民法講義Ⅰ 民法総則 [第7版]
近江幸治 著
定価:3,630円(税込)-
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発行:
2018年04月01日
-
判型:
A5判 -
ページ数:
418頁 -
ISBN:
978-4-7923-2716-3
内容紹介
目 次
緒 言
序 論 『民法』とは何か
第1節 民法制度の基礎理論 1
1 民法の意義 1
(1) 市民の法律規範 1
(2) 一般私法としての民法―特別法との関係 4
(3) 民法は実体法である―手続法との関係 5
2 『民法』の存在形式―法 源 6
(1) 法源の意義 6(2) 存在形式 8
*民法典 *民法特別法 *判例法 *条理は?
第2節 『民法典』の歴史的性格と基本原則 13
1 民法典の歴史的性格 13
≪法の歴史性≫13
2 民法典の基本原則 14
(1) 古典的基本原則 14 *所有権絶対の原則 *契約自由の原則
*過失責任主義
(2) 基本原則の修正 16
3 理念の修正―現代民法の基本理念 18
(1) 私権の社会性 19(2) 信義誠実の原則 20
*利益衡量的判断(利益衡量論)
(3) 権利濫用の禁止 24(4) 個人の尊厳と両性の本質的平等 27
第3節 民法の構造と総則の位置づけ 28
(1) 民法の構造 28 *近代民法典の系譜(2) 民法総則の位置 33
第1編 権利の主体と客体
第1章 権利の主体(1)―「人」
第1節 自然人の権利主体性と意思能力 35
1 権利能力(法的人格) 35
(1) 権利能力とは―「権利・義務の主体となりうる地位」 35
(2) 権利能力の始期と終期 36(3) 外国人の特則 41
2 意思能力 41
(1) 「意思」(Wille)―民法制度の基盤 41 *意思理論
(2) 画一的取引基準の必要性―「行為能力」制度の創設 43
第2節 行為能力の制限―未成年と成年後見 45
1 行為能力制限の意義 45
≪財産の保護と行為能力の補完≫45
2 行為能力の制限1―未成年者 46
(1) 未成年者の法的位置 46(2) 未成年者の行為能力 47
*「同意」と「代理」(3) 法定代理人制度 49
3 成年後見制度の整備 51
(1) 総合的成年後見制度の導入経緯と理念 51
(2) 制限能力者制度(財産管理制度)から総合的成年後見制度(身上監護制度)へ 52
4 行為能力の制限2―成年被後見人〔成年後見Ⅰ〕 55
(1) 成年被後見人制度の意義 55(2) 成年後見開始の審判の効果 57
(3) 後見開始審判の取消し 60
5 行為能力の制限3―被保佐人〔成年後見Ⅱ〕 60
(1) 被保佐人制度の意義 60(2) 保佐開始の審判の効果 62
(3) 保佐開始審判の取消し 65
6 行為能力の制限4―被補助人〔成年後見Ⅲ〕 66
(1) 被補助人制度の意義 66(2) 補助開始審判の効果 67
(3) 補助開始審判の取消し 68
7 任意後見制度〔成年後見Ⅳ〕 69
(1) 任意後見制度(契約)の意義 69
(2) 任意後見契約の内容と任意後見人の役割・権限 70
(3) 任意後見契約の方式 71(4) 任意後見監督人の職務等 71
(5) 任意後見契約の終了 72(6) 移行型任意後見契約の必要性 72
8 後見・保佐・補助の「登記」による公示 73
(1) 後見登記等ファイルへの記録 74(2) 変更の登記 74
(3) 終了の登記 74(4) 登記記録の開示(証明書交付) 74
9 制限能力者の相手方の保護 75
(1) 取引相手方保護の意義 75(2) 相手方の催告権 76
(3) 取消権の【剥】奪―制限行為能力者が「詐術」を用いた場合 77
第3節 住 所 80
(1) 住 所 80 *本籍地と住民登録地との関係(2) 居 所 81
(3) 仮住所 81
第4節 不在者の財産管理および失踪宣告 82
1 不在者の財産管理 82
(1) 制度の意義 82(2) 不在者が財産管理人を置かなかった場合 83
(3) 不在者が財産管理人を置いた場合 84
2 失踪宣告 84
(1) 失踪宣告の意義 84(2) 失踪宣告の要件 85
(3) 失踪宣告の手続―審判による宣告 86(4) 失踪宣告の効果 86
(5) 失踪宣告の取消し 87 *善意者の行為と利得の返還義務
第5節 同時死亡の推定 94
(1) 制度の意義 94(2) 同時死亡制度の効果 95
第2章 権利の主体(2)―「法人」
第1節 法人制度の意義 96
1 法人制度の社会的意義―法人とは何か 96
(1) 「社団」と「財団」 96 *社団と組合 *財団法人制度と信託制度
(2) 「法人」は社会的に存在するか?(法人本質論論争) 97
(3) 法人制度の機能と課題 99
2 法人の種類 101
(1) 公法人と私法人 101(2) 社団法人と財団法人 101
(3) 一般法人と公益法人 102(4) 営利法人・中間法人 103
(5) 外国法人 104
