法理論の再興

法理論の再興

トーマス・ヴェスティング 著
毛利 透/福井康太/西土彰一郎/川島 惟 訳
定価:6,380円(税込)
  • 在庫:
    在庫があります
  • 発行:
    2015年03月20日
  • 判型:
    A5判上製
  • ページ数:
    278頁
  • ISBN:
    978-4-7923-0575-8
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内容紹介

目  次

日本語版のまえがき  (i)
まえがき  (v)

第1章 位置と機能
Ⅰ 自己記述の一形式の出現1
1. 規範の理論として  (1)
2. 初期の法社会学  (2)
3. 最近の発展(システム理論)  (5)
Ⅱ 理論の関心と実践志向の間7
1. セカンド・オーダーの観察  (7)
2. 生活形態としての理論(アリストテレス)  (10)
3. 法理論の機能について  (12)
Ⅲ 境界と重なり15
1. 法解釈学に対して  (15)
2. 法哲学  (19)

第2章 規 範
Ⅰ 基礎的考察23
1. 類型と概念  (23)
2. 条件文図式  (25)
3. 規範主義的な規則理解  (28)
Ⅱ 法律の一般性32
1. カントの実践哲学  (32)
2. 法律の適用  (36)
Ⅲ 近年の言語哲学(言語論的転回linguistic turn)39
Ⅳ 語用論的規則理解43

第3章 システムⅠ
Ⅰ 法の統一性とヒエラルヒー49
Ⅱ 体系(システム)概念53
1. 自然哲学において   (53)
2. 実践哲学(ホッブズ)  (59)
Ⅲ 法実証主義における体系(システム)構築62
1. 法学的「構成(Construction)」について  (62)
2. 無欠缼性、一貫性、法の実証性  (68)
3. 中間考察  (70)
4. 解体の現象(ケルゼン)  (72)
Ⅳ メディア前提としての書物の印刷74

第4章 システムⅡ(ルーマン)
Ⅰ システムと環境の区別81
Ⅱ 作動上の閉鎖性84
1. オートポイエーシス  (84)
2. 時 間  (88)
3. 機能的特定化と二分コード化  (91)
4. 自己言及と他者言及(再参入)  (96)
Ⅲ 動的で回帰的なネットワーク化99
1. ヒエラルヒーではなくネットワーク  (99)
2. 始まりのパラドックス  (101)
Ⅳ システム理論とコンピュータ文化105


第5章 妥 当
Ⅰ 国家本位115
1. 伝統的な法源論について  (115)
2. (国家により承認された)暴力 の問題  (117)
Ⅱ 旧ヨーロッパの自然法と後期近代の道徳哲学123
1. 概念と歴史的文脈  (123)
2. 正義の哲学(プラトン、アリストテレス)  (125)
3. 道徳哲学(ハーバーマス)  (127)
Ⅲ 動態化130
1. 実定法  (130)
2. 規範的妥当性の根拠づけ(ケルゼン)  (136)
3. 循環的シンボルとしての妥当(ルーマン)  (138)
Ⅳ 社会のエピステモロジーと法の規範性141
1. 法源のヘテラルヒー  (141)
2. 社会のコンベンションと暗黙の知  (144)
第6章 解 釈
Ⅰ 解釈か具体化か?149
1. 新しい方法論のアプローチ  (149)
2. 方法規準(Methodenkanon)  (152)
Ⅱ モデル形成156
1. 法実証主義におけるモデル形成  (156)
2. 哲学的ヘルメノイティーク(ガダマー)  (164)
3. 法学的ヘルメノイティーク(ラーレンツ、エッサー、ミュラー) (170)
Ⅲ 決定のパラドックス176
Ⅳ 「ポストモダン」の方法論180
1. 決定パラドックスの脱パラドックス化  (180)
2. 自己言及、他者言及、共通知識(common knowledge)  (183)
3. 共通知識の意味  (186)
4. 合理性要求の緩和  (191)
第7章 進 化
Ⅰ 法制史193
Ⅱ 法の発展史(ウェーバー)197
Ⅲ 進化論207
1. 進化論とシステム理論  (207)
2. 法の自律について  (212)
Ⅳ 適応に先行する進歩としてのメディア217
1. 進化論とメディア理論の結合について  (217)
2. 口承の優位と文字使用  (224)
3. 印 刷  (230)
4. 電子的メディアとコンピュータ  (233)

参考文献一覧237
訳者解説249
人名索引255
事項索引257