司法試験体系的問題解析 刑法 第2版

司法試験体系的問題解析 刑法 第2版

反町義昭 著
定価:4,950円(税込)
  • 在庫:
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  • 発行:
    2024年03月20日
  • 判型:
    B5判並製
  • ページ数:
    646頁
  • ISBN:
    978-4-7923-5419-0
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内容紹介

《目 次》

第2版はしがき ⅰ
はしがき ⅲ

序章 刑法問題論述要綱
【1】刑法問題論述の心得1
 1 はじめに (1)  
 2 刑法総論 (7)  
 3 刑法各論 (8)
 4 論述の基本形 (8)
【2】刑法問題論述の作法12
 1 答案構成 (12)  
 2 罪名の記載 (13)  
 3 実行行為の特定 (14)
 4 答案構成の具体例  (15)
【3】司法試験問題への対応16
 1 現場思考型問題 (16)  
 2 事務処理型問題 (18)  
 3 設問形式型問題 (21)
 4 おわりに  (25)

第1章 刑法総論
第1講 実行行為
【1】不作為犯26
 [論点解析]不作為による殺人26
 1 不真正不作為犯の成立要件 (26)  
 2 不真正不作為犯の検討 (28)
 3 不作為の実行行為の時期(実行の着手時期) (35)  
 〈参考判例〉 (42)
【2】間接正犯52
 [論点解析]間接正犯の実行行為性──道具性の認定──52
 1 問題の所在 (52)  
 2 間接正犯の類型 (52)  
 3 「故意ある幇助的道具」の理論 (55)  
 4 間接正犯における実行の着手時期 (55)  
 〈参考判例〉 (57)  
 【論述例】 (58)
【3】早すぎた構成要件の実現61
 [論点解析]「一連の実行行為」論61
 1 早すぎた構成要件の実現 (61)  
 2 「一連の実行行為」論 (62)
 3 故意の存否 (68) 
 4 判例法理の検討 (71)
 5 遅すぎた構成要件の実現 (76)  
 〈参考判例〉 (78) 
 【論述例】 (81)
【4】不能 犯87
 [論点解析]不能犯と未遂犯の区別87
 1 実行行為に関する諸問題 (87)  
 2 危険発生の有無の判断基準 (87)
 3 不能犯論と錯誤論 (90)  
 〈参考判例〉 (93)  
 【論述例】 (94)

第2講 因果関係
【1】行為後の介在事情97
 [論点解析]因果関係の判断──危険の現実化──97
 1 因果関係の判断基準 (97)  
 2 「危険の現実化」の類型 (98)
 3 「危険の現実化」の検討 (102)  
 〈参考判例〉 (108)  
 【論述例】 (111)
【2】行為時の特殊事情114
 [論点解析]行為の危険性判断──判断基底論──114
 1 因果関係の判断資料 (114)  
 2 問題分析 (114)  
 〈参考判例〉 (117)

第3講 故意・過失
【1】故意118
 [論点解析]殺意の認定118
 1 構成要件の検討順序(客観から主観へ) (118)
 2 殺人罪の検討の特殊性 (118)  
 〈参考判例〉 (119)  
 【論述例】 (120)
【2】錯誤121
 [論点解析]事実の錯誤121
 1 錯誤論の前提──“錯誤の前に因果あり”── (121)
 2 構成要件該当事実の錯誤 (122)  
 3 違法性阻却事由の錯誤 (128)
 〈参考判例〉 (129)  
 【論述例】 (130)
【3】過失134
 [論点解析]過失犯──注意義務の認定──134
 1 過失犯の理論 (134)  
 2 注意義務の認定 (135)
 3 過失の共同正犯 (137)  
 4 信頼の原則 (140)  
 〈参考判例〉 (141)
 【論述例】 (144)

第4講 違法性・責任
【1】正当防衛148
 [論点解析]148
 1 正当防衛の成立要件 (148)  
 2 正当防衛状況に関する判例法理 (149)
 3 侵害の予期及び積極的加害意思 (149)  
 4 自招侵害 (155)
 〈参考判例〉 (160)  
 【論述例】 (162)
【2】過剰防衛168
 [論点解析]質的過剰と量的過剰168
 1 過剰防衛の類型 (168)  
 2 防衛行為の相当性 (168)
 3 防衛行為の一体性 (171)  
 〈参考判例〉 (179)  
 【論述例】 (182)
【3】誤想防衛191
 [論点解析]誤想(過剰)防衛191
 1 違法性阻却事由の錯誤 (191)
 2 違法性を基礎付ける事実の認識(責任故意) (192)
 3 誤想(過剰)防衛の類型 (193)  
 〈参考判例〉 (198)  
 【論述例】 (200)
【4】正当防衛と緊急避難204
 [論点解析]防衛行為と第三者204
 1 緊急避難の成立要件 (204)  
 2 「防衛行為と第三者」の問題類型 (204)
 3 「防衛行為と第三者」の体系的検討 (205)  
 4 問題分析 (207)
 〈参考判例〉 (212)
【5】原因において自由な行為215
 [論点解析]「原因において自由な行為」の法理215
 1 責任主義の要請(同時存在の原則) (215)
 2 「原因において自由な行為」の理論構成 (216)
 3 実行行為途中の責任能力低下 (219)  
 〈参考判例〉 (221)  
 【論述例】 (223)