3 法人制度の改革と新しい理念 104
(1) 法人制度が内包する問題点 104(2) 法人改革の基本的視点と理念 105
第2節 法人設立の諸原則 107
(1) 法律による成立(法人法定主義) 107(2) 準則主義 107
(3) 登記による設立(登記設立主義) 108
(4) 運営・管理等に関する法律準拠 108
第3節 一般法人の設立 109
1 一般社団法人 109
(1) 「定款」の作成 109 *設立行為の性質
(2) 設立の登記―一般社団法人の成立 110
(3) 社 員 110 *社員たる地位(社員権)
2 一般財団法人 111
(1) 定款の作成 111(2) 財産の拠出 112
(3) 設立の登記―一般財団法人の成立 113
3 公益法人の認定 113
(1) 公益目的事業の推進と公益法人制度 113
(2) 「公益目的事業」と「公益認定」 113
(3) 公益法人の事業活動と監督 114
第4節 法人の権利能力と行為 116
1 法人の権利能力 116
(1) 権利能力 116(2) 「権利能力のない社団・財団」 117
2 法人の行為(行為能力) 126
(1) 「法人の行為」はあるのか 126 *「代表」法理と「代理」法理
(2) 「目的の範囲内」の意味 128 *営利法人と非営利法人と公益法人の場合
3 法人の不法行為責任 133
(1) 法人自体の不法行為―一般法人法78条責任 133
(2) 理事の個人責任 135
(3) 「目的の範囲外」の行為に対する責任 136 *企業責任論
第5節 法人の管理 138
1 一般社団法人 138
(1) 機 関 138 *代表権の濫用
(2) 役員等の損害賠償責任 143(3) 計算・基金 144
2 一般財団法人 145
(1) 機 関 145(2) 設立者等の損害賠償責任 145
(3) 役員等の損害賠償責任・計算等 146
第6節 法人の合併・解散・登記その他の規制 147
(1) 合併・解散・清算・解散命令 147(2) 登記・公告 149
(3) 罰 則 149
第3章 権利の客体―「物」
1 権利の客体と「物」の意義 150
(1) 権利の客体 150 (2) 「物」の意義 150
2 不動産と動産 151
(1) 不動産 151 (2) 動 産 153
3 主物と従物 154
(1) 主物・従物の意義 154 (2) 「従物」とは何か 154
(3) 主物・従物の効果 156
4 果 実 157
(1) 天然果実 157 (2) 法定果実 157
第2編 法律行為
第1章 「法律行為」とは何か
第1節 「法律行為」総説 159
1 法律関係の変動―法律要件と法律効果 159
(1) 法律要件(変動の原因) 159 (2) 「要件事実」論 161
2 法律行為と意思表示 162
(1) 「法律行為」と「意思表示」との関係 162 (2) 法律行為の分類 163
第2節 「法律行為」が有効であるための要件 166
1 確定性―法律行為の解釈 166
(1) 法律行為解釈の必要性 166 (2) 解釈の標準 168
(3) 法律行為の解釈は事実問題か法律問題か 171
2 実現可能性 171
3 社会的妥当性―公序良俗に反しないこと 172
(1) 「公序良俗」(公の秩序または善良の風俗)とは 172
(2) 公序良俗違反の態様 173
(3) 動機が不法な法律行為 174 *90条と708条との関係
4 適法性―強行法規に反しないこと 175
(1) 強行法規とは何か 175 (2) 強行法規と任意法規との関係 180
(3) 脱法行為 182
第2章 意思表示
第1節 「意思表示」の意義 183
1 「意思表示」の構造と成立 183
(1) 「意思表示」の構造と意思主義・表示主義 183
(2) 意思表示の成立・内容 185
2 正常でない意思表示の取扱い(総説) 186
(1) 「意思の欠如(欠缺)」 187 (2) 「瑕疵ある意思表示」 188
第2節 意思の欠如 189
1 心裡留保 189
(1) 心裡留保の意義 189 (2) 心裡留保の効果 189
(3) 93条の適用範囲 190
2 虚偽表示 191
(1) 虚偽表示の意義と要件 191
(2) 虚偽表示の効果 192 *当事者間―無効(原則) *対第三者―「対抗」
*「対抗することができない」とは *「第三者」とは *第三者の「善意」
(3) 「94条2項の類推適用」―権利外観保護の法理(表見法理) 201
*外観信頼者保護法理(表見法理)としての機能 *判例法理の展開
*権利外観法理としての要件の整理 *取消し・無効の場合への類推適用
(4) 虚偽表示の撤回 209 (5) 94条の適用範囲 209
3 錯 誤 211
(1) 錯誤とは何か 211 (2) 「意思を欠く錯誤」―錯誤の態様Ⅰ 211
(3) 「動機の錯誤」―錯誤の態様Ⅱ 212 (4) 錯誤主張の要件 215
(5) 錯誤の効果―「無効」から「取消し」へ 218
(6) 第三者の保護 219
