新民法の分析III 債権総則編
堀竹 学・吉原知志 著
定価:2,750円(税込)-
在庫:
在庫があります -
発行:
2019年11月20日
-
判型:
A5判上製 -
ページ数:
240頁 -
ISBN:
978-4-7923-2743-9
内容紹介
[目 次]
はしがきi
凡例 xii
Ⅰ 債権の実現方法
1 債権とその実現手続 2
1 債権とは何か 2
(1)債権の定義 2
(2)債権の種類 3
(3)債権の効力 4
2 民事執行手続 6
(1)実体法と訴訟法 6
(2)判決手続から執行手続へ―「債務名義」の機能 6
(3)強制執行の方法 7
(4)金銭執行 8
(5)執行手続の争い方 9
(6)保全手続 9
3 倒産手続 10
(1)債権者平等原則 10
(2)倒産手続 11
(3)手続の進行―破産法をモデルに 11
(4)倒産実体法 12
Ⅱ 債権の保全
2 債権者代位権の行使 16
1 債権者代位権の構造 16
2 代位行使の範囲 19
3 債権者への直接の支払いまたは引渡し 20
4 債務者の取立てその他の処分の権限 24
3 詐害行為取消権の法的性質と効力 26
1 詐害行為取消権の構造 26
2 改正前の詐害行為取消権の法的性質の議論状況 29
3 改正前の詐害行為取消権の法的性質の判例 31
4 改正法による詐害行為取消権の行使方法 37
5 認容判決の効力の拡張 37
4 詐害行為取消権における対象行為 40
1 問題の所在 40
2 改正前の判例の状況 42
(1)不動産の相当価格での売却 42
(2)新規借入に伴う担保の供与 43
(3)既存債務に対する担保の供与 44
(4)特定の債権者への弁済 45
3 改正法の規律 46
(1)破産法の否認権との整合性 46
(2)相当価格での財産の処分 47
(3)既存債務に対する担保供与または債務消滅の行為 50
(4)過大な代物弁済 52
(5)転得者に対する詐害行為取消権の要件 52
Ⅲ 債権の消滅事由
5 債権の消滅,相殺 56
1 債権の消滅 56
(1)弁済 56
(2)更改・代物弁済・免除・混同 57
2 相殺とその制限 58
(1)基本事項―相殺の制度趣旨・要件・効果 58
(2)相殺を制限する規定の所在 59
(3)性質上の相殺制限(505条1項但書)―自働債権に抗弁がある場合 60
(4)相殺制限の意思表示(505条2項) 62
(5)消滅時効にかかった債権を自働債権とする場合(508条) 62
(6)損害賠償債務を受働債権とする場合(509条) 63
(7)差押禁止債権を受働債権とする場合(510条) 65
6 差押えと相殺 67
1 問題の所在―相殺の担保的機能 67
(1)「差押えと相殺」 67
(2)相殺の担保的機能に対する評価 68
2 判例法理の展開 69
(1)2つの大法廷判決―制限説から無制限説へ 69
(2)合意相殺に対する影響 72
(3)期限の利益喪失約款の周知性―大隅補足意見の意義 74
3 改正法511条 75
4 債権譲渡と相殺 76
(1)昭和50年判決以来の「無制限説」 76
(2)改正法の立場 78
7 弁済の表見受領権者 80
1 表見受領権者(478条) 80
(1)規定の趣旨 80
(2)要件・効果の整理 81
(3)要件①―表見受領権者 81
(4)要件③―弁済者の善意・無過失 82
2 478条の類推適用 87
(1)類推適用とは 87
(2)判例①―定期預金の期限前払戻し・預金担保貸付 87
(3)預金者の認定 89
(4)判例②―総合口座取引・保険契約者貸付 92
Ⅳ 債権債務関係の移転
8 譲渡制限特約の効力 96
1 債権の自由譲渡性とその例外 96
2 改正前の判例の状況 98
3 改正前の学説と検討 102
4 改正法による債務者の債権者固定の利益に対する配慮の規律 105
5 譲渡制限の意思表示が付された債権の差押え 107
6 預貯金債権に係る譲渡制限の意思表示の効力 108
9 将来債権の譲渡可能性 110
1 問題の所在 110
2 改正前の判例法理と学説 111
3 将来債権譲渡担保の有効活用の観点 115
4 将来債権譲渡の効力 117
5 改正法の規律 123
10 債権譲渡における対抗要件制度 125
1 民法467条および動産・債権譲渡特例法4条の規律 125
2 債権の二重譲渡の優劣の決定基準 127
3 民法467条2項による対抗要件具備と債権譲渡登記による対抗要件具備の競合 131
4 対抗要件制度の改正議論 133
Ⅴ 弁済に関与する複数の当事者
11 多数当事者の債権債務関係 142
1 「多数当事者の債権及び債務」規定の見方 142
(1)分類―給付の可分性 142
(2)担保的機能 143
2 債務者が複数の場合―連帯債務 143
(1)基本 143
(2)連帯債務者の1人について生じた事由の効力① 144
