韓国刑法総論
金日秀・徐輔鶴 著/斉藤豊治・松宮孝明 監訳
定価:16,500円(税込)-
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発行:
2019年12月20日
-
判型:
A5判上製 -
ページ数:
706頁 -
ISBN:
978-4-7923-5292-9
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内容紹介
[目 次]
監訳者はしがき i
日本語版への序文 iii
主要参考文献 ix
第1編 刑法の基礎理論
第1章 刑法の基本概念…3
第1節 刑法の意義・内容・性格…3
Ⅰ 刑法の意義 3
1定 義 3
2形式的意味の刑法 3
3実質的意味の刑法 3
4秩序違反法 4
Ⅱ 刑法の内容 5
1実体刑法 5
2刑事訴訟法 6
3刑執行法 6
Ⅲ 現代刑法学の学派論争 6
1古典学派(旧派)の形成 6
2近代学派(新派)の登場 7
3学派の争いの意義 8
第2節 犯罪概念…9
Ⅰ 形式的犯罪概念 9
Ⅱ 実質的犯罪概念 9
Ⅲ 犯罪概念相互の関係 10
第2章 刑法の任務・機能・規範的性格・適用…13
第1節 刑法の任務…13
第2節 刑法の機能…14
Ⅰ 序説 14
Ⅱ 予防的機能 14
Ⅲ 規制的(鎮圧的)機能 15
Ⅳ 保護的機能 15
Ⅴ 保障的機能 16
Ⅵ 結語 16
第3節 刑法の規範的性格…17
Ⅰ 法益保護のための刑法規定 17
Ⅱ 仮言規範としての刑法 17
Ⅲ 行為規範と制裁規範 18
Ⅳ 禁止規範と命令規範 18
Ⅴ 評価規範と決定規範 18
第4節 刑法の解釈と適用…19
Ⅰ 刑法の解釈 19
1解釈と包摂 19
2解釈の事実 20
3刑法解釈の方法 23
4解釈と類推 23
Ⅱ 刑法の時間的適用 24
1意 義 24
2刑法上の規律 25
3限時法の問題 27
4白地刑法における時間的適用 30
Ⅲ 刑法の場所的・人的適用 32
1意 義 32
2立法の一般原則 32
3わが刑法の場所的・人的適用 34
第3章 刑法の基本原則…39
第1節 刑法の法治国家的制限原則…39
第2節 罪刑法定原則…40
Ⅰ 総説 40
1意義 40
2罪刑法定原則違反の法律効果 41
3沿 革 41
4四つの精神史的根源 41
5罪刑法定原則の四つの原則 42
Ⅱ 遡及効禁止の原則 42
1意味と制度的趣旨 42
2遡及効禁止の原則の適用範囲 42
Ⅲ 法律明確性の要求 48
1意味 48
2制度の趣旨 48
3具体的内容 49
Ⅳ 類推適用の禁止 51
1意味 51
2制度の趣旨 52
3適用範囲 53
Ⅴ 慣習刑法適用の禁止(=成文法主義) 55
Ⅵ いわゆる適正性の原則 56
1意義 56
2評価 57
第3節 責任原則…58
Ⅰ 責任原則の意義 58
Ⅱ 内容 58
Ⅲ 限界 59
第4節 比例性の原則…60
Ⅰ 意義 60
Ⅱ 具体的内容 60
1適切性の原則 60
2必要性の原則 60
3均衡性の原則 61
Ⅲ 比例性の原則の適用範囲 61
第5節 行為刑法の原則…61
Ⅰ 行為刑法の原則 61
Ⅱ 行為者刑法の観点 62
Ⅲ 危険刑法の登場 62
第2編 犯罪論
第1章 犯罪体系論…67
第1節 犯罪行為の体系的基本概念…67
Ⅰ 行為 67
Ⅱ 構成要件該当性 67
Ⅲ 違法性 68
Ⅳ 有責性 68
Ⅴ その他可罰性の条件 68
第2節 犯罪体系の発展および現状…69
Ⅰ 犯罪体系の発展 69
1古典的犯罪体系 69
2新古典的犯罪体系 69
3目的的犯罪体系 69
4新古典的・目的的犯罪体系の統合体系 70
Ⅱ 本書の犯罪体系 71
第2章 行為論…73
第1節 序論…73
第2節 行為概念の機能…73
Ⅰ 基本要素としての機能 73
Ⅱ 結合要素としての機能 73
1体系的中立性の要求 74
2実体概念性の要求 74
Ⅲ 限界要素としての機能 74
第3節 各行為概念の内容とそれに関する批判…74
Ⅰ 自然的・因果的行為概念 74
1意義 74
2評価 75
Ⅱ 目的的行為概念 75
1意義 75
2評価 76
Ⅲ 社会的行為概念 76
1意義 76
2評価 77
Ⅳ 人格的行為概念 78
1意義 78
2評価 79
Ⅴ 結 論 79
第3章 構成要件論…83
第1節 構成要件の概念および種類…83
Ⅰ 概念 83
Ⅱ 種類 83
1不法構成要件(狭義の構成要件) 83
2総体的不法構成要件 84
第2節 基本的構成要件と変形された構成要件…85
1基本的構成要件 85
2加重的構成要件 85
3減軽的構成要件 85
4独自的犯罪 85
第3節 構成要件要素の区分…86
Ⅰ 記述的・規範的構成要件要素 86
1記述的構成要件要素 86
2規範的構成要件要素 86
3両者の区別の実益 87
Ⅱ 書かれた・書かれざる構成要件要素 87
1書かれた構成要件要素 87
2書かれざる構成要件要素 88
第4節 構成要件要素…88
第5節 客観的構成要件要素…89
Ⅰ 意義 89
Ⅱ 行為主体 89
1自然人 89
2法人 90
Ⅲ 行為客体 96
1意義 96
2構成要件の類型 96
Ⅳ 保護法益 97
1法益概念の意味 97
2法益の種類 98
3保護法益の単複による構成要件の類型 98
Ⅴ 行為 99
1意義 99
2構成要件の類型 99
Ⅵ 行為の手段と行為の状況 101
1行為の手段 101
2行為の状況 101
Ⅶ 結果 102
1意義 102
2構成要件の類型 102
第6節 因果関係と客観的帰属関係…103
Ⅰ 序論 103
Ⅱ 因果関係論 104
1意義 104
2因果関係が問題となる事例 104
3因果関係論による解決方法 106
4結論 115
Ⅲ 客観的帰属論 116
1原則論 116 2客観的帰属関係の尺度 117
第7節 主観的構成要件要素…124
Ⅰ 意義および沿革 124
Ⅱ 構成要件的故意 124
1意 味 124
2区別される概念 125
3故意の体系的地位 126
4故意概念の構成要素 127
5未必の故意 128
6故意の時点 133
7故意の特殊形態 134
Ⅲ 構成要件的錯誤 140
1序説 140
2故意の認識対象 140
3構成要件的錯誤の適用 144
4構成要件的錯誤の限界事例 148
Ⅳ 特別な主観的不法要素 156
1意義 156
2特別な主観的不法要素の類型 157
第8節 不法構成要件における行為反価値と結果反価値…159
Ⅰ 序言 159
Ⅱ 理論史的考察 160
1ヴェルツェルの人的不法論 160
2一元的・主観的な人的不法論 161
3不法における評価規範と決定規範 162
Ⅲ 行為反価値と結果反価値の内容 162
1行為反価値の内容 162
2結果反価値の内容 162
Ⅳ 行為反価値と結果反価値の機能 163
第9節 構成要件該当性阻却事由…164
Ⅰ 社会的相当性 164
Ⅱ 被害者の承諾 165
1問題の提起 165
2了解と承諾の区別 166
3適用範囲 169
4承諾の表示・対象・時期・撤回 171
5承諾者の洞察能力 172
6承諾の代理の問題 173
7承諾における意思の欠缺 173
8承諾の存否に関する錯誤 174
第4章 違法性論…175
第1節 違法性の意味と機能…175
Ⅰ 違法性の意味 175
Ⅱ 構成要件該当性と違法性 175
Ⅲ 違法性と有責性 176