第3節 瑕疵ある意思表示 221
≪「意思」の瑕疵≫221
1 詐欺による意思表示 221
(1) 詐欺による意思表示の意義 221
(2) 詐欺の効果=「取り消すことができる行為」 222
2 強迫による意思表示 223
(1) 強迫による意思表示の意義 223 (2) 強迫の効果 224
3 誤認・困惑 225
(1) 消費者契約法の意義 225 (2) 取消原因としての「誤認・困惑」 225
(3) 誤認・困惑の効果 226
第4節 意思表示の効力発生時期と受領能力 227
1 意思表示の効力発生時期 227
(1) 意思表示の効力発生時期 227 (2) 表意者の死亡・行為能力の喪失 228
(3) 「公示の方法」による意思表示 229
2 意思表示の受領能力 229
(1) 受領能力の意義 229 (2) 受領制限行為能力者に対する効力 230
第3章 代理制度
第1節 代理制度序説 231
1 「代理」制度の意義 231
(1) 代理制度の社会的意義 231 (2) 代理の分類 232
2 「代理」の理論的問題 233
(1) 代理(他人効)の根拠 234 (2) 代理の法的構成―代理学説 234
3 代理と類似の制度 235
*間接代理 *使者 *代表 *授権 *代理占有(間接占有)
4 代理の認められる範囲 238
第2節 代理制度の法律関係 239
1 代理権―本人・代理人関係 239
(1) 「代理」の本質 239 (2) 法定代理権―代理権の発生原因( )1 240
(3) 任意代理権―代理権の発生原因 ( )2 241
*代理権授与行為の法的性質 *代理権授与行為と内部契約との関係
*授権行為の形式
(4) 代理権の範囲 246 (5) 自己契約・双方代理その他の利益相反行為 248
(6) 代理権の消滅 249
2 代理行為―代理人・相手方関係 250
(1) 代理意思の表示(顕名主義) 250 (2) 代理行為の瑕疵 252
(3) 代理権の濫用 254 (4) 代理人の行為能力 255
(5) 代理人の不法行為 256
3 復代理制度 256
(1) 復代理の意義 256 (2) 復任権とその責任 256
(3) 復代理人の地位(法律関係) 257 (4) 復代理権の消滅事由 257
第3節 無権代理 258
1 契約の「無権代理」 258
(1) 「無権代理」とは何か 258
(2) 無権代理の「代理」的扱い= 「他人効」の発生 259
2 本人の追認 259
(1) 本人の追認権 259 (2) 追認の拒絶 260
3 相手方の催告・取消権 261
(1) 相手方の催告権 261 (2) 相手方の取消権 261
4 無権代理人の責任 261
(1) 特殊な無権代理責任 261 (2) 無権代理人責任の発生要件 262
(3) 無権代理人責任の効果 263
5 本人・無権代理人の地位の同化 264
(1) 問題の前提―地位同化の法的構成 264
(2) 無権代理人が本人の地位を取得(無権代理人相続型) 265
(3) 本人が無権代理人の地位を取得(本人相続型) 268
(4) 双方相続(相続人が無権代理人・本人の双方を相続) 271
(5) 共同相続 272
6 単独行為の無権代理 274
第4節 表見代理 276
1 「表見代理」制度論 276
(1) 表見代理とは何か 276 *表見代理の意義
*表見代理の本質―無権代理か有権代理か
(2) 表見代理と無権代理の関係―適用関係 278
2 代理権授与表示の表見代理(Ⅰ類型) 280
(1) 109条責任の意義―代理権授与を表示 280(2) 109条責任の要件 281
(3) 適用範囲 284
3 権限外行為の表見代理(Ⅱ類型) 284
(1) 110条責任の意義 284
*110条の構造―「基本権限」と「正当な理由」との関係
(2) 110条責任の要件 287 *「基本権限」の存在 *権限外の行為
*第三者の「正当な理由」
(3) 110条の拡張適用 290 *夫婦間の日常家事債務と代理関係
*理事の代表権制限と110条 *無権代理行為の追認
*本人と称して代理権の範囲外の行為をした場合
4 代理権消滅後の表見代理(Ⅲ類型) 295
(1) 112条責任の意義 295 (2) 112条責任の要件 295 (3) 適用範囲 296
5 表見代理成立の効果 297
(1) 本人の有権代理的責任 297 (2) 表見代理の主張利益 297
第4章 法律行為の「無効」と「取消し」
第1節 無 効 298
1 無効の意義 298
(1) 「無効」とは 298 (2) 絶対的無効と相対的無効 299
*「無効」の二態様 *「相対的無効」
2 一部無効と無効行為の転換 300
(1) 法律行為の一部無効 300 (2) 無効行為の転換 300
3 無効行為の追認 301
(1) 絶対的無効と非【遡】及的追認 301 (2) 相対的無効と【遡】及的追認 301
(3) 他人行為の追認(【遡】及的追認) 302
