ビギナーズ犯罪学 第2版

ビギナーズ犯罪学 第2版

守山 正・小林寿一 編著
定価:3,520円(税込)
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  • 発行:
    2020年01月20日
  • 判型:
    A5判並製
  • ページ数:
    490頁
  • ISBN:
    978-4-7923-5294-3
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内容紹介

[目 次]

 第2版はしがき
 凡 例

第1講 犯罪学の意義 …… 1
1 犯罪学とは何か …… 1
 1 犯罪学の意義 (1)  
 2 刑事政策との関係 (3)  
 3 犯罪学の任務・目的 (4)
2 犯罪とは何か …… 5
 1 犯罪の定義 (5)  
 2 犯罪の構成要素 (9)
3 犯罪者の意義 …… 10
4 犯罪学の展開 …… 11
 1 世界の状況 (12)  
 2 わが国の状況 (13)

第2講 犯罪学の歴史 …… 15
1 啓蒙期以前 …… 15
 1 犯罪の説明と犯罪者の扱い (15)  
 2 犯罪への対応 (17)
2 科学的犯罪学の出現 …… 19
 1 古典学派の誕生 (19)  
 2 実証学派 (25)
3 新古典学派 …… 28

第3講 犯罪学の動向 …… 31
Ⅰ アメリカ …… 31
 1 1960年代中盤までの状況 …… 31
 2 1960年代中盤から1970年代の状況 …… 33
 3 1980年代の状況 …… 34
 4 1990年代以降の状況 …… 35
 5 まとめ …… 36
Ⅱ イギリス …… 38
1 イギリス犯罪学の源流 …… 38
 1 犯罪学の展開 (38)  2 実務家の研究 (39)  
 3 二つの源流 (39)
2 大学研究者の活動 …… 40
 1 大学における犯罪学教育 (40)  
 2 ケンブリッジ研究所と犯罪学の発展 (41)  
 3 政府政策と犯罪学研究の関係 (42)
3 現在の動向 …… 44
 1 研究の動向 (44)  
 2 研究機関・研究者 (45)
Ⅲ 北欧の犯罪学 …… 47
 1 ノルウェー …… 47
 2 フィンランド …… 49
 3 スウェーデン …… 50
 4 デンマークおよびアイスランド …… 52
Ⅳ 日本 …… 53
1 わが国の状況の概観 …… 53
2 戦前における犯罪学研究の動向 …… 54
 1 明治期 (54)  
 2 大正期 (54)  
 3 昭和前期 (55)
3 戦後日本における犯罪学の研究動向 …… 56
4 研究機関および学会などにおける研究動向と今後の展望 …… 60

第4講 伝統的な犯罪学 …… 65
1 生物学的原因の説明 …… 66
 1 ロンブローゾ以降の犯罪生物学的研究 (66)  
 2 犯罪生物学的研究の新たな展開 (71)
2 心理学的・精神医学的原因の説明 …… 75
 1 知能と犯罪 (75)  
 2 性格特性の研究 (77)  
 3 精神分析学的研究 (79)  
 4 心理学的・精神医学的理論の意義 (82)
3 社会学的原因の説明 …… 83
 1 シカゴ学派の犯罪学 (83)  
 2 アノミー理論(緊張理論)の系統 (94)