Ⅳ 違法性と不法 177
Ⅴ 形式的違法性論と実質的違法性論 177
Ⅵ 主観的違法性論と客観的違法性論 177
Ⅶ 違法性の判断 178
1違法性判断の性格 178
2違法性判断の対象 178
3違法性判断の基準 179
4違法性判断の方法 179
5違法性判断の時期 180
第2節 違法性阻却事由の基本問題…180
Ⅰ 違法性阻却事由の体系化問題 180
1問題の提起 180
2体系化の試み 181
Ⅱ 違法性阻却事由の競合 182
Ⅲ 主観的正当化要素 183
1必要性 183
2主観的正当化要素の内容 183
3主観的正当化要素が欠けている場合の法効果 185
Ⅳ 違法性阻却事由の効果 187
1原則論 187
2いわゆる可罰的違法性論 188
Ⅴ 違法性阻却事由の概観 188
第3節 違法性阻却事由の客観的前提事実に関する錯誤…189
Ⅰ 意義 189
Ⅱ 区別すべき概念 189
1違法性阻却事由の存在に関する錯誤 189
2違法性阻却事由の限界に関する錯誤
189 3二重の錯誤 190
Ⅲ 学説 190
1消極的構成要件要素の理論 190
2制限責任説1:構成要件的錯誤類推適用説 191
3制限責任説2:法効果制限責任説 192
4厳格責任説 192
Ⅳ 結論 193
第4節 正当防衛…195
Ⅰ 序説 195
1正当防衛の意義 195
2緊急避難との異同 195
3自救行為との異同 195
Ⅱ 正当防衛の構造 195
Ⅲ 正当防衛の根拠 196
1個人権的根拠 196
2社会権的根拠 196
Ⅳ 成立要件 196
1正当防衛の状況 196
2防衛の意思と防衛行為 200
3相当な理由のある行為(=防衛行為の必要性) 200
4正当防衛の社会倫理的制限(=防衛行為の被要請性) 202
5緊急救助(他人の法益のための正当防衛) 205
6防衛の意思(主観的正当化要素) 205
Ⅴ 効果 206
Ⅵ 効力の及ぶ範囲 206
Ⅶ 過剰防衛 206
Ⅷ 錯誤の問題 207
第5節 緊急避難…207
Ⅰ 序説 207
1緊急避難の意義 207 2正当防衛との異同 207
Ⅱ 緊急避難の法的性質 208
1単一説 208 2二分説 208 3結 論 209
Ⅲ 緊急避難の正当化根拠 209
Ⅳ 緊急避難の基本構造 210
Ⅴ 成立要件 210
1緊急避難の状況 210
2避難の意思および避難行為 211
3相当な理由のある行為の第1要素=避難の補充性 212
4相当な理由のある行為の第2要素=避難の均衡性 212
5相当な理由のある行為の第3要素=手段の適切性 217
6避難の意思(主観的正当化要素) 218
Ⅵ 効果 218
Ⅶ 過剰避難 218
Ⅷ 錯誤の問題 219
第6節 自救行為…219
Ⅰ 序説 219
1自救行為の意義 219
2正当防衛・緊急避難との区別 219
Ⅱ 自救行為の法的性質 220
Ⅲ 自救行為の成立要件 220
1自救行為の状況 221
2自救の意思と自救行為 223
3相当な理由のある行為 224
Ⅳ 効果 224
Ⅴ 過剰自救行為 225
Ⅵ 錯誤の問題 225
第7節 推定的承諾…225
Ⅰ 序説 225
1推定的承諾の意義 225
2推定的承諾の法的性質 225
Ⅱ 推定的承諾の類型 226
1被害者の生活領域内で利益の衝突がある場合(他人の利益のための場合) 226
2行為者または第三者のための、被害者の利益放棄を推定しうる場合(自己の利益のための場合) 226
Ⅲ 成立要件 227
1現実的な被害者の承諾と共通する要件 227
2推定的承諾に固有の要件 227
Ⅳ 審査義務と錯誤の問題 229
Ⅴ 効果 230
第8節 正当行為…230
Ⅰ 序説 230
1意義 230
2構造 231
3正当行為の法的性質 231
Ⅱ 正当行為の正当化的根拠 231
Ⅲ 法令による行為 232
1意義 232
2法令上求められる行為 232
3法令上許される行為 235
4その他法令による行為 239
Ⅳ 業務による行為 239
1教師の懲戒行為および体罰 240
2弁護士または聖職者の職務遂行行為 240
3医師の治療行為 241
4安楽死 242
Ⅴ その他の社会常規に反しない行為 243
1社会常規の意義 243
2社会的相当性との区別 244
3社会常規の機能 244
4社会常規の判断基準 245
5適用の対象 246
Ⅵ 効果 250
第5章 責任論…253
第1節 責任の概念…253
第2節 責任論の基本問題…253
Ⅰ 責任と意思の自由 253
1意 義 253
2決定論と非決定論 254
3刑法の人間像 254
Ⅱ 刑法上の責任と倫理的責任 255
1法的責任 255
2倫理的責任に対する批判 255
3法的責任の限界 256
Ⅲ 責任判断 257
1責任判断の対象 257
2責任判断の基準 257
Ⅳ 刑事責任と民事責任 258
第3節 責任理論上の責任概念…258
Ⅰ 心理的責任概念 258
Ⅱ 規範的責任概念 259
Ⅲ 純粋規範的責任概念 259
Ⅳ 複合的責任概念 260
第4節 責任の理論学的構造…261
Ⅰ 責任構造の輪郭 261
Ⅱ 責任能力 263
1序 263
2刑事未成年者 263
3精神障害者 264
4立証の問題 267 5
原因において自由な行為 268
Ⅲ 責任形式(故意または過失) 275
1問題の提起 275
2責任形式としての故意 275
3責任形式としての過失 276
Ⅳ 不法の意識 277
1概念および体系的地位 277
2不法の意識と故意との関係 277
3内容 278
4形態 279
5不法の意識の排除 279
Ⅴ 禁止の錯誤 280
1意義 280
2禁止の錯誤の対象と種類 281
3禁止の錯誤の効果 282 4
刑法第16条の解釈 287
Ⅵ 免責事由の不存在(適法行為の期待可能性) 288
1免責事由の基礎の理解 288
2期待可能性 289
3免責的緊急避難 292
4過剰防衛 295
5誤想過剰防衛 297
6過剰避難 298
7過剰自救行為 299
8強要された行為 299
9関連問題 302
第5節 特別な責任要素…306
Ⅰ 意義 306
Ⅱ 種類 306
1純粋主観的責任要素(心情要素) 306
2限られた主観的責任要素 306
3客観的な特別の責任要素(推定的責任要素) 307
Ⅲ 具体的適用 307
1犯罪関与形態 307
2責任故意 307
3錯誤 308
第6章 客観的処罰条件・人的処罰条件…309
Ⅰ 序説 309
Ⅱ 客観的処罰条件 309
Ⅲ 人的処罰条件 309
1意義 309
2種類 310
3効果 310
Ⅳ 訴訟条件 310
第7章 過失犯論…311
第1節 序論…311
Ⅰ 刑法上の規律 311
Ⅱ 過失の概念 311
1過失の意味・内容 311
2過失の体系的地位 312
Ⅲ 過失の種類 314
1認識なき過失と認識ある過失 314
2通常の過失と業務上過失 315
3軽過失と重過失 316
第2節 過失犯の不法構成要件…317
Ⅰ 客観的注意義務違反 317
1注意義務の内容 317
2注意義務の判断基準 317
3客観的注意義務の根拠 319
Ⅱ 構成要件的結果の発生 320
Ⅲ 因果関係と客観的帰属 320
Ⅳ 主観的構成要件要素 321
Ⅴ 客観的注意義務の制限原理 321
1許された危険 321
2信頼の原則 322
Ⅳ 被害者の承諾 325
1要件及び法律上の取り扱い 325
