新経済刑法入門 第3版

新経済刑法入門 第3版

斉藤豊治/浅田和茂/松宮孝明/髙山佳奈子 編著
定価:3,850円(税込)
  • 在庫:
    在庫があります
  • 発行:
    2020年12月20日
  • 判型:
    A5判上製
  • ページ数:
    458頁
  • ISBN:
    978-4-7923-5318-6
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内容紹介




《目 次》

第3版はしがき

第1部 経済刑法の総論と手続
Ⅰ 経済刑法の基礎理論
第1章 経済刑法の基礎理論
1 経済刑法の概念…3
2 経済刑法の固有の制度…6
3 経済刑法と刑法の人権保障の原則…7
4 経済構造と規制の段階的変化…10

第2章 刑法各則の犯罪類型と経済刑法
1 経済刑法は六法のどこにあるの?…15
2 刑法の各則と特別法上の罰則…17
3 詐欺罪と特別刑法の罰則…18
4 刑法のその他の犯罪類型と特別刑法の罰則…22
5 まとめ…29

第3章 経済犯罪に対する制裁の体系
1 違法な経済活動に対する制裁…31
2 刑事制裁…32
 1 経済犯罪と刑罰(32)
 2 法人の刑事責任および制裁(33)
 3 刑事制裁の強化(33)
 4 司法取引(40)
 5 コンプライアンス順守と法人の免責(41)
3 行政的制裁…41
4 制裁体系の見直し…45

第4章 経済刑法と刑法の諸原則
1 はじめに…48
2 経済刑法と刑法の諸原則…48
3 刑法の機能…51
4 最終手段としての刑法の役割…54
5 法益論…55
6 責 任…58

第5章 法人の刑事責任
1 両罰規定…61
2 法人の刑事責任…63
3 法人に対する刑事制裁…67
4 各種の制裁との関係…69
5 外国の状況…71

第6章 経済犯罪・経済刑法の国際化
1 はじめに…75
2 経済犯罪の国際化…76
3 経済刑法の国際化…77
 1 国際法(78)
 2 国内法(78)
4 おわりに…82

Ⅱ 経済刑法の予防と対策
第7章 企業の内部統制と経済犯罪
1 内部統制の意義…85
2 コンプライアンス体制…87
3 内部統制の仕組み…89
4 関連する諸制度…92

第8章 経済犯罪の対策
1 経済犯罪対策への視点…97
2 違法行為の抑止に向けて(制裁的対応)…97
3 刑罰の役割について考える…99
4 違法行為の抑止に向けて(制裁以外の手段)…101
5 抑止から対策へ…104

第9章 マネー・ローンダリング
1 マネー・ローンダリングの意義と法制度の枠組み…106
2 マネー・ローンダリング規制の歴史…107
 1 国際的動向(107)
 2 国内法による規制の沿革(108)
3 五菱会やみ金融事件…109
4 金融機関等本人確認法…113
5 犯罪収益移転防止法…115
6 組織的犯罪処罰法におけるマネー・ローンダリング類型…119
 
Ⅲ 経済犯罪の発見と刑事手続
第10章 経済事犯の発見と監視機構
1 専門の監視機構の必要性…125
2 経済活動の監視機構…125
3 効果的な規制を妨げるもの…127
4 効果的な規制を実現するために…131
5 公正な規制の実現に向けて…133

第11章 経済事犯の捜査
1 総論…136
 1 経済事犯に対する捜査の特徴(136)
 2 捜査の主体(136)
 3 捜査の基本原則(137)
 4 行政上の犯則調査と捜査との関係(138)
2 供述証拠の収集…140
 1 被疑者の取調べ(140)
 2 被疑者以外の供述(143)
3 物的証拠の収集…146
 1 伝統的な捜査手法(146)
 2 総合監視型捜査の普及(147)

第12章 経済事犯の裁判
1 経済事犯に関する刑事裁判の流れとその特徴…152
2 経済事犯における公訴提起と「ダイバージョン」…153
3 経済事犯における公判審理…160
4 経済事犯と事実認定…162
5 経済事犯と証拠法…163
6 経済事犯と量刑…169

第2部 経済刑法の各論
Ⅳ 企業法制・市場法制と経済犯罪
第13章 会社法上の罰則
1 会社制度、とりわけ株式会社制度の「社会性」…175
2 特別背任罪…176
3 会社財産を危うくする罪…181
4 虚偽文書行使等の罪…183
5 預合いの罪…185
6 株式超過発行の罪…187
7 取締役等の贈収賄罪…187
8 株主等の権利の行使に関する贈収賄罪…189
9 株主の権利の行使に関する利益供与の罪…192
10 国外犯規定その他…194

第14章 証券取引をめぐる犯罪
1 はじめに…196
2 不公正取引の規制(金商法第6章)…197
 1 相場操縦型の不正行為(198)
 2 インサイダー取引型の不正行為(203)
 3 その他の不公正取引(214)
3 損失補てん等の禁止(39条)…215
4 情報開示に関する規制(虚偽有価証券報告書等提出罪)…217