第2節 取 消 し 304
1 取消し制度の意義 304
(1) 「取消し」による表意者の保護 304 (2) 取消し制度の構造 304
2 取消しの方法と効果 305
(1) 取消権者 305 (2) 取消しの方法 307 (3) 取消しの効果 307
3 取り消すことができる行為の追認 308
(1) 追認の意義と方法 308 (2) 追認の要件 308 (3) 追認の効果 308
(4) 法定追認 309
4 取消権の時効消滅 310
(1) 取消権の消滅期間 310 (2) 取消権と返還請求権との関係 310
(3) 制限行為能力者と法定代理人の取消権との関係 313
第3節 無効・取消しの効果―「給付不当利得」制度の整備 314
1 「無効・取消の効果」とは 314
2 無効・取消しの効果としての「原状回復」 315
(1) 返還原則=「原状回復」(全面返還) 315
(2) <例外>「現存利益」の返還 315
3 「原状回復」の法的構成 316
(1) 「不当利得」構成 316 (2) 「原物」返還の法的構成 317
第5章 法律行為の付款―「条件」と「期限」
第1節 条 件 321
1 条件とは何か 321
(1) 条件の意義 321 *停止条件と解除条件
(2) 条件に親しまない行為 322
2 条件付法律行為の効力 323
(1) 条件成就と効果の発生 323 (2) 条件付権利(期待権)の保護 323
(3) 特殊条件の取扱い 325
第2節 期 限 326
1 期限とは何か 326
(1) 期限の意義 326 (2) 期限に親しまない行為 326
2 期限付法律行為の効力 327
(1) 期限の到来 327 (2) 期限付権利の保護 327
(3) 期限の利益 327 (4) 期限の利益の喪失 328
第3編 期間と時効制度
第1章 期 間
1 「期間」の意義 329
2 期間の計算方法 329
(1) 期間の起算点 329 (2) 期間の満了点 330
第2章 時効制度
第1節 時効法総則 331
1 「時効」とは何か 331
(1) 時効制度の意義 331
*事実状態に即した権利関係の確定 *時効制度の存在理由
(2) 時効観―時効の法的構成 332
2 時効の一般的要件―「完成」と「援用」 333
(1) 時効の「完成」 333 (2) 時効の「援用」 334
*「援用」の意義 *援用の方法 *援用権者 *援用の相対効
*援用の撤回 *「援用」と「完成猶予」の関係
(3) 時効の利益の放棄 340 *時効利益の「放棄」の意義
*時効利益の「喪失」―時効完成を知らずに債務承認した場合
3 時効の効果 344
(1) 権利の取得(取得時効)と権利の消滅(消滅時効) 344
(2) 【遡】及効 344
4 時効の「完成猶予」および「更新」 345
(1) 「中断・停止」から「完成猶予・更新」へ(消滅時効) 345
(2) 裁判上の請求等(147条) 347 (3) 強制執行等(差押え)(148条) 352
(4) 仮差押え等(149条) 354 (5) 催告(150条) 355
(6) 協議を行う旨の合意(151条) 356 (7) 承 認(152条) 357
(8) 未成年者・成年被後見人と完成猶予(158条) 358
(9) 夫婦間の権利の完成猶予(159条) 359
(10) 相続財産に関する完成猶予(160条) 359
(11) 天災等による完成猶予(161条) 359
(12) 完成猶予・更新の相対的効力 360
5 時効制度と類似の制度 364
(1) 除斥期間 364 (2) 権利失効の原則 368
第2節 取得時効 370
1 取得時効の意義 370
2 所有権の取得時効の要件 370
(1) 「占有」の継続 370 *所 持 *所有の意思 *平穏・公然
*善意・過失・悪意 *所有権の成立する「物」
(2) 「時効期間」の満了 373 (3) 自然中断 375
3 所有権以外の取得時効 375
(1) 所有権以外の取得時効の要件 375 (2) 対象となる権利 376
4 取得時効の効果 379
(1) 「占有」状態を前提とする権利の取得 379 (2) 取得時効と第三者 380
第3節 消滅時効 382
1 消滅時効の意義 382
2 債権の消滅時効 382
(1) 消滅時効の「起算点」 382 (2) 時効期間 384
3 債権・所有権以外の財産権の消滅時効 385
(1) 債権・所有権以外の財産権 385 (2) 形成権 386 *抗弁権の永久性
4 判決等で確定した権利 387
事項索引 389
判例索引 394
条文索引 397
緒 言
序 論 『民法』とは何か
第1節 民法制度の基礎理論 1
1 民法の意義 1
(1) 市民の法律規範 1
(2) 一般私法としての民法―特別法との関係 4
(3) 民法は実体法である―手続法との関係 5
2 『民法』の存在形式―法 源 6
(1) 法源の意義 6(2) 存在形式 8
*民法典 *民法特別法 *判例法 *条理は?