2適用上の制限 326
第3節 過失犯の違法性…326
Ⅰ 一般原則 326
1違法性の徴表 326
2主観的正当化要素 326
Ⅱ 個別的な正当化事由 327
1過失犯における正当防衛 327
2過失犯における緊急避難 328
3許された危険の場合 328
第4節 過失犯の責任…329
Ⅰ 責任要素の構成 329
Ⅱ 責任能力と不法の意識 329
1責任能力 329
2不法の意識 329
Ⅲ 責任阻却事由の不存在 330
Ⅳ 主観的注意義務違反(責任過失) 330
1意義 330
2行為者の個人的能力 330
第5節 関連問題…331
Ⅰ 過失犯の未遂と共犯 331
Ⅱ 過失犯の共同正犯 331
Ⅲ 過失の不作為犯 331
第6節 結果的加重犯…332
Ⅰ 序説 332
1意義および種類 332
2法的性質 333
3立法態度 333
4責任原則との調和 333
Ⅱ 構成要件該当性 334
1基本犯罪行為 334
2重い結果の発生 335
3因果関係と客観的帰属 335
4直接性の原則 336
5予見可能性 337
Ⅲ 違法性 337
Ⅳ 結果的加重犯の責任 338
Ⅴ 結果的加重犯の正犯および共犯 338
1共同正犯 338
2教唆犯・幇助犯 339
Ⅵ 結果的加重犯の未遂 339
第8章 不作為犯論…343
Ⅰ 序論 343
1意義 343
2不作為と作為の区別 343
3不作為犯の種類 346
Ⅱ 不作為犯の構造 348
1不作為犯に共通する構造 348
2不真正不作為犯の特別な構造 349
3一般的作為可能性に関する検討 349
Ⅲ 不作為犯の不法構成要件 350
1客観的構成要件要素 350
2主観的構成要件要素 364
Ⅳ 不作為犯の違法性 365
Ⅴ 不作為犯の責任 366
Ⅵ 不作為犯の処罰 366
第9章 未遂論…367
第1節 故意犯の時間的進行過程…367
第2節 未遂犯…368
Ⅰ 未遂の概念 368
Ⅱ 未遂犯の処罰根拠(本質論) 369
1客観説 369
2主観説 369
3折衷説・印象説 369
第3節 未遂の種類と内容…370
Ⅰ 障害未遂(狭義の未遂) 370
1意義 370
2成立要件 371
3処罰 376
Ⅱ 不能未遂 376
1意義 376
2成立要件 378
3処罰 384
Ⅲ 止未遂 384
1意義 384
2成立要件 386
3処罰 392
4関連問題 393
第4節 予備罪…394
Ⅰ 一般的考察 394
1意義 394
2陰謀との区別 394
Ⅱ 予備罪の性格 395
1法的性格 395
2予備罪の実行行為性 395
3予備罪の正犯適格 396
Ⅲ 予備罪の成立要件 396
1主観的成立要件 396
2客観的成立要件 397
3処罰規定の存在 398
Ⅳ 関連問題 398
1予備罪の中止 398
2予備罪の共犯 399
3解釈上の問題 401
第10章 正犯および共犯の理論…403
第1節 序論…403
Ⅰ 犯罪関与形式と正犯および共犯 403
Ⅱ 犯罪関与形式の規律方法 404
1正犯・共犯の分離方式 404
2統一的正犯体系 404
第2節 正犯と共犯の区別…405
Ⅰ 正犯と共犯の意義 405
Ⅱ 区別基準に関する学説 406
1主観説 406
2客観説 407
3行為支配説 408
4結論 409
第3節 正犯論の基本的理解…410
Ⅰ 正犯性の基礎 410
1法定構成要件の問題 410
2構成要件の審査 410
Ⅱ 制限的・拡張的正犯概念 416
1制限的正犯概念 416
2拡張的正犯概念 417
3両概念の対立の意義 417
Ⅲ 正犯の種類とその要素 417
1行為支配 417
2意思支配 418
3機能的行為支配 418
4身分犯・義務犯・自手犯の正犯要素 418
第4節 間接正犯…419
Ⅰ 意義および性質 419
1意義 419
2性質 419
Ⅱ 成立要件 419
1構造 419
2利用行為 425
Ⅲ 処罰 427
1教唆または幇助の例による処罰 427
2間接正犯の未遂の処罰 427
Ⅳ 関連問題 428
1錯誤の場合 428
2間接正犯の限界 429
3特殊な間接正犯 431
第5節 共同正犯…431
Ⅰ 意義および本質 431
1意義 431
2本質 432
Ⅱ 成立要件 433
1主観的要件 433
2客観的要件 438
3過失犯の共同正犯 442
4不作為犯の共同正犯 448
Ⅲ 処罰 449
第6節 合同犯…451
Ⅰ 合同犯の意義 451
Ⅱ 現行法上の合同犯の例 451
Ⅲ 合同犯の概念 451
1共謀共同正犯説 451
2現場説 452
3加重的共同正犯説 452
4私見(現場的共同正犯説) 453
Ⅳ 合同犯の共犯と共同正犯 454
1共犯の成立 454
2共同正犯の成立 454
第7節 同時犯…455
Ⅰ 意義 455
Ⅱ 種類 455
Ⅲ 成立要件 456
1行為主体・行為 456
2時間的同一性の問題 456
3場所的同一性の問題 457
4客体の同一性 457
5意思連絡の不在 457
6原因行為の不明 458
Ⅳ 刑法上の取扱い 458
第8節 共犯論の基本理解…459
Ⅰ 共犯の処罰根拠 459
1責任共犯説 459
2不法共犯説 459
3惹起説 459
4結論 461
Ⅱ 共犯の従属性 461
1序説 461
2従属性の程度 462
3共犯従属性の帰結 462
Ⅲ 必要的正犯および共犯 463
1意義 463
2種類 463
3共犯規定の適用 464
第9節 教唆犯…466
Ⅰ 教唆犯の意義と構造 466
1意義 466
2構造 467
Ⅱ 成立要件 467
1教唆者の教唆行為 467
2被教唆者の実行行為 469
Ⅲ 教唆の錯誤 470
1実行行為の錯誤 470
2被教唆者に対する錯誤 472
Ⅳ 処罰 472
Ⅴ 関連問題 472
1予備・陰謀の教唆 472
2教唆の教唆 472
3教唆の未遂 473
第10節 幇助犯…474
Ⅰ 幇助犯の意義と構造 474
1意義 474
2構造 474
Ⅱ 成立要件 474
1幇助犯の幇助行為 474
2正犯の実行行為 477
Ⅲ 処罰 478
Ⅳ 関連問題 478
1幇助犯と錯誤 478
2幇助の幇助、教唆の幇助および幇助の教唆 478
3共犯と不作為 479
第11節 正犯・共犯と身分…479
Ⅰ 序説 479
Ⅱ 身分の意義および分類 480
1身分の意義 480
2身分の分類 482
Ⅲ 刑法第33条の解釈論 484
1基本的な立場 484
2刑法第33条本文の解釈 485
3同条但書の解釈 486
4要約 488
5必要的共犯と身分に関する規定の適用 488
Ⅳ 消極的身分と共犯 489
1違法性阻却的身分と共犯 489
2責任阻却的身分と共犯 490
3刑罰阻却的身分と共犯 490
第3編 罪数論
第1章 罪数論総論…495
第1節 罪数論の意義…495
第2節 罪数決定の基準…495
Ⅰ 学説の現況 495
1行為標準説 495
2法益標準説 495
3意思標準説 496
4構成要件標準説 496
Ⅱ 罪数決定の一般理論 496
1問題点 496
2罪数決定の一般理論 497
第3節 数罪の処罰…499
Ⅰ 併科主義 499
Ⅱ 加重主義 500
Ⅲ 吸収主義 500
第2章 法条競合…501
第1節 法条競合の意義…501
第2節 法条競合の種類…501
Ⅰ 特別関係 501
Ⅱ 補充関係 502
1意義 502
2種類 502