第15章 独占禁止法違反の犯罪
1 独占禁止法と公正取引委員会…222
 1 独占禁止法の位置付け(222)
 2 公正取引委員会と職権行使の独立性(223)
 3 独立性の限界と事務総局の位置付け(224)
2 独占禁止法の規制概要…225
 1 4つの規制の柱と要件の差異(225)
 2 規制内容と調査手続及び措置(エンフォースメント)の関係(226)
3 独占禁止法の保護法益と競争概念…226
4 不当な取引制限の構成要件…228
 1 「一定の取引分野」(229)
 2 「競争を実質的に制限すること」(231)
 3 「共同して……相互に」(231)
 4 「公共の利益に反して」(233)
 5 「(相互に)その事業活動を拘束し、又は遂行すること」(233)
5 国際カルテルについての独占禁止法の適用…237
 1 世界的標準としてのハードコアカルテルの位置付け(237)
 2 国際カルテルへの対応の必要性(238)
 3 国際カルテルと不当な取引制限の関係(239)
 4 ブラウン管カルテル事件最高裁判所判決(240)
6 調査手続と違反に対する措置…242
 1 独占禁止法違反に対する措置(概観)(242)
 2 談合・カルテルの特徴と調査手続の透明性確保(243)
 3 端 緒(244)
 4 行政調査手続(246)
 5 排除措置命令(7条)(248)
 6 課徴金納付命令(7条の2)(248)
 7 犯則調査手続とファイアーウォール(251)
 8 刑事告発(253)
7 入札談合を規制する他の犯罪…255
 1 受注者側(255)
 2 発注者側(256)

第16章 企業の倒産をめぐる犯罪
1 はじめに…259
2 倒産に至るまでの犯罪…259
3 倒産してからの犯罪…264

第17章 民事執行制度をめぐる犯罪
1 はじめに…274
2 民事執行制度と犯罪…275
3 執行妨害に対する処罰規定の沿革…278
4 執行妨害罪の概要…280
 1 封印等破棄罪(刑法96条)(280)
 2 強制執行妨害目的財産損壊等(刑法96条の2)(281)
 3 強制執行行為妨害等(刑法96条の3)(283)
 4 強制執行関係売却妨害(刑法96条の4)(284)
 5 加重封印等破棄等(刑法96条の5)(285)
 6 公契約関係競売等妨害(刑法96条の6)(286)
 7 その他の犯罪(286)
 
V 一般消費者・投資家に対する経済犯罪
第18章 悪質商法と消費者保護
1 はじめに…288
2 悪質商法に対する規制…292
 1 悪質商法に対する罰則規定(292)
 2 悪質商法と詐欺罪(293)
3 悪質商法の具体例…294
 1 ねずみ講とマルチ商法(294)
 2 預託商法(297)
 3 霊感商法(298)
 4 内職商法(298)
 5 キャッチセールス(299)
 6 催眠商法(299)
 7 かたり商法・点検商法(300)
 8 次々商法(300)
4 終わりに…301

第19章 利殖商法と消費者金融の規制
1 利殖商法と消費者金融問題…303
2 利殖商法と刑事規制…304
 1 利殖商法と出資法(304)
 2 先物取引と客殺し商法(306)
3 消費者金融問題…309
 1 消費者金融問題と法改正(309)
 2 高金利に対する刑事規制(311)
 3 金融業者に対する行為規制(312)
4 消費者問題と刑事規制…313

第20章 欠陥商品・不当表示をめぐる犯罪
1 はじめに…316
2 欠陥商品をめぐる犯罪…317
3 不当表示をめぐる犯罪…322
 1 食品表示法(322)
 2 景品表示法(324)
 3 不正競争防止法(326)
 4 消費者庁(328)

第21章 銀行預金をめぐる犯罪
1 はじめに…331
2 預金口座の開設と財産犯…332
3 銀行預金と財産犯…337
4 誤振込み…339
5 振り込め詐欺…343
 
Ⅵ 国家の経済的機能と犯罪
第22章 補助金・公的資金の不正受給
1 補助金・公的資金不正受給の実態…348
2 補助金適正化法上の犯罪…351

第23章 政財官の癒着をめぐる犯罪
1 はじめに…356
2 官僚の腐敗…357
3 賄賂罪…360
4 政治資金・選挙資金の規制…368
5 おわりに…372

第24章 脱税
1 租税犯罪の意義…374
2 ほ脱犯の成立要件…377
3 租税犯罪に対する制裁…384
4 重加算税…385

第25章 対外取引をめぐる犯罪
1 輸出入に関する刑事的規制の枠組み…388
2 外為法の概観…389
3 外為法の罰則の特徴…391
4 安全保障目的での規制を中心に…395
 
Ⅶ 情報・知的財産と経済犯罪
第26章 カード犯罪
1 カード犯罪の実態とその対策…402
2 カード犯罪の類型…403
3 支払用カード電磁的記録に関する罪…407
4 残された立法課題…410

第27章 コンピュータ犯罪・暗号資産をめぐる犯罪
1 はじめに…412
2 コンピュータ犯罪への法的対応…414
3 ネットワーク利用犯罪…417
4 コンピュータ・電磁的記録対象犯罪等…418
5 不正アクセス禁止法違反…421
6 暗号資産をめぐる犯罪…423

第28章 知的所有権・企業情報をめぐる犯罪
1 情報の刑法的保護…429
2 知的財産権の保護…431
3 財産犯処罰規定による対応…433
4 不正競争防止法改正…436