲と傷害罪の関係…149
(a) 構成要件不該当説(治療行為非傷害説) (149)
(b) 構成要件該当説(治療行為傷害説) (153)
(c) 専断的治療罪の立法化の試み (155)
Ⅱ オーストリア刑法における専断的治療罪…155
(a) 成立史 (155)
(b) 第1項について (156)
(c) 第2項について (162)
(d) 第3項について (166)
Ⅲ 日本刑法における専断的治療…166
(a) 構成要件不該当説 (166)
(b) 構成要件該当説 (169)
(c) 評 価 (170)
判例索引…173