Ⅲ 吸収関係 503
1意義 503
2種類 503
Ⅳ 択一関係 506
第3節 法条競合の処理…507
第3章 一 罪…509
第1節 具体的な犯罪類型による一罪の検討…509
Ⅰ 狭義の包括一罪の事例の類型 509
Ⅱ 結合犯 509
Ⅲ 継続犯 509
Ⅳ 接続犯 509
Ⅴ 連続犯 510
1意義 510 2連続犯が一罪になるための要件 511
Ⅵ 集合犯 513
1意義 513 2罪数論上の問題 513
第2節 一罪の法効果…514
第4章 観念的競合…515
第1節 意義…515
Ⅰ 概念 515
Ⅱ 本質 515
1問題の提起 515
2数罪説の根拠 515
Ⅲ 観念的競合の種類 516
第2節 観念的競合の要件…516
Ⅰ 行為の単一性 517
1一個の行為の意味(観念的競合における行為単一性) 517
2実行の同一性 517
Ⅱ 数個の罪に該当すること 519
1異種の観念的競合と同種の観念的競合 520
2特別法と観念的競合 520
第3節 観念的競合の法効果…521
1刑法第38条第2項の準用 521
2法定刑の比較方法 521
第5章 併合罪…523
第1節 併合罪の意義…523
Ⅰ 意義 523
Ⅱ 種類 523
1同種の併合罪と異種の併合罪 523
2同時的併合罪と事後的併合罪 524
第2節 併合罪の要件…524
Ⅰ 実体法的要件(数個の罪) 524
Ⅱ 訴訟法的要件 524
1同時的併合罪の場合 524
2事後的併合罪の場合 525
第3節 併合罪の取扱い…526
Ⅰ 同時的併合罪の取扱い 526
1吸収主義の適用 526
2加重主義の適用 526
3併科主義の適用 527
Ⅱ 事後的併合罪の取扱い 528
1刑の宣告 528
2刑の執行 528
第4編 刑罰論
第1章 刑罰の概念と本質…533
Ⅰ 刑罰の意義 533
Ⅱ 刑罰論 534
1絶対説(応報論) 534
2相対説(予防論) 534
3折衷説 534
第2章 刑罰の対象と限界…535
1刑罰の対象 535
2刑罰の限界 535
第3章 刑法の機能…537
1応報 537
2一般予防 537
3特別予防 538
第4章 刑罰の種類…539
第1節 序説…539
第2節 死刑…539
Ⅰ 意義 539
1概念と本質 539
2死刑犯罪の範囲 540
3死刑の執行方法 540
Ⅱ 死刑存廃論 541
1死刑廃止論 541
2死刑存置論 541
3結論 542
第3節 自由刑…543
Ⅰ 意義 543
Ⅱ 現行刑法上の自由刑 543
1懲役 543
2禁錮 544
3拘留 544
Ⅲ 自由刑の問題点 544
1自由刑の単一化問題 544
2短期自由刑の廃止問題 545
3無期刑の違憲性問題 546
第4節 財産刑…546
Ⅰ 意義 546
Ⅱ 現行刑法上の財産刑 547
1罰金刑 547
2科料 548
3没収 549
第5節 名誉刑…553
Ⅰ 意義と沿革 553
Ⅱ 資格喪失 553
Ⅲ 資格停止 553
1意義 553
2当然停止 553
3宣告停止 554
第6節 刑の軽重…554
Ⅰ 序説 554
Ⅱ 刑の軽重の基準 554
第5章 量 刑…557
第1節 量刑一般…557
Ⅰ 意義 557
Ⅱ 量刑の一般的過程 557
Ⅲ 量刑における責任と予防 558
1量刑責任 558
2量刑における予防 558
3量刑理論 559
第2節 量刑の具体的過程…561
Ⅰ 刑罰の具体化過程 561
1法定刑 561
2処断刑 561
3宣告刑 561
Ⅱ 刑の加重・減軽・免除 562
1刑の加重 562
2刑の減軽 562
3刑の免除 563
4自首・首服 563
Ⅲ 刑の加減例 564
1刑の加重・減軽の順序 564
2刑の加重・減軽の程度および方法 565
第3節 量刑条件…567
Ⅰ 犯人の年齢・性行・知能および環境 567
1年齢 567
2性行 568
3知能 568
4環境 568
Ⅱ 被害者との関係 569
Ⅲ 犯行の動機・手段と結果 569
Ⅳ 犯行後の状況 569
第4節 未決拘禁および判決の公示…570
Ⅰ 未決拘禁 570
Ⅱ 判決の公示 571
第6章 累犯…573
第1節 序 説…573
Ⅰ 累犯の意味 573
1概 573
2常習犯との区別 573
Ⅱ 累犯加重の違憲問題とその根拠 574
1累犯加重の違憲性 574
2累犯加重の根拠 574
第2節 累犯加重の要件…575
Ⅰ 禁錮以上の刑が宣告されたこと 575
Ⅱ 禁錮以上に該当する罪 576
Ⅲ 前犯の刑執行終了または免除後3年以内に後犯があること 576
第3節 累犯の扱い…577
第4節 判決宣告後の累犯発覚…578
1意義 578
2一事不再理の原則と抵触 578
第7章 刑の猶予制度…581
第1節 執行猶予…581
Ⅰ 序説 581
1意義 581
2法的性質 581
Ⅱ 執行猶予の要件 581
13年以下の懲役または禁錮の刑を宣告する場合 581
2情状を参酌する事由があること 582
3禁錮以上の刑の宣告を受けて判決が確定した後、その執行を終了し又は免除された後から3年が経過すること 582
4再度執行猶予判決は可能であるか 583
5一部執行猶予判決は可能か 585
Ⅲ 負担付条件 586
1保護観察 587
2社会奉仕命令 587
3受講命令 588
Ⅳ 執行猶予の効果 589
Ⅴ 執行猶予の失効と取消 590
1執行猶予の失効 590
2執行猶予の取消 590
第2節 宣告猶予…591
Ⅰ 序説 591
1意義 591
2法的性質 591
Ⅱ 宣告猶予の要件 591
11年以下の懲役や禁錮、資格停止または罰金の刑を宣告する場合 591
2改善の情状が著しいこと 592
3資格停止以上の刑を受けた前科がないこと 592
Ⅲ 負担付条件 592
Ⅳ 宣告猶予の効果 593
Ⅴ 宣告猶予の失効 593
第8章 刑の執行…595
第1節 刑罰執行の意義…595
第2節 仮釈放…595
Ⅰ 序説 595
1意 義 595
2法的性質 596
Ⅱ 仮釈放の要件 596
Ⅲ 仮釈放の期間および保護観察 597
Ⅳ 仮釈放の効果 597
Ⅴ 仮釈放の失効・取消 597
1仮釈放の失効 597
2仮釈放の取消 598
3仮釈放の失効および取消の効果 598
第9章 刑の時効・消滅・期間…599
第1節 刑の時効…599
Ⅰ 意義 599
Ⅱ 時効期間 599
Ⅲ 時効の効果 600
Ⅳ 時効の停止と中断 600
1時効の停止 600
2時効の中断 600
第2節 刑の消滅・失効・復権・恩赦…601
Ⅰ 刑の消滅 601
Ⅱ 刑の失効および復権 601
1制度的意義 601
2刑の失効 601
3復権 602
4裁判手続 602
Ⅲ 恩赦 603
1意義 603
2法的性質 603
3目的 604
4種類 604
第3節 刑の期間…605
Ⅰ 期間の計算 605
Ⅱ 刑期の起算 605
第10章 保安処分…607
第1節 概念および本質…607
1概念 607
2本質 607
第2節 沿革および発展…608
1沿革 608
2保安処分制度の発展 608
3社会防衛 609
4アメリカにおける不介入の原則 610
第3節 現行法上の保安処分…611
Ⅰ 序説 611
Ⅱ 少年法上の保護処分 611
Ⅲ 保護観察等に関する法律上の保護観察処分 612
Ⅳ 保護観察法上の保安処分 613
Ⅴ 治療監護法上の保安処分 613