第5講 共犯
【1】共同正犯の正犯性224
 [論点解析]共同正犯の成立要件──狭義の共犯との区別基準──224
 1 共同正犯の成立要件 (224)  
 2 「共謀」と「正犯性」の関係 (225)
 3 意思連絡の認定──黙示の現場共謀── (229)
 4 正犯性の認定──狭義の共犯との区別── (230)
 5 共同正犯の検討 (232)  
 〈参考判例〉  (235)  
 【論述例】 (236)
【2】共犯の因果性と錯誤247
 [論点解析]「共謀の射程」論と共犯の錯誤247
 1 共犯の因果性 (247)
 2 因果性の認定──「共謀の範囲」と「共謀の射程」── (249)
 3 故意の認定──「共犯の錯誤」── (254)
 4 行為共同説と犯罪共同説の対立(罪名従属性) (257)
 5 共同正犯の本質論と錯誤論の交錯 (258)  
 〈参考判例〉 (262)  
 【論述例】 (264)
【3】共犯関係の解消271
 [論点解析]共犯関係の解消(共犯関係からの離脱)271
 1 「共犯関係の解消」の検討 (271)  
 2 「共犯関係の解消」と「共謀の射程」 (274)
 3 「共謀からの離脱」と「新たな共謀」 (277)  
 〈参考判例〉 (283)
 【論述例】 (285)
【4】承継的共犯291
 [論点解析]承継的共同正犯291
 1 問題の所在──“因果は過去に遡らない”── (291)
 2 承継的共犯の肯否 (291)  
 3 判例法理の検討 (294)  
 〈参考判例〉 (301)
 【論述例】 (304)
【5】共犯と正当防衛…308
 [論点解析]共同正犯と防衛行為の効果308
 1 共同正犯における違法の連帯性 (308)
 2 侵害の急迫性判断の相対化 (309)  
 3 共同防衛行為の相当性の判断 (309)  
 〈参考判例〉 (311)  
 【論述例】 (312)
【6】共犯と身分313
[論点解析]共犯と身分の処理313
 1 共犯と身分 (65条の解釈) (313)  
 2 65条の適用手順 (314)
 3 狭義の共犯の場合 (314)  
 4 共同正犯の場合 (316)
 5 業務上横領罪における「共犯と身分」の処理 (317)  
 〈参考判例〉  (320)
 【論述例】 (320)
【7】不作為犯と共犯323
 [論点解析]不作為による幇助323
 1 不作為幇助における作為義務 (323)  
 2 不作為幇助の因果性 (324)
 3 問題分析 (325)  
 〈参考判例〉 (327)  
 【論述例】 (328)


第2章 刑法各論
第6講 窃盗罪・強盗罪
【1】窃盗罪における占有331
 [論点解析]「占有」の認定331
 1 刑法上の「占有」概念 (331)
 2 占有の有無(存否)──占有離脱物横領罪との区別── (332)
 3 占有の帰属(所在)──委託物横領罪との区別── (336)  
 〈参考判例〉 (339)
 【論述例】 (341)
【2】不法領得の意思346
 [論点解析]奪取罪における不法領得の意思346
 1 不法領得の意思の内容 (346)  
 2 権利者排除意思 (347)
 3 利用処分意思 (348)  
 〈参考判例〉 (351)  
 【論述例】 (353)
【3】強盗罪の実行行為356
 [論点解析]強盗罪の実行行為の構造356
 1 「暴行又は脅迫」(反抗抑圧) (356)
 2 「強取」(反抗抑圧と財物奪取の関係) (359)
 3 「用いて」(暴行・脅迫の手段性) (360)  
 〈参考判例〉 (368)
 【論述例】 (372)
【4】強盗の機会性378
 [論点解析]強盗の機会性因果関係378
 1 強盗致死傷罪の法的性質 (378)
 2 強盗致死傷罪の成立範囲──手段説と機会説── (379)
 3 強盗の機会性と因果関係 (380)  
 〈参考判例〉 (383)  
 【論述例】 (385)
【5】事後強盗罪の構造388
 [論点解析]窃盗の機会性と事後強盗罪の共犯388
 1 事後強盗罪における「暴行又は脅迫」 (388)  
 2 事後強盗罪の構造 (390)  
 〈参考判例〉 (395)  
 【論述例】 (396)

