リーガルマインド租税法 〔第5版〕

リーガルマインド租税法 〔第5版〕

増田英敏 著
定価:4,950円(税込)
  • 在庫:
    在庫があります
  • 発行:
    2019年07月10日
  • 判型:
    A5判上製
  • ページ数:
    784頁
  • ISBN:
    978-4-7923-0649-6
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内容紹介

◆目 次◆

第5版はしがき
初版はしがき
第2版はしがき
第3版はしがき
第4版はしがき

序 章 租税正義と憲法原理の構図─租税憲法学の系譜… 1
 Ⅰ 租税憲法学の系譜  1
 Ⅱ 租税法の基本原理と租税正義  3

第Ⅰ部 基礎理論編
第1章 租税法を学ぶ意義… 9
 Ⅰ 租税法を学ぶ意義─租税法における「法の支配」の確立  9
 Ⅱ 「租税法を学ぶ」こととは、リーガルマインドを身につけること  10
 Ⅲ 租税法解釈の困難性とリーガルマインド  12
 Ⅳ 判例研究によりリーガルマインドは養成される!  14

第2章 租税法の基本原則Ⅰ─租税公平主義… 17
 Ⅰ 意義  17
 Ⅱ 憲法14条の「平等」の意味─法的平等の真の意味  19
 Ⅲ 「担税力に応じた課税」と「水平的公平」と「垂直的公平」  20
 Ⅳ 担税力の測定基準としての所得・資産・消費  22

第3章 租税法の基本原則Ⅱ─租税法律主義… 24
 Ⅰ 意義  24
 Ⅱ 租税法律主義の生成と沿革  25
 Ⅲ 機能と内容  27

第4章 租税法律主義と租税公平主義の相克と調整… 33
 Ⅰ はじめに  33
 Ⅱ 租税法の解釈適用と二つの基本原則の関係
   ─租税法律主義と租税公平主義との関係  34
 Ⅲ 武富士事件最高裁判決の意義
   ─租税法律主義は租税公平主義に優先するか?  43
 Ⅳ 租税法律主義と租税公平主義の関係性
   ─文理解釈と目的論的解釈  57
 Ⅴ むすび  59

第5章 申告納税制度の本質と租税法律主義… 64
 Ⅰ 申告納税制度と租税法律主義の関係  64
 Ⅱ 申告納税制度と納税義務の確定  65
 Ⅲ 申告納税制度に不可欠なファクターとしての予測可能性の確保の原理  68
 Ⅳ 申告納税制度における租税法の二面性と予測可能性との関係  71
 Ⅴ 納税者の予測可能性確保の阻害要因  73

第6章 租税法の解釈・適用─租税法の本質と特殊性… 79
 Ⅰ 租税法の本質─行為規範と裁判規範  79
 Ⅱ 裁判規範としての租税法と租税法律主義  82
 Ⅲ 租税法律関係の特殊性  85
 Ⅳ 租税法と私法の関係  86
 Ⅴ 固有概念と借用概念  88

第7章 租税法と要件事実論… 91
 Ⅰ 租税法律主義と要件事実論の有用性  91
 Ⅱ 租税訴訟における要件事実  95
 Ⅲ 課税要件事実の主張・立証責任  97
 Ⅳ まとめ  102

第8章 節税・租税回避・脱税… 107
 Ⅰ 税負担の減少行為─節税・租税回避・脱税  107
 Ⅱ 租税回避行為の否認の意義  109
 Ⅲ 租税回避行為の否認をめぐる学説の対立  110

第9章 税理士の職務と租税正義… 114
 Ⅰ 税理士の職務は租税正義の実現にある!  114
 Ⅱ 税理士の職務と紛争予防  115
 Ⅲ なぜ税理士にリーガルマインドが必要か  119
 Ⅳ 不利益な税法改正の遡及適用は税理士に過酷  121
 Ⅴ 税法における形式と実質  123