Ⅵ 特定犯罪者に対する位置追跡電子装置付着に関する法律による保安処分 614
Ⅶ 家庭内暴力犯罪の処罰等に関する特例法による保護処分 615
Ⅷ 売春斡旋等の行為の処罰に関する法律による保護処分 615
韓国刑法典…617
事項索引…663
監訳者はしがき i
日本語版への序文 iii
主要参考文献 ix
第1編 刑法の基礎理論
第1章 刑法の基本概念…3
第1節 刑法の意義・内容・性格…3
Ⅰ 刑法の意義 3
1定 義 3
2形式的意味の刑法 3
3実質的意味の刑法 3
4秩序違反法 4
Ⅱ 刑法の内容 5
1実体刑法 5
2刑事訴訟法 6
3刑執行法 6
Ⅲ 現代刑法学の学派論争 6
1古典学派(旧派)の形成 6
2近代学派(新派)の登場 7
3学派の争いの意義 8
第2節 犯罪概念…9
Ⅰ 形式的犯罪概念 9
Ⅱ 実質的犯罪概念 9
Ⅲ 犯罪概念相互の関係 10
第2章 刑法の任務・機能・規範的性格・適用…13
第1節 刑法の任務…13
第2節 刑法の機能…14
Ⅰ 序説 14
Ⅱ 予防的機能 14
Ⅲ 規制的(鎮圧的)機能 15
Ⅳ 保護的機能 15
Ⅴ 保障的機能 16
Ⅵ 結語 16
第3節 刑法の規範的性格…17
Ⅰ 法益保護のための刑法規定 17
Ⅱ 仮言規範としての刑法 17
Ⅲ 行為規範と制裁規範 18
Ⅳ 禁止規範と命令規範 18
Ⅴ 評価規範と決定規範 18
第4節 刑法の解釈と適用…19
Ⅰ 刑法の解釈 19
1解釈と包摂 19
2解釈の事実 20
3刑法解釈の方法 23
4解釈と類推 23
Ⅱ 刑法の時間的適用 24
1意 義 24
2刑法上の規律 25
3限時法の問題 27
4白地刑法における時間的適用 30
Ⅲ 刑法の場所的・人的適用 32
1意 義 32
2立法の一般原則 32
3わが刑法の場所的・人的適用 34
第3章 刑法の基本原則…39
第1節 刑法の法治国家的制限原則…39
第2節 罪刑法定原則…40
Ⅰ 総説 40
1意義 40
2罪刑法定原則違反の法律効果 41
3沿 革 41
4四つの精神史的根源 41
5罪刑法定原則の四つの原則 42
Ⅱ 遡及効禁止の原則 42
1意味と制度的趣旨 42
2遡及効禁止の原則の適用範囲 42
Ⅲ 法律明確性の要求 48
1意味 48
2制度の趣旨 48
3具体的内容 49
Ⅳ 類推適用の禁止 51
1意味 51
2制度の趣旨 52
3適用範囲 53
Ⅴ 慣習刑法適用の禁止(=成文法主義) 55
Ⅵ いわゆる適正性の原則 56
1意義 56
2評価 57
第3節 責任原則…58
Ⅰ 責任原則の意義 58
Ⅱ 内容 58
Ⅲ 限界 59
第4節 比例性の原則…60
Ⅰ 意義 60
Ⅱ 具体的内容 60
1適切性の原則 60
2必要性の原則 60
3均衡性の原則 61
Ⅲ 比例性の原則の適用範囲 61
第5節 行為刑法の原則…61
Ⅰ 行為刑法の原則 61
Ⅱ 行為者刑法の観点 62
Ⅲ 危険刑法の登場 62
第2編 犯罪論
第1章 犯罪体系論…67
第1節 犯罪行為の体系的基本概念…67
Ⅰ 行為 67
Ⅱ 構成要件該当性 67
Ⅲ 違法性 68
Ⅳ 有責性 68
Ⅴ その他可罰性の条件 68
第2節 犯罪体系の発展および現状…69
Ⅰ 犯罪体系の発展 69
1古典的犯罪体系 69
2新古典的犯罪体系 69
3目的的犯罪体系 69
4新古典的・目的的犯罪体系の統合体系 70
Ⅱ 本書の犯罪体系 71
第2章 行為論…73
第1節 序論…73
第2節 行為概念の機能…73
Ⅰ 基本要素としての機能 73
Ⅱ 結合要素としての機能 73
1体系的中立性の要求 74
2実体概念性の要求 74
Ⅲ 限界要素としての機能 74
第3節 各行為概念の内容とそれに関する批判…74
Ⅰ 自然的・因果的行為概念 74
1意義 74
2評価 75
Ⅱ 目的的行為概念 75
1意義 75
2評価 76
Ⅲ 社会的行為概念 76
1意義 76
2評価 77
Ⅳ 人格的行為概念 78
1意義 78
2評価 79
Ⅴ 結 論 79
第3章 構成要件論…83
第1節 構成要件の概念および種類…83
Ⅰ 概念 83
Ⅱ 種類 83
1不法構成要件(狭義の構成要件) 83
2総体的不法構成要件 84
第2節 基本的構成要件と変形された構成要件…85
1基本的構成要件 85
2加重的構成要件 85
3減軽的構成要件 85
4独自的犯罪 85
第3節 構成要件要素の区分…86
Ⅰ 記述的・規範的構成要件要素 86
1記述的構成要件要素 86
2規範的構成要件要素 86
3両者の区別の実益 87
Ⅱ 書かれた・書かれざる構成要件要素 87
1書かれた構成要件要素 87
2書かれざる構成要件要素 88
第4節 構成要件要素…88
第5節 客観的構成要件要素…89
Ⅰ 意義 89
Ⅱ 行為主体 89
1自然人 89
2法人 90
Ⅲ 行為客体 96
1意義 96
2構成要件の類型 96
Ⅳ 保護法益 97
1法益概念の意味 97
2法益の種類 98
3保護法益の単複による構成要件の類型 98
Ⅴ 行為 99
1意義 99
2構成要件の類型 99
Ⅵ 行為の手段と行為の状況 101
1行為の手段 101
2行為の状況 101
Ⅶ 結果 102
1意義 102
2構成要件の類型 102
第6節 因果関係と客観的帰属関係…103
Ⅰ 序論 103
Ⅱ 因果関係論 104
1意義 104
2因果関係が問題となる事例 104
3因果関係論による解決方法 106
4結論 115
Ⅲ 客観的帰属論 116
1原則論 116 2客観的帰属関係の尺度 117
第7節 主観的構成要件要素…124
Ⅰ 意義および沿革 124
Ⅱ 構成要件的故意 124
1意 味 124
2区別される概念 125
3故意の体系的地位 126
4故意概念の構成要素 127
5未必の故意 128
6故意の時点 133
7故意の特殊形態 134
Ⅲ 構成要件的錯誤 140
1序説 140
2故意の認識対象 140
3構成要件的錯誤の適用 144
4構成要件的錯誤の限界事例 148
Ⅳ 特別な主観的不法要素 156
1意義 156
2特別な主観的不法要素の類型 157
第8節 不法構成要件における行為反価値と結果反価値…159
Ⅰ 序言 159
Ⅱ 理論史的考察 160
1ヴェルツェルの人的不法論 160
2一元的・主観的な人的不法論 161
3不法における評価規範と決定規範 162
Ⅲ 行為反価値と結果反価値の内容 162
1行為反価値の内容 162
2結果反価値の内容 162
Ⅳ 行為反価値と結果反価値の機能 163
第9節 構成要件該当性阻却事由…164
Ⅰ 社会的相当性 164
Ⅱ 被害者の承諾 165
1問題の提起 165
2了解と承諾の区別 166
3適用範囲 169
4承諾の表示・対象・時期・撤回 171
5承諾者の洞察能力 172
6承諾の代理の問題 173
7承諾における意思の欠缺 173
8承諾の存否に関する錯誤 174
第4章 違法性論…175
第1節 違法性の意味と機能…175
Ⅰ 違法性の意味 175
Ⅱ 構成要件該当性と違法性 175
Ⅲ 違法性と有責性 176
Ⅳ 違法性と不法 177
Ⅴ 形式的違法性論と実質的違法性論 177
Ⅵ 主観的違法性論と客観的違法性論 177
Ⅶ 違法性の判断 178
1違法性判断の性格 178
2違法性判断の対象 178
3違法性判断の基準 179
4違法性判断の方法 179