第7講 詐欺罪・恐喝罪
【1】欺罔行為400
 [論点解析]欺罔行為の認定400
 1 詐欺罪における「人を欺」く行為(欺罔行為) (400)
 2 欺罔内容の重要事項性 (401)  
 3 挙動による欺罔 (404)
 4 「財産上の損害」の要件 (407)  
 5 クレジットカードの不正使用 (408)
 6 問題分析 (410)  
 〈参考判例〉 (415)  
 【論述例】 (421)
【2】処分行為424
 [論点解析]処分行為の有無424
 1 処分行為の意義──窃盗罪との区別基準── (424)
 2 「財物」の交付1項詐欺罪と窃盗罪の区別 (424)  
 〈参考判例〉 (430)
 【論述例】 (433)
【3】特殊詐欺436
 [論点解析]特殊詐欺を巡る諸問題436
 1 特殊詐欺の論点 (436)  
 2 詐欺罪の実行の着手時期 (436)
 3 詐欺未遂罪の共同正犯──“騙されたふり作戦”── (445)
 〈参考判例〉 (448)
【4】権利行使と恐喝罪457
 [論点解析]権利行使と恐喝罪の成否457
 1 財産犯における権利行使の問題類型 (457)
 2 構成要件該当性──「財産上の損害」の発生── (458)
 3 違法性阻却の可否──正当行為の成否── (459)  
 4 問題分析 (460)
 〈参考判例〉 (463)  
 【論述例】 (465)

第8講 横領罪・背任罪・盗品等関与罪
【1】横領罪の客体469
 [論点解析]「自己の占有する他人の物」の意義469
 1 「占有」 (469)  
 2 「他人の物」 (473)  
 3 委託信任関係 (476)
 〈参考判例〉 (481)  
 【論述例】 (484)
【2】横領行為489
 [論点解析]横領行為と「横領後の横領」489
 1 「横領」の意義 (489)  
 2 横領罪の既遂時期 (491)
 3 横領後の横領 (492)  
 〈参考判例〉 (496)  
 【論述例】 (498)
【3】背任罪502
 [論点解析]背任罪の主体と「横領罪と背任罪の区別」502
 1 「事務を処理する者」の意義 (502)  
 2 横領罪と背任罪の区別 (503)
 3 問題分析 (506)  
 〈参考判例〉 (508)  
 【論述例】 (510)
【4】盗品等関与罪512
 [論点解析]刑盗品等関与罪の罪質512
 1 盗品等関与罪の本質 (512)  
 2 盗品性の認識(途中知情) (512)  
 3 被害者への返還 (514)  
 〈参考判例〉 (514)  
 【論述例】 (515)

第9講 放火罪・偽造罪
【1】放火罪517
 [論点解析]放火罪の客体と「公共の危険」517
 1 放火罪の客体 (517)  
 2 「焼損」概念と「公共の危険」 (520)
 〈参考判例〉 (522)  
 【論述例】 (526)
【2】偽造罪528
 [論点解析]「偽造」の意義と名義人の承諾528
 1 「偽造」の意義 (528)  
 2 「偽造」の認定 (529)  
 3 名義人の承諾 (534)
 〈参考判例〉 (537)  
 【論述例】 (540)

第10講 各種犯罪(財産犯以外)
【1】住居侵入罪544
 [論点解析]「侵入」の意義544
 〈参考判例〉 (546)  
 【論述例】 (547)
【2】逮捕・監禁罪549
 [論点解析]逮捕・監禁罪の保護法益549
 1 「移動の自由」の内容 (549)  
 2 被害者の同意 (550)
 3 殺人罪との関係 (551)  
 〈参考判例〉 (551)  
 【論述例】 (552)
【3】略取・誘拐罪
 [論点解析]親権者による未成年者拐取554
 〈参考判例〉 (555)  
 【論述例】 (556)
【4】業務妨害罪557
 [論点解析]公務と「業務」の関係557
 〈参考判例〉 (561)  
 【論述例】 (562)
【5】名誉毀損罪565
 [論点解析]真実性の錯誤561
 1 真実性の証明 (565)  
 2 真実性の錯誤 (565)  
 3 問題分析 (567)
 〈参考判例〉 (570)  
 【論述例】 (570)
【6】犯人蔵匿罪・証拠隠滅罪等572
 [論点解析]犯人不可罰の実質的根拠572
 〈参考判例〉 (574)  
 【論述例】 (575)


補章 刑法論述例577
【司法試験答案構成例〈問題解析対応一覧〉】596


判例索引622