第2節 『民法典』の歴史的性格と基本原則 13
1 民法典の歴史的性格 13
≪法の歴史性≫13
2 民法典の基本原則 14
(1) 古典的基本原則 14 *所有権絶対の原則 *契約自由の原則
*過失責任主義
(2) 基本原則の修正 16
3 理念の修正―現代民法の基本理念 18
(1) 私権の社会性 19(2) 信義誠実の原則 20
*利益衡量的判断(利益衡量論)
(3) 権利濫用の禁止 24(4) 個人の尊厳と両性の本質的平等 27
第3節 民法の構造と総則の位置づけ 28
(1) 民法の構造 28 *近代民法典の系譜(2) 民法総則の位置 33
第1編 権利の主体と客体
第1章 権利の主体(1)―「人」
第1節 自然人の権利主体性と意思能力 35
1 権利能力(法的人格) 35
(1) 権利能力とは―「権利・義務の主体となりうる地位」 35
(2) 権利能力の始期と終期 36(3) 外国人の特則 41
2 意思能力 41
(1) 「意思」(Wille)―民法制度の基盤 41 *意思理論
(2) 画一的取引基準の必要性―「行為能力」制度の創設 43
第2節 行為能力の制限―未成年と成年後見 45
1 行為能力制限の意義 45
≪財産の保護と行為能力の補完≫45
2 行為能力の制限1―未成年者 46
(1) 未成年者の法的位置 46(2) 未成年者の行為能力 47
*「同意」と「代理」(3) 法定代理人制度 49
3 成年後見制度の整備 51
(1) 総合的成年後見制度の導入経緯と理念 51
(2) 制限能力者制度(財産管理制度)から総合的成年後見制度(身上監護制度)へ 52
4 行為能力の制限2―成年被後見人〔成年後見Ⅰ〕 55
(1) 成年被後見人制度の意義 55(2) 成年後見開始の審判の効果 57
(3) 後見開始審判の取消し 60
5 行為能力の制限3―被保佐人〔成年後見Ⅱ〕 60
(1) 被保佐人制度の意義 60(2) 保佐開始の審判の効果 62
(3) 保佐開始審判の取消し 65
6 行為能力の制限4―被補助人〔成年後見Ⅲ〕 66
(1) 被補助人制度の意義 66(2) 補助開始審判の効果 67
(3) 補助開始審判の取消し 68
7 任意後見制度〔成年後見Ⅳ〕 69
(1) 任意後見制度(契約)の意義 69
(2) 任意後見契約の内容と任意後見人の役割・権限 70
(3) 任意後見契約の方式 71(4) 任意後見監督人の職務等 71
(5) 任意後見契約の終了 72(6) 移行型任意後見契約の必要性 72
8 後見・保佐・補助の「登記」による公示 73
(1) 後見登記等ファイルへの記録 74(2) 変更の登記 74
(3) 終了の登記 74(4) 登記記録の開示(証明書交付) 74
9 制限能力者の相手方の保護 75
(1) 取引相手方保護の意義 75(2) 相手方の催告権 76
(3) 取消権の【剥】奪―制限行為能力者が「詐術」を用いた場合 77
第3節 住 所 80
(1) 住 所 80 *本籍地と住民登録地との関係(2) 居 所 81
(3) 仮住所 81
第4節 不在者の財産管理および失踪宣告 82
1 不在者の財産管理 82
(1) 制度の意義 82(2) 不在者が財産管理人を置かなかった場合 83
(3) 不在者が財産管理人を置いた場合 84
2 失踪宣告 84
(1) 失踪宣告の意義 84(2) 失踪宣告の要件 85
(3) 失踪宣告の手続―審判による宣告 86(4) 失踪宣告の効果 86
(5) 失踪宣告の取消し 87 *善意者の行為と利得の返還義務
第5節 同時死亡の推定 94
(1) 制度の意義 94(2) 同時死亡制度の効果 95
第2章 権利の主体(2)―「法人」
第1節 法人制度の意義 96
1 法人制度の社会的意義―法人とは何か 96
(1) 「社団」と「財団」 96 *社団と組合 *財団法人制度と信託制度
(2) 「法人」は社会的に存在するか?(法人本質論論争) 97
(3) 法人制度の機能と課題 99
2 法人の種類 101
(1) 公法人と私法人 101(2) 社団法人と財団法人 101
(3) 一般法人と公益法人 102(4) 営利法人・中間法人 103
(5) 外国法人 104
3 法人制度の改革と新しい理念 104
(1) 法人制度が内包する問題点 104(2) 法人改革の基本的視点と理念 105
第2節 法人設立の諸原則 107
(1) 法律による成立(法人法定主義) 107(2) 準則主義 107
(3) 登記による設立(登記設立主義) 108
(4) 運営・管理等に関する法律準拠 108
第3節 一般法人の設立 109
1 一般社団法人 109
(1) 「定款」の作成 109 *設立行為の性質
