アメリカの憲法訴訟手続
大林啓吾 編
定価:8,800円(税込)-
在庫:
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発行:
2020年01月20日
-
判型:
A5判上製 -
ページ数:
384頁 -
ISBN:
978-4-7923-0655-7
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内容紹介
{目 次]
はしがき i
第1章 連邦の裁判所制度と裁判管轄, 上訴制度 …… [会沢 恒] … 1
はじめに …… 1
Ⅰ 連邦の裁判所組織 …… 2
1 憲法上の枠組み …… 2
2 連邦最高裁 …… 5
3 連邦高裁 …… 7
4 連邦地裁 …… 11
5 連邦裁判官の選任 …… 14
6 連邦裁判官の身分保障と規律 …… 22
Ⅱ 連邦裁判所の管轄権 …… 25
1 現行の管轄権の概要…… 25
2 州裁判所から連邦裁判所への事件の移動…… 31
3 議会立法による管轄権の制限・剥奪と拡張…… 34
Ⅲ 上訴手続 …… 40
1 連邦高裁への控訴 …… 40
2 連邦最高裁への裁量上告 …… 42
3 その他の連邦最高裁への上訴 …… 54
Ⅳ 連邦最高裁の判断 …… 55
1 判断形成 …… 56
2 判決中の諸意見 …… 58
3 先例拘束性と法の動態 …… 60
おわりに …… 62
第2章 憲法訴訟の手続と制度 …… [大林啓吾] … 63
はじめに …… 63
Ⅰ 憲法訴訟と救済 …… 65
Ⅱ 憲法的不法行為訴訟 ─損害賠償 …… 67
1 1983条訴訟 …… 68
2 憲法的不法行為の展開 …… 73
3 憲法的不法行為における免責 …… 83
4 憲法訴訟における憲法的不法行為訴訟の効果 …… 90
Ⅲ 差止訴訟 …… 92
1 差止の種類 …… 93
2 憲法訴訟における差止の効果 …… 95
3 憲法訴訟における差止の展開 …… 96
Ⅳ 宣言的判決訴訟 …… 108
1 宣言的判決の由来 …… 109
2 宣言的判決の活用 …… 110
3 差止と宣言的判決の異同 …… 113
Ⅴ 憲法訴訟手続の比較 …… 115
1 憲法的不法行為訴訟,差止訴訟,宣言的判決訴訟の異同 …… 115
2 個人負担の観点 …… 117
3 憲法訴訟の狙いと憲法訴訟手続 …… 118
おわりに …… 119
第3章 具体的争訟 …… [小林祐紀] … 121
はじめに …… 121
1 現況と課題 …… 121
2 本章の目的 …… 124
Ⅰ 具体的争訟と起草者意思 …… 125
1 連邦裁判所の創設 …… 125
2 合衆国憲法3条2節の成立過程 …… 126
Ⅱ 事件性の要件の目的と機能 …… 136
1 Flast判決 …… 136
2 Flast判決の分析 …… 138
3 学説による批判 …… 140
Ⅲ 事件の構成要素 …… 142
1 判例 …… 142
2 学説 …… 145
おわりに …… 147
第4章 当事者適格 …… [髙橋脩一] … 151
はじめに …… 151
Ⅰ アメリカ合衆国における当事者適格法理の概要 …… 154
1 憲法上の法理 …… 156
2 司法政策上の法理 …… 159
3 当事者適格に関する手続的問題 …… 160
4 成熟性及びムートネスとの関係 …… 161
Ⅱ 当事者適格法理の歴史的展開 …… 163
1 英米の伝統 …… 163
2 当事者適格法理の登場 …… 164
Ⅲ 近年の法理の展開 …… 166
1 法理の枠組みの展開 ─政策上の法理と憲法上の法理の分離,そして定式化 …… 167
2 司法政策上の法理の解体 ─憲法上の法理への一本化 …… 168
3 個別性要件の詳細化 ─納税者訴訟の文脈における「一般的不平」の憲法問題化 …… 170
4 具体性要件の詳細化 …… 179
5 時間性要件の詳細化 …… 183
Ⅳ 当事者適格の役割に関する議論の変遷 …… 186
1 当事者対抗性の確保─司法部内在的な問題としての当事者適格 …… 187
2 司法部と政治部門の役割分担 …… 189
3 執行権の保護 …… 191
Ⅴ 三権分立が生み出した三権分立論─せめぎ合う3つの部門 …… 194
1 議会権限に対する制約という帰結 …… 194
2 判例法のダイナミクス …… 199
おわりに …… 202