第5講 近年の犯罪学の展開 …… 107
Ⅰ 再統合的羞恥理論 …… 107
1 恥の付与 …… 107
 1 再統合的恥の付与と排他的恥の付与 (107)  
 2 恥の付与の仕方についての実証研究 (108)
2 理論の概略 …… 108
3 理論の意義 …… 110
Ⅱ コントロール理論 …… 113
1 コントロール理論の系統 …… 113
2 ハーシのコントロール理論 …… 114
 1 ハーシの「社会統制理論」 (114)  
 2 ハーシの「社会統制理論」への批判 (117)
3 ゴットフレッドソンとハーシの自己統制理論 …… 118
 1 自己統制理論の内容 (118)  
 2 自己統制理論と社会統制理論の関係 (120)  
 3 ハーシ理論への批判 (121)
4 コントロール理論の政策的含意と展望 …… 122
Ⅲ 発達犯罪学とライフ・コース理論 …… 126
1 発達犯罪学 …… 127
 1 定義と展開 (127)  
 2 発達犯罪学の理論 (127)
2 ライフ・コース理論 …… 131
 1 定義 (131)  
 2 各種の研究と理論 (132)
3 ライフ・コース理論と発達犯罪学の評価 …… 134
 1 ライフ・コース理論の評価 (134)  
 2 発達犯罪学の評価 (136)
4 リスクに根ざした予防 …… 137
 1 リスク要因研究 (137)  
 2 リスク要因に根ざした予防 (138)
Ⅳ ラベリング理論 …… 142
1 はじめに …… 142
2 ラべリング理論の基本的主張とその特色 …… 143
 1 逸脱(犯罪)の相対主義的定義 (143)  
 2 ラベリング・プロセスの解明 (従属変数としてのラベリング) (144)  
 3 独立変数としてのラベリング (145)
3 ラベリング理論の批判 …… 147
 1 ラベリング理論への批判 (147)  
 2 ラベリング論者からの反批判 (149)
4 ラベリング理論の政策的含意と今後の展望 …… 149

第6講 環境犯罪学 …… 153
Ⅰ 環境犯罪学の意義 …… 153
1 環境犯罪学とは何か?伝統的犯罪学との違い …… 153
 1 環境犯罪学と伝統的犯罪学 (153)  
 2 環境犯罪学理念の利用例 (154)
2 類似の概念 …… 156
 1 CPTED(環境設計による犯罪予防) (156)  
 2 状況的犯罪予防 (157)
3 各種理論 …… 161
 1 合理的選択理論(rational choice theory) (161)  
 2 日常活動理論(routine activity theory) (165)  
 3 犯罪パターン理論(crime patterns theory) (168)
4 環境犯罪学の評価と意義 …… 169
 1 批判 (169)  
 2 政策的意義 (171)
5 環境犯罪学の活用?犯罪予測 …… 172
 1 世界の動き (172)  
 2 犯罪予測の技法 (173)  
 3 犯罪予測の活動と成果 (174)  
 4 犯罪予測の課題 (176)
Ⅱ 反復被害 …… 179
1 意義 …… 179
2 理論 …… 181
 1 リスク偏在性 (181)  
 2 イベント依存性 (182)
3 実態 …… 183
 1 イギリス犯罪調査 (183)  
 2 反復被害の経時変化 (184)  
 3 近接反復被害の発生事例 (185)
4 反復被害の対策事例と研究知見 …… 187
 1 カークホルト侵入盗予防プロジェクト (187)  
 2 反復被害の研究知見と対策 (188)
5 課題 …… 190

第7講 犯罪学調査の方法 …… 193
Ⅰ 量的研究 …… 193
1 質問表調査のプロセス …… 193
 1 調査目的の明確化 (193)  
 2 調査方法の決定 (195)  
 3 質問項目の列挙 (196)  
 4 質問文の作成 (197)  
 5 予備調査、質問表の修正 (198)
2 質問表作成の留意点 …… 198
 1 避けるべき質問 (199)  
 2 回答形式の選択 (200)
 3 質問の配列等 (204)
Ⅱ 評価研究 …… 207
1 評価研究の意義 …… 207
2 評価研究の歴史 …… 208
 1 初期の動き (208)  
 2 近年の展開 (210)
3 犯罪予防活動の評価研究 …… 211
 1 犯罪予防活動の評価の前提 (211)  
 2 評価の必要性 (213)
4 評価の手続 …… 224
 1 評価者の選定条件 (214)  
 2 評価のモデル (216)  
 3 評価の時期 (218)
5 評価の類型 …… 219
 1 インパクト評価 (219)  
 2 プロセス評価 (223)  
 3 現実的評価 (225)
6 評価の方法 …… 227
7 わが国における評価研究の必要性 …… 228