第10章 所得税の意義と所得税法の構造… 130
 Ⅰ 所得税の意義  130
 Ⅱ 担税力の指標としての所得の意義  131
 Ⅲ 所得税の類型・課税単位・納税義務者  133
 Ⅳ 所得税法の構造と計算の仕組み  136
 Ⅴ 所得税の計算─簡単な事例により税額計算を理解しよう  142
 Ⅵ 所得区分の意義と租税公平主義  145
 Ⅶ 各種所得の範囲と金額の算定  146

第11章 法人税の意義と法人税法の構造… 154
 Ⅰ 法人税の意義  154
 Ⅱ 法人の所得と法人税法22条の意義と構造  156
 Ⅲ 収益の認識基準と法人税法22条の2の創設  162
 Ⅳ 益金の額の範囲  165
 Ⅴ 損金の額の範囲  169
 Ⅵ 資本等取引  171
 Ⅶ 益金と損金の計上基準  171
 Ⅷ 同族会社に対する課税  174

第12章 相続税の意義と相続税法の構造… 180
 Ⅰ 相続税の位置付け  180
 Ⅱ 相続税の課税根拠  181
 Ⅲ 相続税の類型  183
 Ⅳ 相続税法の基本的な仕組み  184
 Ⅴ 相続税の納税義務者  189
 Ⅵ 相続財産の範囲  190
 Ⅶ 相続財産の評価と問題点─財産の評価基準としての「時価」の概念  194

第13章 消費税の意義と消費税法の構造… 200
 Ⅰ 消費税の意義  200
 Ⅱ 我が国における消費税の導入の経緯と沿革  201
 Ⅲ 附加価値税としての我が国の消費税の特徴  203
 Ⅳ 附加価値税としての消費税の構造  206
 Ⅴ 消費税法の課税対象と納税義務者  209
 Ⅵ 消費税額の計算構造  214
 Ⅶ 附加価値税としての我が国の消費税法の最重要論点検証
   ─仕入税額控除の問題点  218

第Ⅱ部 事例研究編(実践編)
第1章 租税公平主義と大島訴訟(サラリーマン税金訴訟)… 229
 Ⅰ 大島訴訟(サラリーマン税金訴訟)  230
 Ⅱ 大島訴訟最高裁判決から学ぶ  237

第2章 租税法律主義と旭川市国民健康保険料事件… 244
 Ⅰ 事案の概要  245
 Ⅱ 判旨  249
 Ⅲ 研究 判旨に反対  252

第3章 租税法律主義の射程 ─損益通算廃止立法の遡及適用の憲法適合性… 268
 Ⅰ 事案の概要  269
 Ⅱ 判旨  272
 Ⅲ 研究 判旨に反対  276

第4章 租税法の解釈・適用 ─租税回避行為の否認とその可否(岩瀬事件)… 297
 Ⅰ 租税回避行為の否認をめぐる租税公平主義と租税法律主義の相克  298
 Ⅱ 両基本原則の衝突と合理的調整─注目事例としての岩瀬事件─
   租税正義の検証  299
 Ⅲ 研究 租税正義の検証  309

第5章 借用概念の解釈と租税法律主義 ─海外財産の贈与と借用概念としての住所の認定(武富士事件)… 313
 Ⅰ 事案の概要  314
 Ⅱ 判旨  321
 Ⅲ 研究 判旨に賛成  328

第6章 所得税裁判事例研究Ⅰ ─二重課税の排除と非課税所得の範囲(長崎年金二重課税事件)… 346
 Ⅰ 事案の概要  347
 Ⅱ 本件の争点と当事者の主張  349
 Ⅲ 判旨  354
 Ⅳ 研究 判旨に賛成  357

