2020年東京オリンピックの研究

2020年東京オリンピックの研究

―メガ・スポーツイベントの虚と実―
中村祐司 著
定価:4,180円(税込)
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  • 発行:
    2018年10月20日
  • 判型:
    A5判上製
  • ページ数:
    192頁
  • ISBN:
    978-4-7923-3380-5
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内容紹介

目 次
はしがき
初出一覧

第1章 2020年東京五輪招致とスポーツ・ガバナンスの変容
1 招致活動と政治・行政・政策の一体性1
2 日常から非日常のスポーツ・ガバナンスへ2
3 障害者スポーツの厚労省から文科省への移管4
4 スポーツ行政予算の倍増要求4
5 スポーツ庁の設置検討4
6 全柔連に対する内閣府の勧告5
7 五輪招致活動と皇族6
8 五輪開催とスポーツ・ガバナンス6

第2章 復興五輪事業をめぐるスポーツ行政の役割
1 スポーツ行政の役割13
2 スポーツ事業のステージと機能的特質14
3 共生社会の萌芽16
4 復興五輪と協働社会の萌芽18
5 スポーツ行政フロンティアの実践21

第3章 東京五輪とスポーツグローバル公共圏の形成
1 五輪、グローバリゼーション、公共圏25
2 課題群の設定27
3 経済的波及効果と市場の規律・抑制27
4 政府予算の増額と国際協力29
5 競技施設の設置とプロセスの透明性30
6 交通アクセス、老朽化、コスト増32
7 連携・協力の構築34
8 公共圏をめぐる他の構成要件36
9 スポーツグローバル公共圏の射程39

第4章 東京五輪と日中韓スポーツ・ガバナンスの特質
1 日中韓のスポーツ・ガバナンス41
2 国内スポーツ・ガバナンスの課題43
3 韓中の五輪準備ガバナンス45
4 組織委の局機能をめぐる日韓比較48
5 日中韓スポーツ・ガバナンスの相互連携50

第5章 スポーツ・ガバナンスの新展開
    ―スポーツ庁の設置と東京五輪―
1 スポーツ庁の設置53
2 設置プロセスの特徴54
3 スポーツ省創設私案55
4 移管事業案59
5 スポーツ団体の自治とは59
6 五輪政策をめぐる相克・融合と乖離・交錯67
7 政治・行政の相克と融合68
8 諸アクター間の乖離と交錯70
9 相克・乖離から融合・交錯へ72

第6章 新国立競技場建設における意思決定の歪み
1 七つのフェーズ設定75
2 建設費の乱高下76
3 計画の白紙撤回80
4 白紙撤回後の政府対応82
5 失われた2年半83
6 有識者会議への批判84
7 第三者委員会による検証と批判86
8 新国立競技場のゆくえ87
9 スポーツは政治の道具か90

第7章 東京五輪施設のコスト分担をめぐる摩擦と調整
1 競技施設をめぐる摩擦の顕在化95
2 都調査チーム報告の波紋(2016年9-10月)96
3 都知事とIOC会長の会談(2016年10月)98
4 4者協議の帰結(2016年11-12月)99
5 大枠合意へ(2017年1-5月)102
6 競技施設・費用分担問題の特質105

第8章 五輪研究における知見と事例の接合
1 知見の把握111
2 グローバル世界と五輪114
3 五輪レガシーの分析119
4 スポーツ政治研究の射程124
5 費用分担の大筋合意と問題点(2017年5月31日)130
6 費用分担ガバナンスの欠陥135

第9章 東京五輪の説明責任
    ―批判とコスト負担のあり方―
1 五輪批判とコスト負担137
2 根底的五輪批判の特徴139
3 五輪運営批判の特徴143
4 復興五輪批判の問いかけ145
5 五輪運営の是正・改善・支援論147
6 コスト負担の変容150
7 IOC調整委による削減要求152
8 「大会関連経費」8100億円の追加156
9 都の説明責任の欠如と影響力低下158

第10章 国家による東京五輪の管理と統制
1 2020年東京五輪の課題をめぐる分析の視点163
2 中枢(コア)課題群165
3 中位(ミドル)課題群167
4 周縁(マージナル)課題群170
5 国家が管理・統制する五輪への潮流175