第5章 口頭弁論 …… [菅谷麻衣] … 203
はじめに …… 203
Ⅰ 口頭弁論制度の歴史 …… 206
Ⅱ 現在の口頭弁論制度 …… 208
1 口頭弁論が開かれる時期 …… 209
2 口頭弁論が開かれる場合 …… 210
3 口頭弁論手続 …… 213
4 小括 …… 216
Ⅲ 口頭弁論の現状 …… 217
1 口頭弁論の質 …… 217
2 理想的な法廷弁論 …… 219
3 裁判官の質問の意義 …… 222
Ⅳ アメリカ司法制度における口頭弁論の位置付け …… 224
1 トーマス裁判官の“沈黙” …… 224
2 口頭弁論の機能 …… 225
3 口頭弁論の意義 …… 227
おわりに …… 229
第6章 政府側訴訟代理人としての司法長官・訟務長官 …… [緑 大輔] …… 233
はじめに …… 233
Ⅰ 司法長官と訟務長官 …… 234
1 司法長官 …… 234
2 訟務長官 …… 236
Ⅱ 連邦最高裁係属事件と訟務長官 …… 243
1 訟務長官の手続上の機能 …… 243
2 裁量上告と本案審理における訟務長官の存在感 …… 247
3 訟務長官の裁量上告受理率・勝訴率の要因 …… 249
おわりに …… 255
第7章 アミカス …… [御幸聖樹] … 257
はじめに …… 257
Ⅰ 現行法制度 …… 259
1 要件 …… 259
2 効果 …… 264
Ⅱ 歴史 …… 264
1 沿革 …… 264
2 アメリカ連邦最高裁におけるアミカスの受容と変遷 …… 265
Ⅲ 運用 …… 270
1 統計 …… 270
2 主体 …… 272
3 内容・形式 …… 273
4 アミカスの権威 …… 275
Ⅳ 有用性とその限界 …… 276
1 アミカスによって顕出される立法事実の質について …… 276
2 訴訟における当事者主義との関係について …… 278
おわりに …… 282
第8章 人身保護令状 …… [今井健太郎] … 285
はじめに …… 285
Ⅰ 人身保護手続 …… 289
1 連邦法の規定 …… 289
2 聴聞前の手続 …… 290
3 聴聞 …… 293
4 上訴 …… 294
5 2255条に関する手続 …… 295
6 1996年の法改正 ─ AEDPA …… 296
Ⅱ 人身保護令状をめぐる動態 …… 298
1 人身保護令状の歴史的展開 …… 298
2 人身保護請求の増加 ─増大する裁判所の負担への対応 …… 300
3 人身保護令状の停止 …… 301
4 人身保護令状の手続置換と判例 ─適正で効果的な代替手段の法理 …… 302
5 2006年軍事委員会法の制定と連邦最高裁の判断 …… 306
Ⅲ 人身の自由の手続的保障の装置としての人身保護令状 ─裁判所へのアクセスの確保 …… 307
おわりに …… 312
第9章 軍事司法制度 …… [小池洋平] … 315
はじめに …… 315
1 軍事司法制度の目的とジレンマ …… 315
2 本章の目的 …… 317
Ⅰ 軍事司法制度に携わる人々 …… 319
1 軍法務官 …… 319
2 招集権限者 …… 320
3 文民の弁護人 …… 320
Ⅱ アメリカ軍事司法制度の基本構造 …… 321
1 概要 …… 321
2 軍法会議 …… 322
3 各軍刑事上訴裁判所 …… 324
4 連邦軍上訴裁判所 …… 325
Ⅲ 軍事裁判は「裁判」たり得るのか? ─連邦軍上訴裁判所に焦点を当てて …… 325
1 連邦軍上訴裁判所における憲法訴訟の実態 ─「二重の危険」を巡る連邦軍上訴裁判所判決の検討 …… 326
2 連邦軍上訴裁判所の本質的な役割 …… 330
おわりに …… 332
第10章 選挙法の憲法訴訟手続 …… [吉川智志] … 335
はじめに …… 335
Ⅰ 制度 …… 337
1 選挙区割りをめぐる訴訟 …… 337
2 連邦選挙運動法所定の憲法訴訟手続 …… 341
3 2002年超党派選挙運動資金改革法をめぐる憲法訴訟 …… 345
4 小括 …… 348
Ⅱ 運用 …… 348
1 選挙区割り …… 348
2 選挙運動資金規制 …… 351
3 小括 …… 356
Ⅲ 理論的動向 …… 356
1 諸目標 …… 357
2 改革案 …… 358
3 若干のコメント …… 360
おわりに …… 361
事項索引 363
判例索引 367