(3)連帯債務者の1人について生じた事由の効力②―各種の免除 145
(4)「"不真正"連帯債務」概念とその消滅 147
(5)求償とその制限 149
(6)不可分債務 152
3 債権者が複数の場合 152
12 保証の成立と効力 153
1 保証の成立 153
(1)保証の趣旨 153
(2)保証契約の成立 154
(3)「事業に係る債務」についての個人保証の特則 154
2 保証人の地位 155
(1)保証契約の内容 155
(2)付従性・補充性・随伴性 158
3 根保証 160
(1)根保証とは 160
(2)個人根保証契約 160
(3)根保証における随伴性 161
4 継続的保証 162
13 保証人の求償権 163
1 民法上の求償権の規定 163
(1)委託を受けた保証人 163
(2)委託を受けない保証人 164
2 事前求償権 165
(1)制度の概要 165
(2)事前求償権と事後求償権は別箇独立の権利か否か 165
(2)事前求償権と事後求償権の間の影響関係 167
3 求償権の解釈問題 169
(1)事後求償権の発生時期 169
(2)物上保証人の事前求償権 172
14 第三者の弁済と弁済による代位 175
1 この項目の概要 175
(1)第三者の弁済 175
(2)弁済による代位 175
2 第三者弁済の要件・効果 176
(1)「第三者弁済」の要件 176
(2)求償権の発生 179
3 弁済による代位の要件・効果 180
(1)弁済による代位の効果―原債権移転構成 180
(2)要件①―法定代位と任意代位 181
(3)要件②―弁済による代位における「正当な利益」 182
4 弁済による代位の判例法理 183
(1)原債権移転構成 183
(2)原債権αの「附従的性質」 185
(3)消滅時効 187
5 一部代位 188
15 法定代位権者間の負担調整 190
1 法定代位権者の競合 190
(1)問題の所在 190
(2)501条3項各号の定める代位権者間の調整 191
(3)求償リスク分担の基本原理 194
(4)資格兼務者がいる場合の扱い 198
2 共同保証 206
(1)共同保証人の債権者に対する義務の特殊性――「分別の利益」 206
(2)共同保証人間の求償権 207
(3)「保証人」と「保証人」の間の代位 210
3 担保保存義務 212
(1)趣旨 212
(2)担保保存義務免除特約 212
(3)担保保存義務違反と担保財産の承継人の関係 213
事項索引 215
判例索引 219
条文索引 221
はしがきi
凡例 xii
Ⅰ 債権の実現方法
1 債権とその実現手続 2
1 債権とは何か 2
(1)債権の定義 2
(2)債権の種類 3
(3)債権の効力 4
2 民事執行手続 6
(1)実体法と訴訟法 6
(2)判決手続から執行手続へ―「債務名義」の機能 6
(3)強制執行の方法 7
(4)金銭執行 8
(5)執行手続の争い方 9
(6)保全手続 9
3 倒産手続 10
(1)債権者平等原則 10
(2)倒産手続 11
(3)手続の進行―破産法をモデルに 11
(4)倒産実体法 12
Ⅱ 債権の保全
2 債権者代位権の行使 16
1 債権者代位権の構造 16
2 代位行使の範囲 19
3 債権者への直接の支払いまたは引渡し 20
4 債務者の取立てその他の処分の権限 24
3 詐害行為取消権の法的性質と効力 26
1 詐害行為取消権の構造 26
2 改正前の詐害行為取消権の法的性質の議論状況 29
3 改正前の詐害行為取消権の法的性質の判例 31
4 改正法による詐害行為取消権の行使方法 37
5 認容判決の効力の拡張 37
4 詐害行為取消権における対象行為 40
1 問題の所在 40
2 改正前の判例の状況 42
(1)不動産の相当価格での売却 42
(2)新規借入に伴う担保の供与 43
(3)既存債務に対する担保の供与 44
(4)特定の債権者への弁済 45
3 改正法の規律 46
(1)破産法の否認権との整合性 46
(2)相当価格での財産の処分 47
(3)既存債務に対する担保供与または債務消滅の行為 50
(4)過大な代物弁済 52
(5)転得者に対する詐害行為取消権の要件 52
Ⅲ 債権の消滅事由
5 債権の消滅,相殺 56
1 債権の消滅 56
(1)弁済 56
(2)更改・代物弁済・免除・混同 57
2 相殺とその制限 58
(1)基本事項―相殺の制度趣旨・要件・効果 58
(2)相殺を制限する規定の所在 59
(3)性質上の相殺制限(505条1項但書)―自働債権に抗弁がある場合 60
(4)相殺制限の意思表示(505条2項) 62
(5)消滅時効にかかった債権を自働債権とする場合(508条) 62
(6)損害賠償債務を受働債権とする場合(509条) 63