(2) 設立の登記―一般社団法人の成立 110
(3) 社 員 110 *社員たる地位(社員権)
2 一般財団法人 111
(1) 定款の作成 111(2) 財産の拠出 112
(3) 設立の登記―一般財団法人の成立 113
3 公益法人の認定 113
(1) 公益目的事業の推進と公益法人制度 113
(2) 「公益目的事業」と「公益認定」 113
(3) 公益法人の事業活動と監督 114
第4節 法人の権利能力と行為 116
1 法人の権利能力 116
(1) 権利能力 116(2) 「権利能力のない社団・財団」 117
2 法人の行為(行為能力) 126
(1) 「法人の行為」はあるのか 126 *「代表」法理と「代理」法理
(2) 「目的の範囲内」の意味 128 *営利法人と非営利法人と公益法人の場合
3 法人の不法行為責任 133
(1) 法人自体の不法行為―一般法人法78条責任 133
(2) 理事の個人責任 135
(3) 「目的の範囲外」の行為に対する責任 136 *企業責任論
第5節 法人の管理 138
1 一般社団法人 138
(1) 機 関 138 *代表権の濫用
(2) 役員等の損害賠償責任 143(3) 計算・基金 144
2 一般財団法人 145
(1) 機 関 145(2) 設立者等の損害賠償責任 145
(3) 役員等の損害賠償責任・計算等 146
第6節 法人の合併・解散・登記その他の規制 147
(1) 合併・解散・清算・解散命令 147(2) 登記・公告 149
(3) 罰 則 149
第3章 権利の客体―「物」
1 権利の客体と「物」の意義 150
(1) 権利の客体 150 (2) 「物」の意義 150
2 不動産と動産 151
(1) 不動産 151 (2) 動 産 153
3 主物と従物 154
(1) 主物・従物の意義 154 (2) 「従物」とは何か 154
(3) 主物・従物の効果 156
4 果 実 157
(1) 天然果実 157 (2) 法定果実 157
第2編 法律行為
第1章 「法律行為」とは何か
第1節 「法律行為」総説 159
1 法律関係の変動―法律要件と法律効果 159
(1) 法律要件(変動の原因) 159 (2) 「要件事実」論 161
2 法律行為と意思表示 162
(1) 「法律行為」と「意思表示」との関係 162 (2) 法律行為の分類 163
第2節 「法律行為」が有効であるための要件 166
1 確定性―法律行為の解釈 166
(1) 法律行為解釈の必要性 166 (2) 解釈の標準 168
(3) 法律行為の解釈は事実問題か法律問題か 171
2 実現可能性 171
3 社会的妥当性―公序良俗に反しないこと 172
(1) 「公序良俗」(公の秩序または善良の風俗)とは 172
(2) 公序良俗違反の態様 173
(3) 動機が不法な法律行為 174 *90条と708条との関係
4 適法性―強行法規に反しないこと 175
(1) 強行法規とは何か 175 (2) 強行法規と任意法規との関係 180
(3) 脱法行為 182
第2章 意思表示
第1節 「意思表示」の意義 183
1 「意思表示」の構造と成立 183
(1) 「意思表示」の構造と意思主義・表示主義 183
(2) 意思表示の成立・内容 185
2 正常でない意思表示の取扱い(総説) 186
(1) 「意思の欠如(欠缺)」 187 (2) 「瑕疵ある意思表示」 188
第2節 意思の欠如 189
1 心裡留保 189
(1) 心裡留保の意義 189 (2) 心裡留保の効果 189
(3) 93条の適用範囲 190
2 虚偽表示 191
(1) 虚偽表示の意義と要件 191
(2) 虚偽表示の効果 192 *当事者間―無効(原則) *対第三者―「対抗」
*「対抗することができない」とは *「第三者」とは *第三者の「善意」
(3) 「94条2項の類推適用」―権利外観保護の法理(表見法理) 201
*外観信頼者保護法理(表見法理)としての機能 *判例法理の展開
*権利外観法理としての要件の整理 *取消し・無効の場合への類推適用
(4) 虚偽表示の撤回 209 (5) 94条の適用範囲 209
3 錯 誤 211
(1) 錯誤とは何か 211 (2) 「意思を欠く錯誤」―錯誤の態様Ⅰ 211
(3) 「動機の錯誤」―錯誤の態様Ⅱ 212 (4) 錯誤主張の要件 215
(5) 錯誤の効果―「無効」から「取消し」へ 218
(6) 第三者の保護 219
第3節 瑕疵ある意思表示 221
≪「意思」の瑕疵≫221
1 詐欺による意思表示 221
(1) 詐欺による意思表示の意義 221