第8講 捜査支援技法 …… 231
Ⅰ 犯罪者プロファイリング …… 231
1 犯罪者プロファイリングとは …… 231
 1 犯罪者プロファイリングの定義 (231)  
 2 犯罪者プロファイリングの歴史 (233)  
 3 日本における犯罪者プロファイリング (235)
2 犯罪者プロファイリングの手法 …… 237
 1 二つの分析方法:統計分析と事例分析 (237)  
 2 犯罪者プロファイリングの三つの分析手法 (238)  
 3 犯罪者プロファイリングの手法を活用した捜査支援技術 (238)
Ⅱ 捜査面接その他 …… 242
1 被疑者に対する取調べの心理 …… 242
 1 警察における取調べ (242)  
 2 わが国の取調べに関する心理学的な研究 (243)  
 3 自白の説明モデル (245)  
 4 虚偽自白 (246)
2 取調べの手法 …… 246
 1 英国のPEACEモデル (247)  
 2 北米のREIDテクニック (247)
3 人質立てこもりの説得交渉 …… 248
 1 説得交渉の技術 (248)  
 2 説得交渉のモデル (249)  
 3 人質の心理 (252)  
 4 人質立てこもり事件の分類 (254)

第9講 犯罪からの離脱(デジスタンス) …… 257
1 デジスタンス研究の意義 …… 257
2 デジスタンス研究の状況 …… 259
 1 研究の経緯 (259)  
 2 デジスタンスの概念と理論 (260)
3 各種の調査研究 …… 265
 1 ラウブとサンプソンの研究 (265)  
 2 ボトムズとシャプランドの研究 (267)  
 3 マルーナの研究 (270)
4 デジスタンスの要因 …… 271
 1 生活の転換 (271)  
 2 施設・組織の経験 (274)  
 3 ラウブ・サンプソン研究の意義 (276)
5 デジスタンス研究の政策的意義と課題 …… 278
 1 政策的意義 (278)  
 2 わが国の課題 (279)

第10講 被害者 …… 281
1 被害者の地位 …… 281
2 被害者学の誕生?被害者の有責性 …… 282
3 さまざまな被害者 …… 284
 1 理念型と現実型 (284)  
 2 被害者なき犯罪 (285)
4 被害の実態 …… 287
 1 わが国の犯罪統計から見た被害 (287)  
 2 わが国の被害者調査 (289)  
 3 国際被害調査 (296)
5 被害者救済・支援 …… 300

第11講 少年非行 …… 305
1 少年非行の定義と動向 …… 305
 1 少年非行とは (305)  
 2 警察統計からみた少年非行の動向 (306)  
 3 自己申告調査からみた少年非行の状況 (309)
2 少年非行の関連要因 …… 311
 1 調査手続等 (311)  
 2 主要な調査結果 (312)
3 少年非行の説明理論 …… 315
 1 古典的な非行理論 (315)  
 2 非行理論の新動向 (317)
4 少年非行の防止 …… 324
 1 地域の非行防止活動とは (324)  
 2 非行防止活動の効果的な態様 (325)  
 3 地域の働きかけの重要性 (326)

第12講 犯罪現象・犯罪統計 …… 329
1 犯罪統計の意義 …… 329
 1 統計を取るのはなぜか (329)  
 2 統計の使い方 (332)
2 日本の犯罪状況 …… 335
 1 犯罪の概観 (335)  
 2 犯罪者は誰か (342)