(7)差押禁止債権を受働債権とする場合(510条) 65
6 差押えと相殺 67
1 問題の所在―相殺の担保的機能 67
(1)「差押えと相殺」 67
(2)相殺の担保的機能に対する評価 68
2 判例法理の展開 69
(1)2つの大法廷判決―制限説から無制限説へ 69
(2)合意相殺に対する影響 72
(3)期限の利益喪失約款の周知性―大隅補足意見の意義 74
3 改正法511条 75
4 債権譲渡と相殺 76
(1)昭和50年判決以来の「無制限説」 76
(2)改正法の立場 78
7 弁済の表見受領権者 80
1 表見受領権者(478条) 80
(1)規定の趣旨 80
(2)要件・効果の整理 81
(3)要件①―表見受領権者 81
(4)要件③―弁済者の善意・無過失 82
2 478条の類推適用 87
(1)類推適用とは 87
(2)判例①―定期預金の期限前払戻し・預金担保貸付 87
(3)預金者の認定 89
(4)判例②―総合口座取引・保険契約者貸付 92
Ⅳ 債権債務関係の移転
8 譲渡制限特約の効力 96
1 債権の自由譲渡性とその例外 96
2 改正前の判例の状況 98
3 改正前の学説と検討 102
4 改正法による債務者の債権者固定の利益に対する配慮の規律 105
5 譲渡制限の意思表示が付された債権の差押え 107
6 預貯金債権に係る譲渡制限の意思表示の効力 108
9 将来債権の譲渡可能性 110
1 問題の所在 110
2 改正前の判例法理と学説 111
3 将来債権譲渡担保の有効活用の観点 115
4 将来債権譲渡の効力 117
5 改正法の規律 123
10 債権譲渡における対抗要件制度 125
1 民法467条および動産・債権譲渡特例法4条の規律 125
2 債権の二重譲渡の優劣の決定基準 127
3 民法467条2項による対抗要件具備と債権譲渡登記による対抗要件具備の競合 131
4 対抗要件制度の改正議論 133
Ⅴ 弁済に関与する複数の当事者
11 多数当事者の債権債務関係 142
1 「多数当事者の債権及び債務」規定の見方 142
(1)分類―給付の可分性 142
(2)担保的機能 143
2 債務者が複数の場合―連帯債務 143
(1)基本 143
(2)連帯債務者の1人について生じた事由の効力① 144
(3)連帯債務者の1人について生じた事由の効力②―各種の免除 145
(4)「"不真正"連帯債務」概念とその消滅 147
(5)求償とその制限 149
(6)不可分債務 152
3 債権者が複数の場合 152
12 保証の成立と効力 153
1 保証の成立 153
(1)保証の趣旨 153
(2)保証契約の成立 154
(3)「事業に係る債務」についての個人保証の特則 154
2 保証人の地位 155
(1)保証契約の内容 155
(2)付従性・補充性・随伴性 158
3 根保証 160
(1)根保証とは 160
(2)個人根保証契約 160
(3)根保証における随伴性 161
4 継続的保証 162
13 保証人の求償権 163
1 民法上の求償権の規定 163
(1)委託を受けた保証人 163
(2)委託を受けない保証人 164
2 事前求償権 165
(1)制度の概要 165
(2)事前求償権と事後求償権は別箇独立の権利か否か 165
(2)事前求償権と事後求償権の間の影響関係 167
3 求償権の解釈問題 169
(1)事後求償権の発生時期 169
(2)物上保証人の事前求償権 172
14 第三者の弁済と弁済による代位 175
1 この項目の概要 175
(1)第三者の弁済 175
(2)弁済による代位 175
2 第三者弁済の要件・効果 176
(1)「第三者弁済」の要件 176
(2)求償権の発生 179
3 弁済による代位の要件・効果 180
(1)弁済による代位の効果―原債権移転構成 180
(2)要件①―法定代位と任意代位 181
(3)要件②―弁済による代位における「正当な利益」 182
4 弁済による代位の判例法理 183
(1)原債権移転構成 183
(2)原債権αの「附従的性質」 185
(3)消滅時効 187
5 一部代位 188
15 法定代位権者間の負担調整 190
1 法定代位権者の競合 190
(1)問題の所在 190
(2)501条3項各号の定める代位権者間の調整 191
(3)求償リスク分担の基本原理 194
(4)資格兼務者がいる場合の扱い 198
2 共同保証 206
(1)共同保証人の債権者に対する義務の特殊性――「分別の利益」 206
(2)共同保証人間の求償権 207
(3)「保証人」と「保証人」の間の代位 210
3 担保保存義務 212
(1)趣旨 212
(2)担保保存義務免除特約 212
(3)担保保存義務違反と担保財産の承継人の関係 213
事項索引 215
判例索引 219
条文索引 221