5違法性判断の時期 180
第2節 違法性阻却事由の基本問題…180
Ⅰ 違法性阻却事由の体系化問題 180
1問題の提起 180
2体系化の試み 181
Ⅱ 違法性阻却事由の競合 182
Ⅲ 主観的正当化要素 183
1必要性 183
2主観的正当化要素の内容 183
3主観的正当化要素が欠けている場合の法効果 185
Ⅳ 違法性阻却事由の効果 187
1原則論 187
2いわゆる可罰的違法性論 188
Ⅴ 違法性阻却事由の概観 188
第3節 違法性阻却事由の客観的前提事実に関する錯誤…189
Ⅰ 意義 189
Ⅱ 区別すべき概念 189
1違法性阻却事由の存在に関する錯誤 189
2違法性阻却事由の限界に関する錯誤
189 3二重の錯誤 190
Ⅲ 学説 190
1消極的構成要件要素の理論 190
2制限責任説1:構成要件的錯誤類推適用説 191
3制限責任説2:法効果制限責任説 192
4厳格責任説 192
Ⅳ 結論 193
第4節 正当防衛…195
Ⅰ 序説 195
1正当防衛の意義 195
2緊急避難との異同 195
3自救行為との異同 195
Ⅱ 正当防衛の構造 195
Ⅲ 正当防衛の根拠 196
1個人権的根拠 196
2社会権的根拠 196
Ⅳ 成立要件 196
1正当防衛の状況 196
2防衛の意思と防衛行為 200
3相当な理由のある行為(=防衛行為の必要性) 200
4正当防衛の社会倫理的制限(=防衛行為の被要請性) 202
5緊急救助(他人の法益のための正当防衛) 205
6防衛の意思(主観的正当化要素) 205
Ⅴ 効果 206
Ⅵ 効力の及ぶ範囲 206
Ⅶ 過剰防衛 206
Ⅷ 錯誤の問題 207
第5節 緊急避難…207
Ⅰ 序説 207
1緊急避難の意義 207 2正当防衛との異同 207
Ⅱ 緊急避難の法的性質 208
1単一説 208 2二分説 208 3結 論 209
Ⅲ 緊急避難の正当化根拠 209
Ⅳ 緊急避難の基本構造 210
Ⅴ 成立要件 210
1緊急避難の状況 210
2避難の意思および避難行為 211
3相当な理由のある行為の第1要素=避難の補充性 212
4相当な理由のある行為の第2要素=避難の均衡性 212
5相当な理由のある行為の第3要素=手段の適切性 217
6避難の意思(主観的正当化要素) 218
Ⅵ 効果 218
Ⅶ 過剰避難 218
Ⅷ 錯誤の問題 219
第6節 自救行為…219
Ⅰ 序説 219
1自救行為の意義 219
2正当防衛・緊急避難との区別 219
Ⅱ 自救行為の法的性質 220
Ⅲ 自救行為の成立要件 220
1自救行為の状況 221
2自救の意思と自救行為 223
3相当な理由のある行為 224
Ⅳ 効果 224
Ⅴ 過剰自救行為 225
Ⅵ 錯誤の問題 225
第7節 推定的承諾…225
Ⅰ 序説 225
1推定的承諾の意義 225
2推定的承諾の法的性質 225
Ⅱ 推定的承諾の類型 226
1被害者の生活領域内で利益の衝突がある場合(他人の利益のための場合) 226
2行為者または第三者のための、被害者の利益放棄を推定しうる場合(自己の利益のための場合) 226
Ⅲ 成立要件 227
1現実的な被害者の承諾と共通する要件 227
2推定的承諾に固有の要件 227
Ⅳ 審査義務と錯誤の問題 229
Ⅴ 効果 230
第8節 正当行為…230
Ⅰ 序説 230
1意義 230
2構造 231
3正当行為の法的性質 231
Ⅱ 正当行為の正当化的根拠 231
Ⅲ 法令による行為 232
1意義 232
2法令上求められる行為 232
3法令上許される行為 235
4その他法令による行為 239
Ⅳ 業務による行為 239
1教師の懲戒行為および体罰 240
2弁護士または聖職者の職務遂行行為 240
3医師の治療行為 241
4安楽死 242
Ⅴ その他の社会常規に反しない行為 243
1社会常規の意義 243
2社会的相当性との区別 244
3社会常規の機能 244
4社会常規の判断基準 245
5適用の対象 246
Ⅵ 効果 250
第5章 責任論…253
第1節 責任の概念…253
第2節 責任論の基本問題…253
Ⅰ 責任と意思の自由 253
1意 義 253
2決定論と非決定論 254
3刑法の人間像 254
Ⅱ 刑法上の責任と倫理的責任 255
1法的責任 255
2倫理的責任に対する批判 255
3法的責任の限界 256
Ⅲ 責任判断 257
1責任判断の対象 257
2責任判断の基準 257
Ⅳ 刑事責任と民事責任 258
第3節 責任理論上の責任概念…258
Ⅰ 心理的責任概念 258
Ⅱ 規範的責任概念 259
Ⅲ 純粋規範的責任概念 259
Ⅳ 複合的責任概念 260
第4節 責任の理論学的構造…261
Ⅰ 責任構造の輪郭 261
Ⅱ 責任能力 263
1序 263
2刑事未成年者 263
3精神障害者 264
4立証の問題 267 5
原因において自由な行為 268
Ⅲ 責任形式(故意または過失) 275
1問題の提起 275
2責任形式としての故意 275
3責任形式としての過失 276
Ⅳ 不法の意識 277
1概念および体系的地位 277
2不法の意識と故意との関係 277
3内容 278
4形態 279
5不法の意識の排除 279
Ⅴ 禁止の錯誤 280
1意義 280
2禁止の錯誤の対象と種類 281
3禁止の錯誤の効果 282 4
刑法第16条の解釈 287
Ⅵ 免責事由の不存在(適法行為の期待可能性) 288
1免責事由の基礎の理解 288
2期待可能性 289
3免責的緊急避難 292
4過剰防衛 295
5誤想過剰防衛 297
6過剰避難 298
7過剰自救行為 299
8強要された行為 299
9関連問題 302
第5節 特別な責任要素…306
Ⅰ 意義 306
Ⅱ 種類 306
1純粋主観的責任要素(心情要素) 306
2限られた主観的責任要素 306
3客観的な特別の責任要素(推定的責任要素) 307
Ⅲ 具体的適用 307
1犯罪関与形態 307
2責任故意 307
3錯誤 308
第6章 客観的処罰条件・人的処罰条件…309
Ⅰ 序説 309
Ⅱ 客観的処罰条件 309
Ⅲ 人的処罰条件 309
1意義 309
2種類 310
3効果 310
Ⅳ 訴訟条件 310
第7章 過失犯論…311
第1節 序論…311
Ⅰ 刑法上の規律 311
Ⅱ 過失の概念 311
1過失の意味・内容 311
2過失の体系的地位 312
Ⅲ 過失の種類 314
1認識なき過失と認識ある過失 314
2通常の過失と業務上過失 315
3軽過失と重過失 316
第2節 過失犯の不法構成要件…317
Ⅰ 客観的注意義務違反 317
1注意義務の内容 317
2注意義務の判断基準 317
3客観的注意義務の根拠 319
Ⅱ 構成要件的結果の発生 320
Ⅲ 因果関係と客観的帰属 320
Ⅳ 主観的構成要件要素 321
Ⅴ 客観的注意義務の制限原理 321
1許された危険 321
2信頼の原則 322
Ⅳ 被害者の承諾 325
1要件及び法律上の取り扱い 325
2適用上の制限 326
第3節 過失犯の違法性…326
Ⅰ 一般原則 326
1違法性の徴表 326
2主観的正当化要素 326
Ⅱ 個別的な正当化事由 327
1過失犯における正当防衛 327
2過失犯における緊急避難 328