(2) 詐欺の効果=「取り消すことができる行為」 222
2 強迫による意思表示 223
(1) 強迫による意思表示の意義 223 (2) 強迫の効果 224
3 誤認・困惑 225
(1) 消費者契約法の意義 225 (2) 取消原因としての「誤認・困惑」 225
(3) 誤認・困惑の効果 226
第4節 意思表示の効力発生時期と受領能力 227
1 意思表示の効力発生時期 227
(1) 意思表示の効力発生時期 227 (2) 表意者の死亡・行為能力の喪失 228
(3) 「公示の方法」による意思表示 229
2 意思表示の受領能力 229
(1) 受領能力の意義 229 (2) 受領制限行為能力者に対する効力 230
第3章 代理制度
第1節 代理制度序説 231
1 「代理」制度の意義 231
(1) 代理制度の社会的意義 231 (2) 代理の分類 232
2 「代理」の理論的問題 233
(1) 代理(他人効)の根拠 234 (2) 代理の法的構成―代理学説 234
3 代理と類似の制度 235
*間接代理 *使者 *代表 *授権 *代理占有(間接占有)
4 代理の認められる範囲 238
第2節 代理制度の法律関係 239
1 代理権―本人・代理人関係 239
(1) 「代理」の本質 239 (2) 法定代理権―代理権の発生原因( )1 240
(3) 任意代理権―代理権の発生原因 ( )2 241
*代理権授与行為の法的性質 *代理権授与行為と内部契約との関係
*授権行為の形式
(4) 代理権の範囲 246 (5) 自己契約・双方代理その他の利益相反行為 248
(6) 代理権の消滅 249
2 代理行為―代理人・相手方関係 250
(1) 代理意思の表示(顕名主義) 250 (2) 代理行為の瑕疵 252
(3) 代理権の濫用 254 (4) 代理人の行為能力 255
(5) 代理人の不法行為 256
3 復代理制度 256
(1) 復代理の意義 256 (2) 復任権とその責任 256
(3) 復代理人の地位(法律関係) 257 (4) 復代理権の消滅事由 257
第3節 無権代理 258
1 契約の「無権代理」 258
(1) 「無権代理」とは何か 258
(2) 無権代理の「代理」的扱い= 「他人効」の発生 259
2 本人の追認 259
(1) 本人の追認権 259 (2) 追認の拒絶 260
3 相手方の催告・取消権 261
(1) 相手方の催告権 261 (2) 相手方の取消権 261
4 無権代理人の責任 261
(1) 特殊な無権代理責任 261 (2) 無権代理人責任の発生要件 262
(3) 無権代理人責任の効果 263
5 本人・無権代理人の地位の同化 264
(1) 問題の前提―地位同化の法的構成 264
(2) 無権代理人が本人の地位を取得(無権代理人相続型) 265
(3) 本人が無権代理人の地位を取得(本人相続型) 268
(4) 双方相続(相続人が無権代理人・本人の双方を相続) 271
(5) 共同相続 272
6 単独行為の無権代理 274
第4節 表見代理 276
1 「表見代理」制度論 276
(1) 表見代理とは何か 276 *表見代理の意義
*表見代理の本質―無権代理か有権代理か
(2) 表見代理と無権代理の関係―適用関係 278
2 代理権授与表示の表見代理(Ⅰ類型) 280
(1) 109条責任の意義―代理権授与を表示 280(2) 109条責任の要件 281
(3) 適用範囲 284
3 権限外行為の表見代理(Ⅱ類型) 284
(1) 110条責任の意義 284
*110条の構造―「基本権限」と「正当な理由」との関係
(2) 110条責任の要件 287 *「基本権限」の存在 *権限外の行為
*第三者の「正当な理由」
(3) 110条の拡張適用 290 *夫婦間の日常家事債務と代理関係
*理事の代表権制限と110条 *無権代理行為の追認
*本人と称して代理権の範囲外の行為をした場合
4 代理権消滅後の表見代理(Ⅲ類型) 295
(1) 112条責任の意義 295 (2) 112条責任の要件 295 (3) 適用範囲 296
5 表見代理成立の効果 297
(1) 本人の有権代理的責任 297 (2) 表見代理の主張利益 297
第4章 法律行為の「無効」と「取消し」
第1節 無 効 298
1 無効の意義 298
(1) 「無効」とは 298 (2) 絶対的無効と相対的無効 299
*「無効」の二態様 *「相対的無効」
2 一部無効と無効行為の転換 300
(1) 法律行為の一部無効 300 (2) 無効行為の転換 300
3 無効行為の追認 301
(1) 絶対的無効と非【遡】及的追認 301 (2) 相対的無効と【遡】及的追認 301