第13講 各種犯罪の分析 …… 347
Ⅰ 殺人 …… 347
1 殺人の発生の実態 …… 347
 1 殺人の定義 (347)  
 2 殺人事件の認知と検挙 (347)  
 3 殺人事件の発生状況 (351)  
 4 殺人事件の被害者 (352)  
 5 殺人事件の加害者 (353)
2 殺人の分類 …… 355
Ⅱ 性犯罪 …… 359
1 意義 …… 359
 1 性犯罪の概念 (359)  
 2 性犯罪概念の時代的推移 (362)  
 3 性犯罪対応の問題性 (363)
2 性犯罪の態様と理論 …… 364
 1 性犯罪の態様 (364)  
 2 性犯罪の理論(原因論) (365)
3 性犯罪の実態 …… 367
 1 わが国の実態 (367)  
 2 性犯罪、性犯罪者の特徴 (368)  
 3 海外実態との比較 (372)
4 性犯罪者の処遇プログラム …… 372
Ⅲ 家庭内・近親者犯罪 …… 376
1 配偶者等からの暴力 …… 376
 1 配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律 (376)  
 2 相談件数等の推移 (377)  
 3 配偶者暴力の背景 (379)
2 児童虐待 …… 380
 1 児童虐待に関連する法律 (380)  
 2 相談件数などの推移 (382)  
 3 被虐待経験の影響 (383)
3 家庭内での殺人事件 …… 384
 1 親殺し (384)  
 2 子殺し (385)
Ⅳ 侵入盗 …… 387
1 はじめに …… 387
 1 侵入盗の概要 (387)  
 2 侵入盗犯の特徴 (389)
2 侵入盗の動機と対人的側面 …… 391
3 侵入盗犯の意思決定 …… 393
4 侵入盗犯の手口の一貫性と移行性 …… 396
Ⅴ 女性犯罪 …… 400
1 公式統計で見られる女性犯罪の特徴 …… 400
 1 女性犯罪の推移 (400)  
 2 罪種に見られる女性犯罪の特徴 (401)  
 3 年齢層別特徴 (402)  
 4 刑事司法手続における女性犯罪の取扱い (403)
2 女性犯罪の理論 …… 404
3 受刑者の処遇(刑事政策的対応) …… 407

第14講 地域社会の安全 …… 409
Ⅰ 住まいの安全 …… 409
1 環境設計による犯罪予防の理論と施策 …… 409
 1 まもりやすい住空間 (410)  
 2 CPTED (411)  
 3 第二世代のCPTED (411)  
 4 イギリスにおける理論の発展と犯罪予防施策 (412)
2 日本における住まいの防犯対策 …… 413
 1 まもりやすい住空間理論の追検証 (413)  
 2 CPTED理論の普及 (414)  
 3 防犯に配慮した共同住宅 (414)  
 4 防犯に配慮した戸建住宅 (416)
3 今後の住まいの防犯の課題 …… 418
Ⅱ 子どもの安全 …… 420
1 はじめに …… 420
2 「子どもの安全」の考え方 …… 420
 1 「子どもの安全」思想の変遷 (420)  
 2 「子ども」観の相違 (422)  
 3 子どもをめぐる事件 (423)
3 子どもの犯罪・事故被害の実態 …… 425
 1 子どもの犯罪や事故の被害 (426)  
 2 子ども犯罪被害の実態 (427)
4 「子どもの安全」に対する対応 …… 429
 1 屋外における子どもの安全 (430)  
 2 通学路における子どもの安全対策 (430)
5 おわりに …… 434
Ⅲ 安全・安心のまちづくり …… 436
1 身近な地域における犯罪問題 …… 436
 1 さまざまな犯罪からの安全 (436)  
 2 犯罪不安と安心 (437)  
 3 犯罪の生じにくい環境整備の推進 (437)
2 防犯環境設計(CPTED)の方法論 …… 438
 1 古くて新しいアプローチ (438)  
 2 防犯環境設計(CPTED)の概念 (439)  
 3 防犯環境設計の方法 (440)  
 4 防犯環境設計の効果と問題 (441)
3 安全・安心のまちづくりとは …… 441
 1 まちづくりを通した安全・安心の向上 (441)  
 2 自主防犯活動との組み合わせ (442)  
 3 自主防犯パトロールの効果と問題 (443)
4 計画的な安全・安心のまちづくりの展開 …… 444
 1 地域におけるさまざまなまちづくり活動 (444)  
 2 ソーシャル・キャピタルの醸成 (444)  
 3 マネジメントサイクルの展開 (445)
Ⅳ 犯罪不安感 …… 447
1 意義 …… 448
2 理論 …… 449
 1 割れ窓理論 (449)  
 2 シグナル犯罪論 (450)  
 3 リスク不安パラドックス(risk─fear paradox) (453)
3 実態調査 …… 454
 1 わが国の各種不安感調査 (454)  
 2 調査結果 (454)  
 3 治安調査の問題点 (456)
4 課題 …… 458
 1 概念の整理 (458)  
 2 犯罪不安感研究に基づく対策 (459)


事項索引 …… 463