第7章 所得税裁判事例研究Ⅱ ─所得区分(建物利益事件)… 374
 Ⅰ 事案の概要  375
 Ⅱ 判旨  386
 Ⅲ 研究 判旨に賛成  391

第8章 所得税裁判事例研究Ⅲ ─必要経費の範囲(弁護士会役員事件)… 405
 Ⅰ 事案の概要  406
 Ⅱ 判旨  410
 Ⅲ 研究 判旨に反対  419

第9章 所得税裁判事例研究Ⅳ ─譲渡損失と損益通算(ゴルフ会員権事件)… 430
 Ⅰ 事案の概要  431
 Ⅱ 判旨  432
 Ⅲ 研究 判旨に疑問  435

第10章 所得税裁判事例研究Ⅴ ─譲渡所得と譲渡費用の範囲(農地転用決済金事件)… 442
 Ⅰ 事案の概要  443
 Ⅱ 判旨  449
 Ⅲ 本件下級審の判旨  450
 Ⅳ 研究 判旨に賛成  453

第11章 所得税裁判事例研究Ⅵ ─収入を得るために支出した金額の意義(法人負担保険料事件)… 465
 Ⅰ 事案の概要  466
 Ⅱ 争点と当事者の主張  468
 Ⅲ 判旨  471
 Ⅳ 研究 判旨に賛成  475

第12章 所得税裁判事例研究Ⅶ ─源泉徴収制度と基礎控除(ホステス源泉徴収事件)… 484
 Ⅰ 事案の概要  485
 Ⅱ 争点および争点に対する当事者の主張の要旨  487
 Ⅲ 判旨  492
 Ⅳ 研究 判旨に賛成  494

第13章 所得税裁判事例研究Ⅷ ─債務免除益の所得区分と給与所得課税(債務免除益事件)… 504
 Ⅰ 事案の概要  505
 Ⅱ 判旨  512
 Ⅲ 研究 判旨に賛成  514

第14章 法人税裁判事例研究Ⅰ ─益金の計上基準としての権利確定主義の意義(不法行為による損害賠償請求権事件)… 528
 Ⅰ 事案の概要  529
 Ⅱ 判旨  533
 Ⅲ 研究 判旨に賛成  536

第15章 法人税裁判事例研究Ⅱ ─法人税法22条と貸倒損失の計上基準(日本興業銀行事件)… 550
 Ⅰ 事案の概要  551
 Ⅱ 判旨  558
 Ⅲ 研究 判旨に賛成  572

第16章 法人税裁判事例研究Ⅲ ─税法上の交際費の意義(萬有製薬事件)… 591
 Ⅰ 事案の概要  592
 Ⅱ 判旨  594
 Ⅲ 研究 判旨に賛成  597

第17章 法人税裁判事例研究Ⅳ ─分掌変更による役員退職給与(分掌変更による役員退職給与事件)… 609
 Ⅰ 事案の概要  610
 Ⅱ 判旨  615
 Ⅲ 研究 判旨に反対  621

第18章 法人税裁判事例研究Ⅴ ─自己株式の取得と同族会社の行為計算否認規定の適用の可否(IBM事件)… 640
 Ⅰ 事案の概要  641
 Ⅱ 判旨  643
 Ⅲ 研究 判旨に賛成  653

第19章 相続税事例研究Ⅰ ─相続税法7条の「著しく低い価額の対価」の意義(みなし贈与事件)… 664
 Ⅰ 事案の概要  665
 Ⅱ 判旨  674
 Ⅲ 研究 判旨に賛成  678

第20章 相続税裁判事例研究Ⅱ ─相続税の時価評価と評価通達6項(時価評価と評価通達6項事件)… 693
 Ⅰ 事案の概要  694
 Ⅱ 判旨  700
 Ⅲ 研究 判旨に賛成  705

第21章 消費税裁判事例研究 ─消費税の仕入税額控除と「資産の譲渡等」の対価の帰属の判定原則(消費税課税と実質所得者課税事件)… 725
 Ⅰ 事案の概要  725
 Ⅱ 判旨  730
 Ⅲ 研究 判旨に賛成  735

事項索引  745
判例索引  753