(3) 他人行為の追認(【遡】及的追認) 302
第2節 取 消 し 304
1 取消し制度の意義 304
(1) 「取消し」による表意者の保護 304 (2) 取消し制度の構造 304
2 取消しの方法と効果 305
(1) 取消権者 305 (2) 取消しの方法 307 (3) 取消しの効果 307
3 取り消すことができる行為の追認 308
(1) 追認の意義と方法 308 (2) 追認の要件 308 (3) 追認の効果 308
(4) 法定追認 309
4 取消権の時効消滅 310
(1) 取消権の消滅期間 310 (2) 取消権と返還請求権との関係 310
(3) 制限行為能力者と法定代理人の取消権との関係 313
第3節 無効・取消しの効果―「給付不当利得」制度の整備 314
1 「無効・取消の効果」とは 314
2 無効・取消しの効果としての「原状回復」 315
(1) 返還原則=「原状回復」(全面返還) 315
(2) <例外>「現存利益」の返還 315
3 「原状回復」の法的構成 316
(1) 「不当利得」構成 316 (2) 「原物」返還の法的構成 317
第5章 法律行為の付款―「条件」と「期限」
第1節 条 件 321
1 条件とは何か 321
(1) 条件の意義 321 *停止条件と解除条件
(2) 条件に親しまない行為 322
2 条件付法律行為の効力 323
(1) 条件成就と効果の発生 323 (2) 条件付権利(期待権)の保護 323
(3) 特殊条件の取扱い 325
第2節 期 限 326
1 期限とは何か 326
(1) 期限の意義 326 (2) 期限に親しまない行為 326
2 期限付法律行為の効力 327
(1) 期限の到来 327 (2) 期限付権利の保護 327
(3) 期限の利益 327 (4) 期限の利益の喪失 328
第3編 期間と時効制度
第1章 期 間
1 「期間」の意義 329
2 期間の計算方法 329
(1) 期間の起算点 329 (2) 期間の満了点 330
第2章 時効制度
第1節 時効法総則 331
1 「時効」とは何か 331
(1) 時効制度の意義 331
*事実状態に即した権利関係の確定 *時効制度の存在理由
(2) 時効観―時効の法的構成 332
2 時効の一般的要件―「完成」と「援用」 333
(1) 時効の「完成」 333 (2) 時効の「援用」 334
*「援用」の意義 *援用の方法 *援用権者 *援用の相対効
*援用の撤回 *「援用」と「完成猶予」の関係
(3) 時効の利益の放棄 340 *時効利益の「放棄」の意義
*時効利益の「喪失」―時効完成を知らずに債務承認した場合
3 時効の効果 344
(1) 権利の取得(取得時効)と権利の消滅(消滅時効) 344
(2) 【遡】及効 344
4 時効の「完成猶予」および「更新」 345
(1) 「中断・停止」から「完成猶予・更新」へ(消滅時効) 345
(2) 裁判上の請求等(147条) 347 (3) 強制執行等(差押え)(148条) 352
(4) 仮差押え等(149条) 354 (5) 催告(150条) 355
(6) 協議を行う旨の合意(151条) 356 (7) 承 認(152条) 357
(8) 未成年者・成年被後見人と完成猶予(158条) 358
(9) 夫婦間の権利の完成猶予(159条) 359
(10) 相続財産に関する完成猶予(160条) 359
(11) 天災等による完成猶予(161条) 359
(12) 完成猶予・更新の相対的効力 360
5 時効制度と類似の制度 364
(1) 除斥期間 364 (2) 権利失効の原則 368
第2節 取得時効 370
1 取得時効の意義 370
2 所有権の取得時効の要件 370
(1) 「占有」の継続 370 *所 持 *所有の意思 *平穏・公然
*善意・過失・悪意 *所有権の成立する「物」
(2) 「時効期間」の満了 373 (3) 自然中断 375
3 所有権以外の取得時効 375
(1) 所有権以外の取得時効の要件 375 (2) 対象となる権利 376
4 取得時効の効果 379
(1) 「占有」状態を前提とする権利の取得 379 (2) 取得時効と第三者 380
第3節 消滅時効 382
1 消滅時効の意義 382
2 債権の消滅時効 382
(1) 消滅時効の「起算点」 382 (2) 時効期間 384
3 債権・所有権以外の財産権の消滅時効 385
(1) 債権・所有権以外の財産権 385 (2) 形成権 386 *抗弁権の永久性
4 判決等で確定した権利 387
事項索引 389
判例索引 394
条文索引 397