3許された危険の場合 328
第4節 過失犯の責任…329
Ⅰ 責任要素の構成 329
Ⅱ 責任能力と不法の意識 329
1責任能力 329
2不法の意識 329
Ⅲ 責任阻却事由の不存在 330
Ⅳ 主観的注意義務違反(責任過失) 330
1意義 330
2行為者の個人的能力 330
第5節 関連問題…331
Ⅰ 過失犯の未遂と共犯 331
Ⅱ 過失犯の共同正犯 331
Ⅲ 過失の不作為犯 331
第6節 結果的加重犯…332
Ⅰ 序説 332
1意義および種類 332
2法的性質 333
3立法態度 333
4責任原則との調和 333
Ⅱ 構成要件該当性 334
1基本犯罪行為 334
2重い結果の発生 335
3因果関係と客観的帰属 335
4直接性の原則 336
5予見可能性 337
Ⅲ 違法性 337
Ⅳ 結果的加重犯の責任 338
Ⅴ 結果的加重犯の正犯および共犯 338
1共同正犯 338
2教唆犯・幇助犯 339
Ⅵ 結果的加重犯の未遂 339
第8章 不作為犯論…343
Ⅰ 序論 343
1意義 343
2不作為と作為の区別 343
3不作為犯の種類 346
Ⅱ 不作為犯の構造 348
1不作為犯に共通する構造 348
2不真正不作為犯の特別な構造 349
3一般的作為可能性に関する検討 349
Ⅲ 不作為犯の不法構成要件 350
1客観的構成要件要素 350
2主観的構成要件要素 364
Ⅳ 不作為犯の違法性 365
Ⅴ 不作為犯の責任 366
Ⅵ 不作為犯の処罰 366
第9章 未遂論…367
第1節 故意犯の時間的進行過程…367
第2節 未遂犯…368
Ⅰ 未遂の概念 368
Ⅱ 未遂犯の処罰根拠(本質論) 369
1客観説 369
2主観説 369
3折衷説・印象説 369
第3節 未遂の種類と内容…370
Ⅰ 障害未遂(狭義の未遂) 370
1意義 370
2成立要件 371
3処罰 376
Ⅱ 不能未遂 376
1意義 376
2成立要件 378
3処罰 384
Ⅲ 止未遂 384
1意義 384
2成立要件 386
3処罰 392
4関連問題 393
第4節 予備罪…394
Ⅰ 一般的考察 394
1意義 394
2陰謀との区別 394
Ⅱ 予備罪の性格 395
1法的性格 395
2予備罪の実行行為性 395
3予備罪の正犯適格 396
Ⅲ 予備罪の成立要件 396
1主観的成立要件 396
2客観的成立要件 397
3処罰規定の存在 398
Ⅳ 関連問題 398
1予備罪の中止 398
2予備罪の共犯 399
3解釈上の問題 401
第10章 正犯および共犯の理論…403
第1節 序論…403
Ⅰ 犯罪関与形式と正犯および共犯 403
Ⅱ 犯罪関与形式の規律方法 404
1正犯・共犯の分離方式 404
2統一的正犯体系 404
第2節 正犯と共犯の区別…405
Ⅰ 正犯と共犯の意義 405
Ⅱ 区別基準に関する学説 406
1主観説 406
2客観説 407
3行為支配説 408
4結論 409
第3節 正犯論の基本的理解…410
Ⅰ 正犯性の基礎 410
1法定構成要件の問題 410
2構成要件の審査 410
Ⅱ 制限的・拡張的正犯概念 416
1制限的正犯概念 416
2拡張的正犯概念 417
3両概念の対立の意義 417
Ⅲ 正犯の種類とその要素 417
1行為支配 417
2意思支配 418
3機能的行為支配 418
4身分犯・義務犯・自手犯の正犯要素 418
第4節 間接正犯…419
Ⅰ 意義および性質 419
1意義 419
2性質 419
Ⅱ 成立要件 419
1構造 419
2利用行為 425
Ⅲ 処罰 427
1教唆または幇助の例による処罰 427
2間接正犯の未遂の処罰 427
Ⅳ 関連問題 428
1錯誤の場合 428
2間接正犯の限界 429
3特殊な間接正犯 431
第5節 共同正犯…431
Ⅰ 意義および本質 431
1意義 431
2本質 432
Ⅱ 成立要件 433
1主観的要件 433
2客観的要件 438
3過失犯の共同正犯 442
4不作為犯の共同正犯 448
Ⅲ 処罰 449
第6節 合同犯…451
Ⅰ 合同犯の意義 451
Ⅱ 現行法上の合同犯の例 451
Ⅲ 合同犯の概念 451
1共謀共同正犯説 451
2現場説 452
3加重的共同正犯説 452
4私見(現場的共同正犯説) 453
Ⅳ 合同犯の共犯と共同正犯 454
1共犯の成立 454
2共同正犯の成立 454
第7節 同時犯…455
Ⅰ 意義 455
Ⅱ 種類 455
Ⅲ 成立要件 456
1行為主体・行為 456
2時間的同一性の問題 456
3場所的同一性の問題 457
4客体の同一性 457
5意思連絡の不在 457
6原因行為の不明 458
Ⅳ 刑法上の取扱い 458
第8節 共犯論の基本理解…459
Ⅰ 共犯の処罰根拠 459
1責任共犯説 459
2不法共犯説 459
3惹起説 459
4結論 461
Ⅱ 共犯の従属性 461
1序説 461
2従属性の程度 462
3共犯従属性の帰結 462
Ⅲ 必要的正犯および共犯 463
1意義 463
2種類 463
3共犯規定の適用 464
第9節 教唆犯…466
Ⅰ 教唆犯の意義と構造 466
1意義 466
2構造 467
Ⅱ 成立要件 467
1教唆者の教唆行為 467
2被教唆者の実行行為 469
Ⅲ 教唆の錯誤 470
1実行行為の錯誤 470
2被教唆者に対する錯誤 472
Ⅳ 処罰 472
Ⅴ 関連問題 472
1予備・陰謀の教唆 472
2教唆の教唆 472
3教唆の未遂 473
第10節 幇助犯…474
Ⅰ 幇助犯の意義と構造 474
1意義 474
2構造 474
Ⅱ 成立要件 474
1幇助犯の幇助行為 474
2正犯の実行行為 477
Ⅲ 処罰 478
Ⅳ 関連問題 478
1幇助犯と錯誤 478
2幇助の幇助、教唆の幇助および幇助の教唆 478
3共犯と不作為 479
第11節 正犯・共犯と身分…479
Ⅰ 序説 479
Ⅱ 身分の意義および分類 480
1身分の意義 480
2身分の分類 482
Ⅲ 刑法第33条の解釈論 484
1基本的な立場 484
2刑法第33条本文の解釈 485
3同条但書の解釈 486
4要約 488
5必要的共犯と身分に関する規定の適用 488
Ⅳ 消極的身分と共犯 489
1違法性阻却的身分と共犯 489
2責任阻却的身分と共犯 490
3刑罰阻却的身分と共犯 490
第3編 罪数論
第1章 罪数論総論…495
第1節 罪数論の意義…495
第2節 罪数決定の基準…495
Ⅰ 学説の現況 495
1行為標準説 495
2法益標準説 495
3意思標準説 496
4構成要件標準説 496
Ⅱ 罪数決定の一般理論 496
1問題点 496
2罪数決定の一般理論 497
第3節 数罪の処罰…499
Ⅰ 併科主義 499
Ⅱ 加重主義 500
Ⅲ 吸収主義 500
第2章 法条競合…501
第1節 法条競合の意義…501
第2節 法条競合の種類…501
Ⅰ 特別関係 501
Ⅱ 補充関係 502
1意義 502
2種類 502
Ⅲ 吸収関係 503
1意義 503
2種類 503
Ⅳ 択一関係 506
第3節 法条競合の処理…507
第3章 一 罪…509
第1節 具体的な犯罪類型による一罪の検討…509
Ⅰ 狭義の包括一罪の事例の類型 509
Ⅱ 結合犯 509
Ⅲ 継続犯 509
Ⅳ 接続犯 509
Ⅴ 連続犯 510
1意義 510 2連続犯が一罪になるための要件 511
Ⅵ 集合犯 513
1意義 513 2罪数論上の問題 513
第2節 一罪の法効果…514
第4章 観念的競合…515
第1節 意義…515
Ⅰ 概念 515
Ⅱ 本質 515
1問題の提起 515
2数罪説の根拠 515
Ⅲ 観念的競合の種類 516
第2節 観念的競合の要件…516
Ⅰ 行為の単一性 517
1一個の行為の意味(観念的競合における行為単一性) 517
2実行の同一性 517
Ⅱ 数個の罪に該当すること 519
1異種の観念的競合と同種の観念的競合 520
2特別法と観念的競合 520
第3節 観念的競合の法効果…521
1刑法第38条第2項の準用 521
2法定刑の比較方法 521
第5章 併合罪…523
第1節 併合罪の意義…523
Ⅰ 意義 523
Ⅱ 種類 523
1同種の併合罪と異種の併合罪 523
2同時的併合罪と事後的併合罪 524
第2節 併合罪の要件…524
Ⅰ 実体法的要件(数個の罪) 524
Ⅱ 訴訟法的要件 524
1同時的併合罪の場合 524
2事後的併合罪の場合 525
第3節 併合罪の取扱い…526
Ⅰ 同時的併合罪の取扱い 526
1吸収主義の適用 526
2加重主義の適用 526
3併科主義の適用 527
Ⅱ 事後的併合罪の取扱い 528
1刑の宣告 528
2刑の執行 528
第4編 刑罰論
第1章 刑罰の概念と本質…533
Ⅰ 刑罰の意義 533
Ⅱ 刑罰論 534
1絶対説(応報論) 534
2相対説(予防論) 534
3折衷説 534
第2章 刑罰の対象と限界…535
1刑罰の対象 535
2刑罰の限界 535
第3章 刑法の機能…537
1応報 537
2一般予防 537
3特別予防 538
第4章 刑罰の種類…539
第1節 序説…539
第2節 死刑…539
Ⅰ 意義 539
1概念と本質 539
2死刑犯罪の範囲 540
3死刑の執行方法 540
Ⅱ 死刑存廃論 541
1死刑廃止論 541
2死刑存置論 541
3結論 542
第3節 自由刑…543
Ⅰ 意義 543
Ⅱ 現行刑法上の自由刑 543
1懲役 543
2禁錮 544
3拘留 544
Ⅲ 自由刑の問題点 544
1自由刑の単一化問題 544
2短期自由刑の廃止問題 545
3無期刑の違憲性問題 546
第4節 財産刑…546
Ⅰ 意義 546
Ⅱ 現行刑法上の財産刑 547
1罰金刑 547
2科料 548
3没収 549
第5節 名誉刑…553
Ⅰ 意義と沿革 553
Ⅱ 資格喪失 553
Ⅲ 資格停止 553
1意義 553
2当然停止 553
3宣告停止 554
第6節 刑の軽重…554
Ⅰ 序説 554
Ⅱ 刑の軽重の基準 554
第5章 量 刑…557
第1節 量刑一般…557
Ⅰ 意義 557
Ⅱ 量刑の一般的過程 557
Ⅲ 量刑における責任と予防 558
1量刑責任 558
2量刑における予防 558
3量刑理論 559
第2節 量刑の具体的過程…561
Ⅰ 刑罰の具体化過程 561
1法定刑 561
2処断刑 561
3宣告刑 561
Ⅱ 刑の加重・減軽・免除 562
1刑の加重 562
2刑の減軽 562
3刑の免除 563
4自首・首服 563
Ⅲ 刑の加減例 564
1刑の加重・減軽の順序 564
2刑の加重・減軽の程度および方法 565
第3節 量刑条件…567
Ⅰ 犯人の年齢・性行・知能および環境 567
1年齢 567
2性行 568
3知能 568
4環境 568
Ⅱ 被害者との関係 569
Ⅲ 犯行の動機・手段と結果 569
Ⅳ 犯行後の状況 569
第4節 未決拘禁および判決の公示…570
Ⅰ 未決拘禁 570
Ⅱ 判決の公示 571
第6章 累犯…573
第1節 序 説…573
Ⅰ 累犯の意味 573
1概 573
2常習犯との区別 573
Ⅱ 累犯加重の違憲問題とその根拠 574
1累犯加重の違憲性 574
2累犯加重の根拠 574
第2節 累犯加重の要件…575
Ⅰ 禁錮以上の刑が宣告されたこと 575
Ⅱ 禁錮以上に該当する罪 576
Ⅲ 前犯の刑執行終了または免除後3年以内に後犯があること 576
第3節 累犯の扱い…577
第4節 判決宣告後の累犯発覚…578
1意義 578
2一事不再理の原則と抵触 578
第7章 刑の猶予制度…581
第1節 執行猶予…581
Ⅰ 序説 581
1意義 581
2法的性質 581
Ⅱ 執行猶予の要件 581
13年以下の懲役または禁錮の刑を宣告する場合 581
2情状を参酌する事由があること 582
3禁錮以上の刑の宣告を受けて判決が確定した後、その執行を終了し又は免除された後から3年が経過すること 582
4再度執行猶予判決は可能であるか 583
5一部執行猶予判決は可能か 585
Ⅲ 負担付条件 586
1保護観察 587
2社会奉仕命令 587
3受講命令 588
Ⅳ 執行猶予の効果 589
Ⅴ 執行猶予の失効と取消 590
1執行猶予の失効 590
2執行猶予の取消 590
第2節 宣告猶予…591
Ⅰ 序説 591
1意義 591
2法的性質 591
Ⅱ 宣告猶予の要件 591
11年以下の懲役や禁錮、資格停止または罰金の刑を宣告する場合 591
2改善の情状が著しいこと 592
3資格停止以上の刑を受けた前科がないこと 592
Ⅲ 負担付条件 592
Ⅳ 宣告猶予の効果 593
Ⅴ 宣告猶予の失効 593
第8章 刑の執行…595
第1節 刑罰執行の意義…595
第2節 仮釈放…595
Ⅰ 序説 595
1意 義 595
2法的性質 596
Ⅱ 仮釈放の要件 596
Ⅲ 仮釈放の期間および保護観察 597
Ⅳ 仮釈放の効果 597
Ⅴ 仮釈放の失効・取消 597
1仮釈放の失効 597
2仮釈放の取消 598
3仮釈放の失効および取消の効果 598
第9章 刑の時効・消滅・期間…599
第1節 刑の時効…599
Ⅰ 意義 599
Ⅱ 時効期間 599
Ⅲ 時効の効果 600
Ⅳ 時効の停止と中断 600
1時効の停止 600
2時効の中断 600
第2節 刑の消滅・失効・復権・恩赦…601
Ⅰ 刑の消滅 601
Ⅱ 刑の失効および復権 601
1制度的意義 601
2刑の失効 601
3復権 602
4裁判手続 602
Ⅲ 恩赦 603
1意義 603
2法的性質 603
3目的 604
4種類 604
第3節 刑の期間…605
Ⅰ 期間の計算 605
Ⅱ 刑期の起算 605
第10章 保安処分…607
第1節 概念および本質…607
1概念 607
2本質 607
第2節 沿革および発展…608
1沿革 608
2保安処分制度の発展 608
3社会防衛 609
4アメリカにおける不介入の原則 610
第3節 現行法上の保安処分…611
Ⅰ 序説 611
Ⅱ 少年法上の保護処分 611
Ⅲ 保護観察等に関する法律上の保護観察処分 612
Ⅳ 保護観察法上の保安処分 613
Ⅴ 治療監護法上の保安処分 613
Ⅵ 特定犯罪者に対する位置追跡電子装置付着に関する法律による保安処分 614
Ⅶ 家庭内暴力犯罪の処罰等に関する特例法による保護処分 615
Ⅷ 売春斡旋等の行為の処罰に関する法律による保護処分 615
韓国刑法典…617
事項索引…663